暇つぶし日記

思いつくままに記してみよう

Robert Rook Trio;  in Twee Spieghels

2016年09月11日 21時28分05秒 | ジャズ

 

水曜日、少々気が重い帰省からスキポール空港にもどればメールボックスにロバート・ロークから金曜にハーグでセッションをするからと案内が来ていたのに気が付いた。 場所は2年前に出かけたハーグのジャズ・カフェ Murphy's Law だ。 このカフェは日本でも人気のあるギターのイェッセ・ファン ルラーが10年ほど前にライブ録音しそれが優れたアルバムになった場所でもある。 2年前のものは新進のリトアニア出身の歌手ルギール(Rugile Daujotaite)をフィーチャーしたものでその時の様子を下のように記している。

 2014年9月

http://blogs.yahoo.co.jp/vogelpoepjp/64273731.html

2年前に比べると今回のルギールの成長が著しいことに気が付いた。 ロバートと共演してあちこち周り2か月ほど前には彼女の出身地リトアニアへのツアーも行ったとか、ハーグの音大を首席で卒業後の2年間セッションを実際に各地で経験して表現力をつけたことに目を瞠った。 2年前の上記のコンサートではロバート・ロークのピアノトリオではなかったけれど今回のものは下に記したときのかれのトリオだった。 

2014年2月

http://blogs.yahoo.co.jp/vogelpoepjp/63893798.html

2013年11月 

http://blogs.yahoo.co.jp/vogelpoepjp/63720497.html

オープニングはピアノ・トリオでそれに続いてパンチの効いたスキャットを利かせるルギールの「ニカの夢」、カッコーに材をとったリトアニアのフォークソング、ミュージカル「サウンドオブミュージック」から「私のお気に入り」を独自の歌詞をつけたもの、サンバ、「ワンノートサンバ」、ホイットニー・ヒューストンのもの、ジュディ・コリンズの「ボースサイズナウ」、スタンダードの「ザッツオール」で締めその後は集まったミュージシャンとジャムセッションをするなど楽しいものだった。 アイルランドを歩いてギネスとマーフィーを晩ごとに飲んで楽しんでいたのだがここでそのマーフィーをその名のカフェのタップで飲めたのはオマケだった。 そのときピアノから日曜に下記と同じセッティングでお前の町で演るからと聴いて時間の融通がつくなら行くと約し午前1時前のほとんど車通りの無い街から20分ほどで家に戻ったのだった。

そして、

2016年 9月 11日 (日) 午後4時半 - 6時半

at Jazzcafe Twee Spieghels in Leiden, The Netherlands

Piano; Robert Rook
Double Bass; Thomas Winther Andersen 
Drums; Bart van Helsdingen

まだ夏を十分引っ張っている日曜の午後4時半、ジャズをまともに聴こうという人間はいない。 バカンスなのだ。 入ればカウンターに2人、外のテラスに7,8人、小さな舞台に向かうテーブルには一組の若いカップルがビールを飲みながらチェスをし、でっぷりとした中年女性が一人ワインを傾けながら聴いているだけだった。 正面に坐るとそれにつづく20ほど坐れる後ろのスペースには舞台に背を向けた人が2,3人いて、つまりまともに聴いているのは中年婦人と自分だけなのだ。 夏の日曜午後ではカフェーはこんなふうでこのカフェーがどんなカフェーかは関係ないのだ。 演奏者には聴衆が多ければ多いほど助かるのだがいなくともそれがどうということはない。 セッション自体がジャズの場であるから好きなように自分たちの音楽を自由に解体・構築・実験・試行を聴衆を斟酌せずできる機会なのだ。 それに接することが出来たのは刺激のある経験だった。

