いま長い時間をかけて読んでいるのは岡嶋憲治著『評伝春日井建』。
なにかの懇親会の席で、私が2003年にバンコクで開催された国際短歌大会に出席して、春日井建の講演を聞いた、という話をしたら、Yさんが、こういう本があるよって教えてくださり、貸してくださったのだ。だいたい私は前から順番に読むのだけど、小題をながめて「暁の寺へ」というのを見つけて、そこから読み始めました。
そのときのことを思い出しながら書いた2004年6月1日のほよほよ日記。
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私は聴衆としてその場にいただけですが、残されたわずかな時間をおしてバンコクまで春日井さんが来られるまで、岡嶋さんはじめ周囲のひとたちがどんな思いをしておられたか、ということがこの本を読んでいるとひしひしと伝わってきます。私は実はそのとき春日井さんの講演が目的でバンコクにいったわけではなくて、父の前立腺癌がわかったころで、ちょうどバンコクの知人のMさんが短歌大会を運営されていて誘っていただいて、両親をつれて旅行気分で出掛けたのでした。
その日は両親はアユタヤのオプショナルツアーに出掛け、私は短歌大会へ行き、偶然春日井さんの講演を聞く、という機会にめぐまれました。なのに、当時はぜんぜんわかっていなくて、ああ、もっとちゃんと心して聞けばよかったなと残念な気がします。ですが、ある「気」を感じ取っていたのは確かなようです。
「暁の寺へ」以外のところも読んでいますが、春日井さんの近くにいた人にしか書けない筆致にぐいぐい引き込まれます。春日井さんについてああ、そういうこともあるのか、と思うところもたくさんありました。続きは後日に書きたいと思います。
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