真弓という名の木

2017-12-25 | Vesper

マユミの木 https://www.uekipedia.jp/落葉広葉樹③/マユミ/

   などという木があることを始めて知った、

V の墓に降りていく急勾配の近道でピンク色の花のような木の実のような物が目に入った、
なんだろうと調べてみると真弓の木ということだった、
まずここを通ることもなかったし夏は緑が繁り気がつかなかったのです。
最もきれいなピンク色になるのは10月頃という、
今はその名残がうっすらあるだけで春になり緑が増し秋のピンク色を待ってみます。

 

 


12月18日

2017-12-19 | Vesper

         

 

家の中の一番明るかった光が消えてしまいました。
10年と2ヶ月ぼくたちの生活は全てヴェスパーの世界を中心に回っていました。
そのヴェスパーが先週交通事故にあってしまったのです。
車を追いかける悪い癖がこんなばかな結果になってしまいました。
獣医さんにすぐ連れて行き一晩点滴をうってもらい翌日家に連れて帰りました
その日は水もよく飲みチキンとごはんもよく食べ 望みは見えていたのです、
1日に2回ほどすくっと四つ足で立ちトイレをしそうなので庭に連れて行くと
ちゃんと用足しまでしていました、一喜一憂しながらも日が経つにつれ水も食べ物も受け付けなくなり吐くものもないのに唾液ばかり吐いていました。
呼びかけると反応するだけで必死に痛みに耐えているようでした、
このままひどい痛みと吐き気を続けさせるか安らかに眠ってもらうか決断せざるをえなく
再び獣医さんの所に行きじっくり診てもらい三人で出した結果は安らかに眠ってもらうことでした。
立会いのもとでヴェスパーの体をさすりながらだんだん座り込み横たわっていくのを見ているほど辛いことはありませんでした。
でもこれでもうあの痛みから解放されたのです。
ヴェスパー ゆっくり眠りなさい。
家に連れて帰り小さなテイブルの上にまだ温かいヴェスパーの体を横たわらせロウソクを一本つけてあげました。

埋葬の準備をしなくてはならなくいつまでも涙を流していることもできません、
ピレネーの見えるオリーヴ畑を掘ってみたところ30センチほどで手に負えなくなり、場所を変えリンゴ畑を二人で掘っても50センチほどで もう行き止まりでした。
あと一つは北側のモンターニュ ノアーが見える場所でした、この頃にはしとしと雨が降り出し夏のパラソルを広げとても冷たく寂しい埋葬でした。
この場所からふと家の方を見上げるとなんとバスルームとその上のぼくのアトリエの窓が見えたのです、
この窓から毎日お前のことを見てあげるからひとりぽっちではなく寂しくはないよ。
ミシンを踏みながら立ちあがるとお前が眠っているところがはっきり見えるよ。

ヴェスパー、 お前がこんなに愛しい犬だったことがお前が生きている時わからなくってごめん。


ヴェスパー、このブログはお前の名前から始めたブログで途中からタイトルを変えてしまってごめん、パスワードはお前の名前だからいいだろう、
そして今お前が眠っている所は 緑のローラゲェァ平原を見下ろせるし

モンターニュ ノアーの山々を見渡せることができる場所だから

そこでゆっくり休みなさい。
強風が吹き荒れることがあるけれど怖くないから心配しないこと。


ヴェスパー、 お前と最後に過ごした6日間生きたいと思うお前の強い意志には驚いた、人間としていくつか犬のお前から教えられたことがあった、ありがとう。


ヴェスパー、 今までぼくたち二人に明るい光と笑いを与えてくれてありがとう、
さよなら ではないからね、またどこかで会えるかもしないからそれまでゆっくり眠っていなさい。


お前のお墓のまわりに球根を植えようと思う、どんなものでもいいかな?
咲くか咲かないかは自信がないからお前の力で頼むよ。
いつまでもおまえのことは忘れずに愛しているから。