四国霊場第21番札所の太龍寺。西の高野とも呼ばれる霊場。
この太龍寺に昇るロープウェイから見える「山犬ヶ嶽」。ここに狼の銅像があったのには驚いた。
振り返れば「丹生谷」が見える。丹生と山犬というセットはまさに高野山。丹生明神と狩場明神。
若き空海修行の地とされるこの場所に相応しい伝承。(あまり短絡的に、山犬イコール狩場明神、丹生イコール空海・水銀と結びつけるわけにもいかないが。あと、狼と山犬を同じものととらえるのか、どう分けて考えるのか、なかなか複雑。)
この伝承がいつ成立したものなのか。平安時代?江戸時代?それもとも近代?
狼は明治30年代後半には絶滅したとされているが、ここの山犬伝承はどのくらい過去に遡ることができるのだろう?
四国における狼伝承は松山市の木野山神社など各地にあるが、さてそれらをまとめた成果はあるのだろうか?と、この狼のブロンズを見ながら興味がわいてきた。