愛媛の伝承文化

大本敬久。民俗学・日本文化論。災害史・災害伝承。地域と文化、人間と社会。愛媛、四国を出発点に考えています。

鹿踊りの競演

2015年05月29日 | 日々雑記
愛媛と東北の鹿踊の共演が実現。

6月27日(土)13時半~愛媛県宇和島市の南予文化会館で行われる宇和島伊達400祭関連シンポにて、宮城県仙台市の川前鹿踊と愛媛県宇和島市の裡町八ツ鹿踊りの共演が実現します。解説役で私も登壇する予定。

シンポでは、宇和島東高校出身で元早稲田大学総長、高野連会長の奥島孝康氏、元国文学研究資料館館長、愛媛県歴史文化博物館名誉館長の伊井春樹氏、そして宇和島伊達家第13代当主の伊達宗信氏らが宇和島について語ります。






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八幡浜での安政の南海地震 連続する地震

2015年05月01日 | 災害の歴史・伝承
八幡浜での過去の南海地震について。4日間で3回も襲った大きな地震。

「さて、ここで八幡浜での安政南海地震の史料を詳しく見ていきたいと思います。安政の地震は、1854年の旧暦11月4日にまず起こります。大きな地震が一度だけ来るというわけではないのです。まずは最初に大きな揺れが11月4日の朝9時ごろに発生しました。これは正確には南海地震ではなくて、東海地震だったのです。静岡県の駿河湾沖で発生した東海地震の揺れをこのあたりでも感知をした。それが11月4日です。そしてその東海地震の32時間後に、南海地震の本震が発生しました。つまり11月4日午前に東海地震が発生して、その32時間後の5日午後4時ごろにマグニチュード8.4の紀伊半島から四国沖を震源とする南海地震、プレート型の大地震が起こって大きな被害が出ました。その約1時間後から、この八幡浜市付近でも夕方から夜にかけて、津波が襲来しています。そしてそれで終わらなかったのです。11月5日に南海地震の本震が発生しましたけれども、その翌日が6日、その翌々日の7日です。7日朝9時ごろに、愛媛県と大分県の間にある豊予海峡を震源とするマグニチュード7.4の内陸型の地震が発生しました。八幡浜市や宇和島市といった南予地方で、揺れによる建物被害が一番大きかったのは、実はこの11月7日の豊後水道地震によるものでした。つまり最初の11月4日の揺れでは被害はあまり出なかった。翌日5日の南海地震の本震で揺れて崩れそうになったけれども何とか持ちこたえた。しかし、余震といいますか内陸型のマグニチュード7.4の地震が発生する。この地震の規模でいえば1995年1月に発生した阪神淡路大震災がマグニチュード7.3ですから、それに匹敵する、もしくはそれ以上の規模の余震が南予に近い豊予海峡で起きたわけです。このときに家屋、建物などが崩れたという事例が多いのです。」

先般2月に八幡浜史談会で災害の歴史と伝承について話をしたのですが、当日の音源から文字起こし作業をやっております。その一部抜粋です。

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