暇つぶし日記

思いつくままに記してみよう

ムクゲが咲いていた

2010年07月27日 22時36分15秒 | 日常


日曜の朝三週間の休暇から戻って何やかや忙しくまだ落ち着かない。 

それは山のような洗濯物をより分けて洗濯機に放り込む家人の傍ら、自分は雨の降るオーストリアからそのまま慌しく車に詰め込んで戻りそのままにしていたものをゴソゴソ取り出し、曇り空の合間に覗いた太陽の様子を見ながらまだしっとり濡れている大小二張りのテントを前の緑地に設定して乾かし、拭いては埃を払い、次のいつ来るか知れない機会のために丁寧に折りたたむ作業とこれまた重く湿った登山シューズを乾かして手入れすること、雑に散らばった車内と留守にしていた家の整理にかなりの時間がかかったからだ。 なんだか引越しの片付けのようでもある。

それが済むとこの三週間で少々の様変わりした庭の手入れをしなければならなかった。 出かける前に刈っておいた芝生はこの間、湿り気と太陽が多かったのか穂先が出るほどの元気な長さにもなりこれでは芝生というより雑草で、この時期二週間に一度やる手押しの芝刈り機の作業では背丈が長すぎて何回も行ったり来たりを繰り返さなければならなかった。 それでも残った穂先のついた茎は鋏で刈り取った。

庭の隅にあるムクゲの植木にも花がいくつも咲いている。 ムクゲだったと思ったのはオランダを出る前に暑中見舞いの写真に近所に咲いていた立ち葵を貼り付けたことを思い出し、それがムクゲと似ていると思っい一瞬どちらがどっちか迷うほどだった。 タチアオイは一本の長い茎に葵の葉がついて上に線形に育ち時期が住むと茶色に立ち枯れしてそのまま茎から片手で簡単に抜かれて処分されるものだがムクゲのほうはそうはいかない。 植木でもあるし葉は落ちるものの植木はそのまま残り翌年にという違いがある。 似ているのは花だけなのだろうかとウィキペデアをくってみた。

ムクゲ、槿、木槿、無窮花; ラテン名;Hibiscus syriacus; 英語: rose of Sharon オランダ語;Tuinhibiscus

英語名のシャロンのバラは別としてラテン名にはハイビスカス・シリアカスとなっている。 中東シリアのものなのだろうか。 オランダ名でも庭のハイビスカスなのだ。 槿と書くともう20年ほど前に酔うようにして読んだ古井由吉の小説集「槿」とその装丁を一番に思い出すし、また、中国民謡に「あの娘はかわいいムクゲの花よ、、、」と歌われていたのではないかとも頭を掠めたのはいいけれどもムクゲは韓国の国花でもあるから朝鮮民謡だったのかもしれないと思う一方、ハイビスカスではハワイの娘の耳の上に見られるような大輪でもあり、それだったら「アロハオエ」だなと歌関連で思う一方、どれも女性の姿であり、なるほど人に好かれ美しい女人を思わせる花なのかなと曇り空の下、カメラのシャッターを押した。

そのそばを我が家のオバサンもしくはバアサンかと推定されるような猫が退屈したようにこの木の下を潜り抜けてのそのそ歩いてどこかに消えた。