2007/03/03
「滝の音は絶えて久しくなりぬれど名こそ流れてなほ聞こえけれ
(大納言公任)」
「滝の音水枯れがして大分経つ噂が流れいまも有名(大覚寺の滝らしい)」
「この歌も公任にすりゃ疑問歌でほかにいい歌多く作れり()」「この歌は駄作といえる出来栄えで撰の必然いづこにありや()」
「要するにタ音とナ音の繰り返し中身もなくて語呂合わせのみ(わたしの作と同じ)」
「駄歌ならび文屋康秀歌いたるむべ山風を嵐といはむ(#22)」
「公任が『和歌九品』で下の上とこき下ろしたる歌を撰りたか()」
【訳】滝の流れる音が聞こえなくなって大分経つ。いい滝だったという噂だけが流れているのか未だに噂が聞こえてくる。
2014/10/23
「滝の音は絶えて久しくなりぬれど 名こそ流れてなほ聞こえけれ(#055 大納言公任)」
「【訳】この滝は昔は流れていたけれど、今は途絶えて久しいが、有名だったのでいまなお知っている人が多い()」
074-◎ 「憂かりける人を初瀬の山おろしよ 激しかれとは祈らぬものを (#074 源俊頼朝臣)」
(101)俊頼 「山桜咲きそめしより久方の雲居に見ゆる滝の白糸 (#101 源俊頼朝臣)」
「芸能界子役の頃は天才と 名こそ流れてなほ聞こえけれ(付句遊戯-#055)」
「公任は藤原道長と同い年出世あきらめ文化人となる()」
「三舟の才の持ち主公任は道長主催の船遊びにて(漢詩の舟、管弦の舟、和歌の舟の三舟だが、和歌の舟に乗った)」
「小倉山嵐の風の寒ければもみぢの錦着ぬ人ぞなき(公任)」
「パーティで紫式部に声かけて軽く居なされ虚仮にされたり(若紫は居ないかと言ったら、源氏のようにいい男が居ないのに若紫が居るはずがない)」
「この滝は嵯峨大覚寺の滝殿で水は流れず言葉流れる()」
「なかなかに技巧を凝らした歌なりし『な』の連続は流れのありし()」
【参考】
「花に酔ふ弘次は影も絵なりしと 名こそ流れてなほ聞こえけれ(安野光雅 #055)」