ビアンカの  GOING MY WAY ♪

昨日・・今日・・そして明日
   人生は ・・・ダバダバダ・・・

あ~ぁ、、、終わった

2014-07-15 | weblog

 

 サッカーW杯ブラジル大会が、昨日を最後に終わってしまった。予想どおり、金のトロフィーは、延長の末、アルゼンチンを下したドイツに渡った。三位決定戦では、もしや優勝するかも、と思っていたほどの強豪オランダが、サッカー王国と言われ続けたブラジルのプライドを更に踏み潰した。ドイツもオランダも素晴らしいチームだった。アルゼンチンもよかった。なのに・・・・・。

                        リオデジャネイロ【マラカナン競技場】

1950年のW杯ブラジル大会決勝戦はウルグアイに引き分けでも初優勝が決まる試合だったので、誰もが地元ブラジルの優勝を疑わなかった。実際、優勝するに相応しい試合の流れだったそうだ。それが逆転され、「マラカナンの悲劇」として語られているが、それがこの大会をもって、「悲劇」は更新された。というか、悲劇以前に、力不足を目の当たりにしていたから・・・。

対ドイツとの準決勝、最初の数点失点は許せても、次第に呆れて逆に踊りだしたそうじゃないか。陽気なブラジル人が悲しみに暮れる姿を見るのは辛いんだけど、こんな負け方じゃ、悲しむどころか、セレソン(ブラジル代表)を皮肉ったピアーダ(ジョーク)がSNSで飛び交い、それが地元紙にも紹介されたという。目に見えるように想像できるなぁ。


ズィーコ(日本ではジーコというけど。)も言っていたように、サッカーは、
ブラジル人にとって、貧困から抜け出す唯一の職業。ボール一つでプレイが成り立つサッカーは、ルーツや階層と無関係に誰もが夢中になれる唯一無二のスポーツだ。富裕層は、日本のそれとは桁が違うほど豊かだし、人種のるつぼ、と言われるほど、様々な国から移り住んだ人々で成り立っているブラジル。だから混血が非常に多い。

バレーボールもバスケットも強いし、テニスや水泳も盛んだけど、貧困層にまで行きわたるスポーツといえば、靴がなくても、ボールがなくても、裸足で、丸いものさえあればボール代わりになりうるサッカー。それが国技になるのは当然のことだ。

この大会は、開始前から問題が続出。関連施設の建設がなかなか終わらずやきもきさせたし、地元ブラジルでのW杯反対運動が開催当日まで繰り広げられ、どうなることか心配も尽きなかった。
サッカーの国で、なんで反対運動?ブラジルは南米の中で唯一ポルトガル語を話す楽天的な国なのに、と、はじめは疑問だらけだったが、6月17日の朝日新聞記事で納得した。

・・・・・・民衆の中で育てられたサッカーが、FIFAや多国籍企業に経済的に独占されることへの強い抵抗の表れです。ブラジルは、人種差別やグローバル化、経済至上主義に対して最も抵抗し、深い問いかけをしてきた国です。W杯への反対運動の本質もそこにあるでしょう。
 現在の商業化したサッカーには誰もが疑問を感じている。これまでW杯は、消費的な祝祭を提供することで社会問題を隠蔽する役割を果たしてきました。でも、もう隠蔽できないところまで来ている。今回はそれを自覚する機会にしなければなりません。
(今福 竜太氏 「勝利至上主義に抵抗する」記事の一部)



日本とも対戦したコートジボアール。象牙海岸、と言ったほうがピンとくるかな。
内戦を味わった代表たちだが、この国でもサッカーは国民に一体感をもたらしてきた、という。

「代表戦があると緊張が一時的に和らいだ。民族、宗教の対立を超え、国を応援するからだ。」「サッカーがすべてを解決するわけじゃない。それでもサッカーに期待する。『国のために自分は何ができるか』を考えるきっかけになる。」(朝日新聞より)

同国の世界的なストライカー、ドログバ選手を今回はしっかりと注目して見た。彼は2005年のW 杯ドイツ大会前、テレビカメラに向かって争いをやめるよう国民に訴え、その影響力はとても大きいようだ。テレビで見ていても何となくそのカリスマ性が伝わってくるのだが、これが彼の最後のW杯となるかもしれない。

同じくCで始まるコスタリカ。今回は強豪揃いの「死のグループ」をトップ通過し、ベスト8にまで躍り出て注目を浴びた。スペイン語で「豊かな海岸」を意味するコスタリカは、中米にある人口480万人の小さな国だ。が、1949年から非武装を貫く「軍隊ない国」なのだ。先日、日比谷公園で、集団的自衛権と憲法改正を問うデモに出合い、コスタリカのことが頭をよぎった。世界中が非武装で自国の豊かさを守ることって、どれほど難しいことなのか。宗教が違うだけで人を殺す国がこの世の中にあるだなんて、恐ろしい。ガザでは今この瞬間でも、着の身着のまま逃げ惑っている人たちがいるだなんて。本当に色々な国の事情が、W杯を通して見えてくる。

ブラジルがだめならアルゼンチンを応援しよう、と思って朝の4時からテレビの前にいたが、GKノイアーの出来が良すぎた。でも延長戦までどちらも点が入らず、ブラジルも本来ならこんな戦いぶりを見せる筈だったのに、と悔しかった。そのうち、どちらが勝ってもいいや、と思い始めた。
アルゼンチンが試合に敗れても、拍手の値打ちがあったと思うし、サポーターの
女の子の笑顔が、いい試合だったことを物語っているな~と思った。メッシは最優秀選手に選ばれるも表情は硬く、少しも喜んでいない。優勝しなければ意味がない。そうだよね~、86年メキシコ大会のマラドーナを引き合いに出されているんだから、本当に悔しかったと思う。でも26才のメッシには次があるさ。

勝利に浮れている姿も楽しいけれど、負けて流す涙だって美しく映ってしまうのは精一杯の姿をずっと見せてもらったからだ。オランダのGKシレッセンや、メキシコのオチョア、そしてアルゼンチンのマスケラーノ、よったぜ!


ワールドカップサッカー、次回は四年後、そのあとは・・・と、考えながら自分の年を重ねてみてゾッとした。とにかく平和にスポーツが見れる幸せが今後もどうか続くように、と、心より願いたい。

バイバイ、ブラジル大会!バイバイ、夢見る少年よ!


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