暇つぶし日記

思いつくままに記してみよう

お祭りの翌朝、今年もまた鉄線が咲いている

2011年05月02日 11時44分56秒 | 日常

ウメモドキ科のカリフォルニア・ライラックの手前に毎年のように鉄線が咲いた。

二年ほど前にもこの小さな青い繭玉のような花のことを次のように書いた。

http://blogs.yahoo.co.jp/vogelpoepjp/58823895.html

カリフォルニア・ライラックと日本でそう呼んでいるようだがアメリカ原産の情報であり和名がはっきりするまで暫定的にセアノス・ブルー・マウンドと言っておこう。

それはさておき気に入りの鉄線が今年もまた咲いた。

昨日「女王の日」の催し物で自分にしては早起きの9時半だったから睡眠時間が少なすぎて、それに昼のひなかから祝いもののビールやジンを飲み、午後1時ごろにはほぼ出来上がっており気持ちのいい公園で時々居眠りもしたり様々な出店を覗いたりしてアルコールを抜き、帰りの運転に備えたものの義妹の家族、その友人たちといつもの同じメンバーもいたことから夕方からの野外ロックバンドコンサートに合わせて数百人の観客と一緒に30分ほど皆とゴーゴー、ツイスト、レゲエにヘッドバングなどとやたらと踊ったから帰宅後その疲れがどっと出て、久しぶりに気に入りのジャズ・ピアニストがハーモニカとのデュオを地元のジャズ同好会の例会で演る予定に自転車で10分ほど漕いで出かけるはずだったものが開演の9時半にはそれも叶わず自宅のベッドで高鼾だったから残念なことをしたのだが、あの眠気には勝てなかった。 去年だったかその盲目のピアニストが日本公演もしているということを聞いていて会場ではそのときの事をビールを飲みながら聞くのを楽しみにしていたのだが今となっては次の機会に譲るしかない。

だから今日は朝9時という信じられない時間に眼が覚め、隣の猫二匹の出入り口を開けるのに隣のうちに入ってその家の玄関の床に落ちていた新聞を読んでいたら一昨日のウイリアムとケイトの記事で埋まっていた。 しかしそれは昨晩日本のテレビで見聞きした、二人のバルコニーでの2回のキスの時間をチャールズとダイアナの時の一回だけのキスの時間と比較したものほど瑣末な事は書かれていなかった。 

そういうどうでもいいようなことはまた昨晩のオランダ女王、オランダ王室のニュースとも大差がない。 

それにしても人はどこでもいわゆる高貴な血にまつわる神話や些事を斯くも好むものかと呆れる。 けれど、さりとて、それではお前を一日王子にしてやる、といわれればその経験も悪くないと思うところに王族、皇族が豪華で幸せな生活を保証されているというような憧れ及び現実逃避傾向というような弱さが潜んでいるのかもしれない。

イギリスでは元首候補者は二人の子供を生産する義務があるらしく、それを Heir and Spare とテレビのアナウンサーが言っていたのを聞いて笑った。 後継ぎとその念のため、予備をもうけなければならないらしい。 エアー アンド スペアー とは語呂がいい。 まあ自分が日本の皇太子だとすると既に一男一女をもうけてあるからそれなりの義務は果たせているのだろう。 いや、そうでもないか。 イギリスに倣ってエアー アンド スペアー だとすると女子はスペアーとして認知されるのだろうか。 オランダでもイギリスでもそれには男女の別は関係していないけれど日本ではどうなのだろうか。 それにオランダ人の女を娶った日本の皇太子には皇太子としての資格があるのだろうか。 外国人の妃を娶るまでに大分悶着がありそうだ。 ひょっとしてその結婚のためには王位継承権を放棄しなければならないかもしれない。 昔イギリスで、既婚のアメリカ人を離婚させ一緒になろうとして王位を放棄した国王がいるがそのために現エリザベス女王の父親が国王になるという経緯があった。 それがなかったならば昨日のウイリアム王子の結婚式は全く別のものになっていたはずだ。  ウイリアム王子の父親、現エリザベス女王の息子、チャールズ皇太子には結婚前から既婚の恋人がいてウイリアム王子の母、ダイアナ妃との離婚原因となったもののダイアナ妃がパリで事故死してからは離婚していた元恋人をチャールズ皇太子は妃にし現カミラ皇太子妃となり、その人が昨日の式にも当然のこととして参列していたのは既知のことだ。 

