暇つぶし日記

思いつくままに記してみよう

写真を撮る女性たち

2013年01月19日 11時53分58秒 | 日常



雪の中、自転車が使えないので歩いて仕事場に行く途中幾つかのことに気がついた。 この冬初めての積雪だったので道をゆく人達も珍しさも手伝ってかあちこちの冬景色を楽しんでいる風でもあり、日頃とは違った雰囲気でもある。 その中で、歩いていると物珍しい雪景色にカメラを向ける人たちが見え、取分け女性でカメラを手にあちこちにむけてショットを狙う姿がよく見られる。 

携帯のカメラを使って写真を撮るのは近年普通の光景ではあるのだけれど、それ以上の本格的なカメラを手に持って写真を撮る女性が増えてきているように感じる。 実際、もう殆んど技術的に行き着いたのではないかといわれるようなカメラ業界では最近は女性にターゲットを絞って販売戦略をたてる、といったようなこともどこかで聞いたことでもあり、そういうことでは本格的なカメラで写真を撮る女性が増えているのは確かなことのようだ。 もうほぼ半世紀ほどカメラを手にしているものからみればカメラ、メカ、男、というような構図が優勢だったものがここ何年かで写真の風景の中にカメラをもつ女性の数が増えているのを実感として経験している。

我々の若い頃には電池の力を借りずに全て絞とシャッター速度だけでフィルムに像を残し、暗室でそれを現像、印画紙に焼き付けるということをしていたものが今の写真技術だ。 音楽でLPからCDに変わったときにちょっと抵抗したがすぐになしくずしにCDに呑まれてしまったのと同じようなことが写真でもデジタルになったときに経験していて、今ではもうフィルムの時代は遥か過去のセピアトーンになっている。 今これらの技術に支えられ驚くほど簡単にカメラを扱えるようになった中で女性がここに大きく参加するようになったのは大歓迎だ。

古来、平安時代からなになに日記、というようなつれづれの思いを記してきたのが女性で、男性とは違う感性で日常のことを綴ってきた歴史がある。 日頃の何気ない風景を残すのが日記だとするならば意識するかしないに関わらず写真でそれをする女性が増えているということだろう。 男の文体、女の文体があるように写真にもそれがあるのではないか。 それを見てみたい。 けれど今、目の前の雪景色のなかで運河と古い建物に向けてカメラを向けている若い女性に見せてくれということはしたくてもしない。