暇つぶし日記

思いつくままに記してみよう

霧の行進

2011年11月21日 22時50分25秒 | 日常

2011年 11月 20日 (日)

昨晩やっつけで夕食に百姓のオムレツ(Boerenomelet)と呼ばれるものを直径26cmの鋳物フライパンで分厚く焼き上げ、メロンの小片で終えたのだが、女二人男一人の夕餉だったから少なくとも円盤の90°角、四分の一は残るだろうしそれなら、しめしめ、ビールとともに夜食にしよう、とたくらんでいたのだけど、その後娘とテレビで映画の「ゾディアック ((2006)」を観ていてコマーシャルの7分間の度に厚い医学書の幾つかを膝に置いてこそこそと勉強しながらぼそぼそと喰っているものを見たらそれは自分の夜食のはずのオムレツだった。 映画を見終わるまでにコマーシャルの度に何回も台所と居間を行き返りしていた。 若い娘といってもスポーツもし毎日忙しく動き回っているのだから腹も減るのは分かるけれど、いつも体重がどうのこうのと母親と言い合っているわりにはよく喰うものだと映画の終わりにビールをとりに冷蔵庫に向かったら90℃が〇°になっていて嬉しいやら少々の失望も味わったのだった。 ネギをどっさり放り込んだのが成功の元だったのだろう。 それに炊き立ての白米だ。 最後の3分で蓋をしてあったフライパンに粉チーズを沢山振りかけたのもよかったのだろう。

Boerenomeletの画像;

http://www.google.nl/search?q=boerenomelet&hl=nl&prmd=imvns&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=RXfKTrbKA8__-gaUhKUf&sqi=2&ved=0CEUQsAQ&biw=1522&bih=941

映画が終わり辞書のような本を何冊も二階にもって上がり娘は自分の部屋で寝るのだという。 自分の下宿に帰らず今は空いている自分の部屋に泊まるのは明日の朝母親と御爺ちゃん、お婆ちゃんのところにご機嫌窺いに出かけ、そのあとその村から一駅離れた町まで田舎を歩いて帰ってくるからだというのでそれじゃあ自分も、とそれに加わるつもりにして3時ごろまであれやこれやとネットで遊んでから眠りに就いた。

翌朝起きてみると世界は霧に蔽われてミルク色だ。 車で出かける予定がそれはよした方がいいとして自転車で近くの駅まで出かけそこから電車で20分ほどのその村まで出かけた。 窓の外は平らな牧草地で面白くもなんともないのだが今日は何にも見えない。 駅について1kmほど歩いて舅夫婦の家に着いた。 これから何年持つかという病気をかかえた姑はこのごろ肉つきはよくなって元気そうだったけれど舅はこの天気で塞ぎ勝ちだった。 となり近所や姉妹のあれこれのことをコーヒーカップごしに聞かされてから彼らが昼飯にするというので暫くそこにいて出たのだった。 古い農家の習慣を今も続け昼食が一日で暖かくボリュームもある一番大切なものだ。 そのあと2時間は昼寝する。 自分も日本の農家で育ったときには子供の頃、夏には昼食後に皆とそろって昼寝をさせられた記憶があるのでそれはよく理解できる。 村を出てミルク色の世界に向かって歩き出したのだが、もう25年以上前、5月の中ごろに家人と同じ道を歩いたことがあるので単に5kmぐらいだと思っていたものが後で地図でよくみると12kmだった。 まっ平らな農道の自転車とトラクターだけが通れるようなまっすぐな道をただ歩くだけなのだが並木も途中に農家もまったくないところで5月の半ばとはいえ陽射しの強いところで当時家人は暑さにほぼ参ってしまった。 そのとき、これでは日本には夏には連れて行けないと覚悟してそれ以後は帰省は年末年始の3週間ほどだけにしていた。 そういうルートなのだが今回は何も見えず娘と母親の二人の会話を後ろに前に聞きながら黙々とあるく、ということになり、間には時々鴨が互いに突付きあう声とか水路から羽ばたいて飛び上がる白鳥の群れの羽音ぐらいで全く静かな世界なのだ。 日頃なら遠くに見える自動車道を走る豆粒ほどの車の音も聞こえるのだが霧がダンパーとなるのかそれさえも聞こえない。 向こうの水路の傍にじっと立って水面を眺めている青鷺も我々がそこに徐々に近づき3mほどになっても飛び立とうというような気配も見せず我々はその後ろを通り過ぎていくという具合なのだ。

今週月曜夜のジムでは気合が入りすぎたのか翌日から右足首がまた痛み始め、それがまだ少し残っていて来週の週末3日間で60kmほど歩く予定をしていたから今日の5km(後で分かったのは12kmだったのだが)の具合で様子が分かると踏んでいたのだけれど、結果、12kmでも痛みもなく調子が良かったから来週には安心してドイツ国境あたりを歩けるものと確信して嬉しかった。 駅につくとすぐに電車が来て中に入るとかなり込んでいた。 さて、調子が良いから家に帰って熱いシャワーの後、ビールだな、テレビでラグビーをやっていたら最高だ、というとそばにいたこのあたりの若い娘が声を出して笑った。 その娘の親父と自分が同じようなことを言っている、というような笑いなのだろう。 そのあともこっちをみてまだクスクス笑っていた。 

自分の駅に降りて自転車をゴソゴソやっていると娘がお先に、といって自分のチームのフィールド・ホッケーの試合に行くために別の方向に行ってしまった。 家に着いて熱いシャワーにビールは最高だったのだがあいにくラグビーはやってはおらずちょっと拍子抜けがした。


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