暇つぶし日記

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真実の囁き   <未> (1996); 観た映画、 Sep. '13

2013年09月29日 00時42分40秒 | 見る



邦題;  真実の囁き  <未>(1996)
原題;  LONE STAR

135分

監督:  ジョン・セイルズ
脚本:  ジョン・セイルズ
撮影:  スチュアート・ドライバーグ
音楽:  メイソン・ダーリング

出演:
クリス・クーパー         サム・デーズ
エリザベス・ペーニャ       ピラー
クリス・クリストファーソン     チャーリー・ウェイド
マシュー・マコノヒー       バディー・デーズ
スティーヴン・メンディロ      クリフ
スティーヴン・J・ラング
クリフトン・ジェームズ       
ジョー・モートン         デル・ペイン
ラターニャ・リチャードソン
チャンドラ・ウィルソン
ロン・カナダ           オーティス・ペイン
フランシス・マクドーマンド     バニー

粗筋:
John Sayles' murder-mystery explores interpersonal and interracial tensions in Rio County, Texas. Sam Deeds is the local sheriff who is called to investigate a 40-year-old skeleton found in the desert....As Sam delves deeper into the town's dark secrets, he begins to learn more about his father, the legendary former sheriff Buddy Deeds, who replaced the corrupt Charlie Wade. While Sam puzzles out the long-past events surrounding the mystery corpse, he also longs to rekindle a romance with his old high-school flame. Sayles' complex characters are brought together as the tightly woven plot finally draws to its dramatic close.

イギリス・BBCテレビで日曜深夜の誰も観ない時間にかかったのを観た。 映画データベースに記述がないので IMDbサイトから粗筋を牽いた。

尚、ネットで本作について述べたものを探っていて幾つかの感想をみたが中でも本作を納得できるような形で解説しているものを下のようにみた。

http://www.ywad.com/movies/205.html

上のサイトでも言っているように本作を見ていてその舞台、シェリフものということからしてコーエン兄弟作のものやトミー・リー・ジョーンズが自ら監督主演した「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬(2005)」に趣が似ていて好感の持てる造りとなっている。 出だしからしてコメディーではないかというような、砂漠で金属探知機を使って何かを掘り当てる趣味の中年男たちの登場で、そのうち骸骨を探しあて、そこにさびた保安官のバッジを見つけてそれが Lone Star の題名となり、その響きがローン・レンジャーなどの西部劇をも思い起こさせるような結構となり、現在のシェリフから40年前の話が重なる様子が前述の保安官ものとのおおきな違いとなっているだろう。 まさに現在中年の保安官の父親が自分よりはるかに若いまだ青年の保安官補として精彩を放っている話として進む様子が面白い。 

どちらかというと実直ではあるだろうが精彩にかける主役の保安官の父親はそれまで町を牛耳っていた悪徳保安官の失踪後この町では人徳のあるシェリフとして尊敬されており人種を超えて町の人間から慕われていたのであるけれど自分にとっては偽善者であり親の人種偏見から幼い恋を引き裂かれた恨みをもつ過去をもっているのだがその理由が分かったときの顛末には充分納得がいったのは上に牽いたブロガーと同じなのだがネットでの感想にはまるで理解のしがたいものだと書かれているものが複数あってそれにはこちらが理解し難かった。 40年経って一度は諦めた恋が成就した後に分かった真実からは当時推さない二人が惹かれた理由が理解され、現在の自分達の置かれている位置とこれからの像も自ずと想像できる終わりかたになっていると理解した。 二人の間の愛には変わりがなく別離というドラマはないものとみる。

この何年もクリス・クリストファーソンの悪役が光っている。 それはジョン・ヴォイドであったりジーン・ハックマンが演じる悪と比較すると苦みばしって殊に西部劇仕立てでは精彩を放つ。 それにもう一人面白かったのは主役の妹として登場するフランシス・マクドーマンドだ。 年譜をみると好演したコーエン兄弟の「ファーゴ」は本作と同年の作であってファーゴを先に観たものにはここで観るフランシス・マクドーマンドは驚きであり「拾い物」をしたと感じるに違いない。