フレッシュ アンチョヴィ

2009-09-30 | Weblog
車の中の温度計が28度をさしていた。
日本やヨーロッパのブログを見ているとここのところ好い天気が続いているようです、
ここ南西フランスも連日の夏のような陽射しで半袖からむき出しの腕や顔は心なしか焼けてきているようです。

ボクは天ぷらなどというものはここ20年の間に2度ばかり試して美味しくできなかったので半ばあきらめていたのですが
今回新鮮なアンチョヴィを思い切って天ぷらにしてみました。

カタルーニャの料理本をひもといて白ワインでころもを作り
指で開いたアンチョヴィをオリーヴオイルで揚げたところ
これが以前スペインで食べたものと同じようなカリカリなころもにほんのり海の塩の味にびっくり。

ところが三週間の間何度かスーパーマーケットに出かけても
あれ以来アンチョヴィを見かけることが無くなったのです。

採れないから入荷がないのか売れないから仕入れしないのか
再びアンチョヴィに出会えるのはいつの日になるのだろう。



中世の城

2009-09-29 | Weblog


Montolieu  からさらに東に20分程車を走らせると Chateaux de Lastours
という11世紀半ばに建てられ今では崩れ落ちた四つのお城にたどり着く。
19世紀には Montolieu と共に織物工場で盛んだった麓の村はほかの小さな村と同じく眠りについているかのようにひっそりしている。



今ここでのいちばんの産業は入場料一人5ユーロというこのお城の収入だけかもしれない。



そのお城と同じ名前の村から急勾配の山道に沿って高い尾根に着くとそこが一つ目めのお城。


      


屋根は完全に崩壊され石の壁も崩れ落ちているがそれ以上はくずれ落ちないよう修復されているので中を歩き回ることはできる。
タワーなどは意外とこじんまりした広さだ。




そこから尾根づたいに二つ、三つ、四つ目と二時間以内で麓の村まで戻ってくることができお昼前のハイキングには程よい運動になる。





先導はすべての道のりをヴェスパーがしなくては気がすまないようだ。




Montagne Noire,  Black Mountain,  黒山

2009-09-28 | Weblog


ピレネー山脈と平行して連なるカルカソン北部にある低めの山並みは Montagne Noire と呼ばれている。
この辺りは Cabardes というワインの産地でもある。





この山並みの中にあるひっそりとした古本の町 Motolieu にでかけてみた。


両側の谷底を流れる川の絶壁を上がって行くとその町はある。
イギリスにもウエールズの近くに Hey-on-Wye という古本の町があるがここはイギリスのそれよりかなりあとに始まったらしい。
          



日曜日の朝ということもあり着飾った老人達が教会にミサを受けにいく意外はほとんど人通りがない。

     
      


ここも冬に来ると底冷えのする町だがこの日は夏の名残の暑い朝の陽射しがまぶしい。
家の壁にからまっている愛らしい花は次に植える植物の候補に挙げておこう。


クチュリエ

2009-09-27 | Weblog

麓にある町のマルシェは毎週木曜日に開かれる。
そのマルシェが開かれる教会のあるスクエアの角の家の前に時おり佇んでいるその昔は娘だった三人の老女達をよく見かける。
陽当たりの良い家の前に椅子を持ち出しとりとめのない話しをしているのだろう。
その家は普通の家の門構えとは異り以前は何かの店だった名残のある大きなアールヌーボー調の安普請な木の窓枠で飾られている。
ある時その店の前を通りかかりショウウインドウから中を覗いてみるとなんと古い足踏みミシンと裁断台の上には黒光りした
アイロンが鎮座しているのが見えた。
もうすでに商売はしていないのだろうと思ったがなんとマネキン人形には作りかけのドレスが掛かっていた。
あの老女の一人ははこの町でただ一軒のドレスメイカーなのだ。

山の上のひっそりしたたたずまいの村

2009-09-26 | Weblog

プロヴァンスやフレンチリヴィエラ辺りのヒルトップヴィレッヂとは違った雰囲気のゆったりとした村はピレネー山脈の麓にもたくさんある。
そんな村の一つスペイン国境近くの St Bertrand de Comminges という小さな村を見つけたのは数年前いささか期待はずれだった聖地 Lourdes 訪問の帰リ道だった。
羊飼いの一日が終わろうとしている頃車でたどり着いた村へ通じる細い道は首にベルを付けた羊達で完全に通行止めされその後ろをなす術もなくゆっくり車で従うだけだった
その羊達が行く先に見えるの山の上の大聖堂が全く場違いにおごそかなたたずまいだったことは忘れられない。

それ以来機会があるごとにこの村を訪れている。
最も好きな時期はほとんど旅行者のいない厳冬だと言えよう。

山の上の村の入り口から見下ろす麓の村の家並み

その麓の村の一軒の家の入り口に何のためなのかわからないが眠りついた村に活気を与えためなのだろうカップルが微笑んでいる。

今回は夏のシーズンも終わり人出は少なくなってきてはいたものの多くの人達はここでもシルヴァー世代が主流だった。 


城壁に囲まれた山の上の村に向かうゲイト
         
大聖堂を支える支柱
何シーズンも飾り続けられているクリスマスデコレイションの一部なのだね。

大聖堂の前にあるメインホテルはいつの間にやらレストランは閉められひっそりと泊まり客のみになっていた。

時おり良い絵画展を開催しているこのミュージアム、今回はアニュシュ カポウもどきの作品群、 ク○ップ。!!