上記アルバム Momentum からの数曲をテーマに様々なバリエーションを披露する。 R・Rの好みであるハービー・ハンコックの「ドルフィンダンス」もハンコックの「ヘッド・ハンターズ」も主題はほんの数パーセントであとはインプロヴィゼーションとなり、例えばこの3日で彼のドルフィンダンスを3つ聴いている。 もう一つはR.Rの You Tube で聴かれるものだ。

https://www.youtube.com/results?search_query=Robert+Rook

インプロヴィゼーションではそのとき頭に去来するイメージをそのまま指先で実現させるのであるから自由に「遊ぶ」プレーするという現場に我々は立ち会うことになる。 主題のメロディーは皆に知られたもの、スタンダード、素材であって、それをどのように料理するかが問われ創られた料理として結果する。 この日のように題名を言わず各々が持ち出してくる「素材」をその場の合意で創り始めると素材が見えず途中でほんの一瞬顔を覗かせその香りで素材が何か分かると言う具合だ。 

そんな具合にして我々は素材がハンコックの「処女航海」であったり「止まないドラム」であったりマイルスの「ソー・ファット」であったりするのが分かる。 この日の演目はR・Rが用意させたフェンダー・ローズのエレキピアノに触発されたものだ。 スタインウエーや安物のアップライトピアノをコンサート、録音で使うけれどエレキ・ピアノは稀であり同じものを同じように弾いても全てフェンダーローズの音になり我々が聴いた70年代が現前するから日頃とは趣を変えファンクが混ざるようでもある。 だからウッドベースは殆ど使われずフェンダーベースが否が応でもそれに沿って響くのだ。 そのときドラムスのシンバルや鐘の響きが効果的に70年代から現代であることを覚醒させる。 3年前の新譜「Momentum」は録音が端正で折につけてイヤプラグから聴いているのだがライブでは自由さ荒々しさ、若しくはイマジネーションの奔放さが体験されるからこれが次のCDに結実されれば今迄のCDで聴いてきたことの枠から外に出て自由奔放に「遊べる」のではないか。

ドラムスのバートには老いたゴールデンリトリーバーがいて何処にでも連れて行く。 広い舞台であればドラムスの横に毛布を引いてもらってそこに横になり45分のセットが終わり休憩になれば背伸びをしてバートと一緒に外の空気を吸いに周りに散歩に出る。 ここでは足の踏み場もないほどの狭い舞台だから自分のテーブルの下にバートの古いオーバーを敷きそばの皿に水を張り寝転べるようにしてあるのだがフェンダーローズピアノの下がいいのかそこにいる。 ロバートがピアノのペダルを操作するのに差しさわりがあっても犬は斟酌しない。 どれだけ頭の上で音の狂騒が渦まっていても老犬はピクリともせずセッションが終わるのを待っている。 犬にはこの音楽はどのように響いているのだろうか。

 

 

 

 

 


痛風の薬

2016年09月11日 14時23分41秒 | 健康

 

3か月ごとにもらう薬をとりに行ったことをほぼ一か月前に書いた。

http://blogs.yahoo.co.jp/vogelpoepjp/65281737.html

そのとき痛風の痛み止めがまだあるので貰わなかったけれど痛んでいたからそのときまだある錠剤を飲んで収めようとしたのだが痛みが引かなく結局4,5日毎日1錠、時には2錠のんでも余り効かないことから自分にもそろそろこの薬に対する耐性のようなものが出来ていているのか、医者に相談して新しい薬を貰うか何かの対策をとらねばと思っていた時、何気なく箱を見るとこれが処方された日時が2年以上前で有効期限も半年前に切れていた。 だからこれが効かなかった理由かと医者の電話し同じものをすぐに処方、それを近所の薬局に取りに行けるようメールで指図してもらった。 そして、新しいものをまだ残る痛みの中で服用するとそれが綺麗に消えた。 2年前、去年と長期家を空ける際して痛み止めを多く処方してもらっていてそれが余り、期限切れとなったものを飲んでいたから効かなかったようだ。 それにしても期限が半年切れたからと言ってそんなに効果が落ちることに驚いた。 ただ、緊急時に対応するエピペンのアドレナリンとその注射器は必ず期限の前に交換するけれどこんな錠剤が、と薬に対する考えを新たにしたのだった。

そうして1ヶ月経ち、今朝起きたら一か月前に痛んだのと同じところが痛み、先ほどこの新しい錠剤を一つ服用した。 4,5時間後には消えていることだろうという希望をもっている。