愛媛の伝承文化

大本敬久。民俗学・日本文化論。災害史・災害伝承。地域と文化、人間と社会。愛媛、四国を出発点に考えています。

野村町かるたで遊ぼう

2019年04月21日 | 日々雑記
さて、これから「野村町かるたであそぼう」へ。12〜15時、野村図書館。

※毎日新聞で「野村町かるた」とりあげていただきました。
http://mainichi.jp/articles/20190419/ddl/k38/040/423000c

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時空を超える感覚を味わう ―松山市考古館―

2019年04月20日 | 日々雑記
1986年、八幡浜高校1年の時、私は南江戸町にあった「古照資料館」を訪れて遺跡、遺物の迫力に感動し、学芸員を志すきっかけとなった。この施設が基礎となり1989年に開館したのが松山市考古館である。
昨年、文化庁から県内でも数少ない「公開承認施設」に認定され、年4回行われている企画展では貴重な指定文化財に触れる機会が充実した。公開承認施設とは、資料保存の環境が整い、専門職の館長、資料の扱いに習熟した複数名の学芸員が在籍するのが条件で、高い信頼性を持つ博物館の証しとされる。
展示の中心を占める古照遺跡は1972年に南江戸町で古墳時代の農業用の堰(せき)が出土し全国的に注目され、葉佐池古墳は1992年に北梅本町で横穴式石室が未盗掘のまま出土、発見。2011年に国史跡の指定を受け、館内には石室の復元コーナーが設けられた。全国的な注目度に加え、速報性を意識した展示は地域との密着度をさらに増す仕掛けともなっている。
私が勤める愛媛県歴史文化博物館は県内各市町の歴史、民俗などの分野を幅広く、かつ深く展示などで紹介することが課題の一つであるが、考古館は古照遺跡、葉佐池古墳などの遺跡、遺物を紹介し、地域の歴史を深く掘り下げるとともに、体験活動を充実させることで親しみやすさを実現させている。
エントランスホールには気軽に土器に触れたり、時代ごとの遺物を探し当てるクイズもあったりする。学校団体で来館する場合、展示見学に加え、火起こし等の体験や近隣の古墳散策は好評と聞く。そして学芸員が館外に出向き、小学校等で実際の考古遺物を使った授業が年間約80件行われている。古代生活の体験活動の充実度は県内随一といえるだろう。
こうした展示や体験活動からは、考古館が県都松山にて真正性(オーセンティシティ)を感じることのできる数少ない場所だと断言できる。調査・研究に裏付けられた「かけがえのない」歴史的価値。これが真正性であり、時代的、地域的特徴を有する無二の資料群に出会うことができる。
私は、一人でも多くの児童、生徒に考古館を見学してもらいたいと思う。本物から「学ぶ」だけではなく、何を「感じる」か。千年以上前の資料を間近に見て、時空を超える感覚を味わう。夢やロマンだけではない。自らの存在を時間軸や空間軸で位置づける機会となり、自分を考える、顧みる場ともなるはずだ。

*本稿は、大本敬久「時空を超える感覚を味わう―松山市考古館―」(愛媛新聞2018年12月25日)掲載原稿である。

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平成30年7月豪雨における資料保全活動-愛媛県の活動の事例-

2019年04月06日 | 災害の歴史・伝承
全史料協の会誌『記録と史料』29号が発行されました。

特集は「平成30年7月豪雨における資料保全活動」。岡山、広島、愛媛の3県からの原稿が掲載されています。

「平成30年7月豪雨における資料保全活動-愛媛県の活動の事例-」大本敬久
(愛媛県歴史文化博物館)

この執筆、掲載にあたりお世話になった方々には近日中に郵送します。




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