粘土の壁

2010-07-20 | Weblog















日本の田舎にも古くから残る土蔵は字からもわかるように土とワラを刻んで練上げ壁を作っていった。
そんな技法は世界あちこちの土地で見られる。
この辺りの農家もこの辺にある粘土質の土を練上げ自然乾燥させたブリックスを積み上げ築かれていった家が多い。
ところがこの自然乾燥されたブリックスにはとんでもない弱点がある。
それは水に弱いという事。
家の土台部分は川からの石で地面からの湿気は防がれるが屋根が風化し雨水がしみ込むとたちまちこのブリックスは溶けて流れ出してしまうのだ。
この家もいくつかの外壁は作り直されているが唯一残っているのがこの内部に残っている巨大な壁
長い年月の間何度も雨漏れしたのだろ何カ所か応急のセメントで修復されている、本来はこのブリックスと同じ土とセメントを混ぜた物で修復したほうが見栄えも良いし壁が呼吸できるというらしい。
オリジナルのブリックスを納屋から探し出し一晩水に漬けておいた、
完全に泥となってしまうのには本当にびっくりするがこうして雨風から守ってあげれば少なくとも僕たちが生きている間は安泰に違いない。