国王エドワード8世が既婚者と恋仲になり一緒になるのが問題になったのだがそれでも国籍の違いは問題にならなかっただろうか。 もし既婚者でなければ問題がないと思われる。 20世紀前半のアングロ・アメリカン関係ではもう問題ではなかっただろうと思われるものの、それがアジア(系)、イスラム(系)、アフリカ(系)の女性ならばそう簡単ではなかっただろうと思われる。 が、もっともエドワード8世は人種偏見傾向が強かったそうだから多分そうはなっていなかっただろうと思われるけれどヒットラーとも親交があり、時代の思潮という点では問題があったとされている。 

異国の女性を娶ることは日本では考えられないだろうが、もし現皇太子が若かった折、例えば当時アイドルであったと思われるアメリカ女優ブルック・シールズと、、、、、となっていたらやはりそこでは国をとるか女をとるかの決断が必要だったに違いなく、女をとるとまではいかなかっただろうことは想像に難くない。 それも現実性の少ない淡いなんとかで終わったに違いなく驚くようなことには至らず今となったのだろう。 世継ぎのことに関しては何世代も前の天皇たちのように妻妾を何人も置くという慣習は無く Heir and Spare のその Spare にも恵まれない現在 Heir が個人的には Heir であるにせよ国にとって Heir になるのかどうかも小泉内閣崩壊後ははっきりしていないようだと仄聞する。 そういう話も日本の皇太子の家族がオランダに滞在していた折に両国の継承問題を比較していたときに解説されていたのを聞いたのだった。

昨日のオランダ「女王の日」で次代国王となるヴィレム・アレキサンダー皇太子は女子を3人、アルゼンチン人でもある女性との間に2番目の予備までもうけてある。 その皇太子妃との結婚までには政治的問題が無かったわけではない。 皇太子妃の父親がアルゼンチン軍事独裁政権時の農業大臣であり辞任直後イギリスとのフォークランド戦争が起こった時代に、独裁政権当時多くの人権が蹂躙され拉致暗殺されたものが多く、不明者が3万人ともいわれ、拉致されたまま戻らない息子、娘を待つ 「五月広場の母親」の運動も当時著名であり、それに関連してアルゼンチンから亡命してきた人々もオランダに多く住んでいることからこの結婚は適当ではないと反対の意を示したものの父親の責任、それも運良く免責された父であるからその子には関係ないとそれを「小数意見」として押し切り、両親を結婚式に参列させないということで政治決着をつけた経緯もある。 現在ではその皇太子妃の人気は現女王を抜いて一番、三番目が皇太子であると昨日報じられていた。

それぞれの国には様々な事情がありそうだ。 高貴な血といっても楽ではない。 あることないこと根掘り葉掘り詮索されパパラッチに追われ、日常「公務」を追っていく生活が酒とバラの日々であるのかどうか。 それはなってみなければ分からないことだ。 自分には想像力が欠けていることもあってそこから先は想像のまた先なのだがもう大分前に島田 雅彦にそのような小説があったけれど設定が少々違っていたような気がするがそれももうそろそろ10年に近づいていて記憶の中でも薄れているようだ。

一昨日の夜中に再度ダイアナ妃の事故死後一週間ほどを中心にした「女王」と題された映画を観たのだがこれに匹敵するような日本の皇室の話を映画でも書き物でも見たり読んだりした事がない。 そういう作品を見る日が何時来るか楽しみにしている。 今のオランダ王室に関係したその手のドラマをテレビでも沢山放映しているのと比較して日本には何らかのベールが厚く曳かれている風でそこがよく見えない。 現イギリス女王の父親、ジョージ6世に関する物語が映画化されたと聞いているがそれがどのような話になっているかは幾分かは想像がつく。 どこでも王には母親、王妃の女の力が強いと言われるのだがイギリス、オランダはともかく、日本ではどうなのだろうかということを想像しながら庭の鉄線を眺めてもそこには何の像も結ばない