愛媛の伝承文化

大本敬久。民俗学・日本文化論。災害史・災害伝承。地域と文化、人間と社会。愛媛、四国を出発点に考えています。

東日本大震災 芸術・文化による復興支援ファンド助成の募集

2012年02月28日 | 災害の歴史・伝承
東日本大震災 芸術・文化による復興支援ファンド(GBFund) 助成活動募集要項


次回の申請締切が2012年5月10日(木)となっています。


1.対象となる活動
1) 被災者・被災地を応援する目的で行われる芸術・文化活動(表現方法・形態は問いません)
a. 被災者の心身のケアにつながると思われるもの
b. 震災や被災地に関連するテーマのもの

2) 被災地の有形無形の文化資源を再生していく活動
a. 被災地での芸術・文化活動の再開および
そのために必要とされる調査や情報集配、設備等の環境整備にかかわる活動
b. 震災により継承が困難となった伝統芸能や伝統工芸、祭事など被災地固有の活動
c. 震災により損壊した芸術作品や文化財、歴史的建造物、文化施設等の修復

詳細はこちら。
http://arts-fukkou.blogspot.com/p/blog-page_11.html?m=1

問い合わせ先
公益社団法人企業メセナ協議会 「芸術・文化による震災復興支援ファンド」係 
〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-8-2 第一鉄鋼ビル1階



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愛媛の祭り講演会 牛鬼・鹿踊・だんじり・太鼓台

2012年02月28日 | 祭りと芸能
春分の日に愛媛の祭りについて喋ります。

興味のある方は是非!

内容は、

1.南予地方の牛鬼の由来と地域差  
2.南予の鹿踊と東北の鹿踊の比較  
3.西条祭りのだんじりや南予の人形屋台  
4.新居浜太鼓台や南予の四つ太鼓など布団太鼓の歴史と分布  
5.吉田祭の文化財的価値。

以上のことを紹介します。

ほぼ愛媛の祭り文化を概観する話なので、自分が言うのも可笑しいですが、オススメです。

演題「愛媛の祭りを知るー牛鬼・鹿踊・だんじり・太鼓台ー」
日時  3月20日(祝)13:30~15:00
講師  大本敬久(愛媛県歴史文化博物館専門学芸員)
会場  吉田ふれあい国安の郷
宇和島市吉田町鶴間1503
Tel 0895-52-4884
http://www.city.uwajima.ehime.jp/kanko/k_annai/kuniyasunosato.html

主催  宇和島市教育委員会
受講料 無料
申込み  国安の郷まで。
当日受付でも可能とのことです。

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遠野文化研究センター

2012年02月20日 | 災害の歴史・伝承
先般、2月10日(金)遠野文化友の会が設立されたそうです。

事務局は遠野文化研究センター内。

サイトはこちら。

http://www.city.tono.iwate.jp/index.cfm/35,18008,162,html

会員の特典は以下のとおり。

1.博物館などへの入場無料
遠野市立博物館」「とおの昔話村」「遠野城下町資料館」に無料入場

2.『マヨヒガ』『遠野学』の贈呈
会員広報誌『マヨヒガ』、文化研究誌『遠野学』を贈呈。

年会費は
・遠野市民会員  2,000円(遠野市民限定・マヨヒガ)
・マヨヒガ会員  3,000円(マヨヒガ)
・遠野学会員   5,000円(マヨヒガ+遠野学)


遠野文化研究センターは、昨年4月に開設されたばかりの組織。

1 遠野の文化の調査・研究
2 機関紙「遠野学」「まよいが」を発行し、調査・研究成果を公表
3 文化を活かしたまちづくりへの協力および支援を行う
4 「遠野文化賞」の授与を行う
5 遠野「語り部」1000人プロジェクト事業を継続して行う
6 市民講座の開催

以上の事業を実施していくとのことです。




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愛媛県内における津波犠牲者の供養

2012年02月19日 | 災害の歴史・伝承
『明浜町誌』(愛媛県西予市)の16頁に、1854年(嘉永7年、安政元年)に発生した南海地震の津波により犠牲となった方の慰霊のために、俵津の上ノ山の庵寺に、一宇を建立してお地蔵様を奉納してお祀りをしている、という一文がある。この記述には10数年前から私は注目していたのだが、現地での確認作業などは行っていなかった。自分の手元に置いておく災害関係ファイルにコピーしていただけであった。しかし、2011年3月11日の東日本大震災と津波被害の発生を契機に、愛媛でも南海地震が発生した際の被害がどうなるのかが気になって、再びそのファイルを見渡してみた。私が集めた資料では、愛媛の沿岸部では、津波被害で建物が流されたりした事例は数多く見られるが、供養塔や記念碑など、犠牲者を供養したり、祀ったりする有形資料はこの事例のみであった。そのため、大震災後、明浜町に3、4回ほど現地に話をうかがいに訪れてみた。しかし、地元の方でこのことを知っている方は皆無で、結局、明浜町誌の記述だけが頼りだった。関連する記述がないか漁ってみたところ、明浜町教育委員会が発行している『明浜町の文化財』に明浜町俵津脇の「庵寺の五輪塔」の記述を見つけた。その解説文は以下の通りである。「上の山の庵寺は、昔、徳長寺の建っていた所で、ここに室町中期の五輪塔が二基あります。しかし、石質、型とも違ったものを組み合わせているので、火災か何かで、散乱していた石を、後世の人が集めて、二基にまとめたものであろうと考えられます。また置かれている場所も、それらしい場所ではないようです。庵寺には、明治の始めに作られた弘法大師像、阿弥陀如来像、十一面観音像、子安観音像が安置されています。なお庵の左手には地蔵堂があり、古いお地蔵さんが安置されています。」明浜町誌では、俵津の上ノ山に一宇を建立してということで、お堂か祠が建っていいて、そこに地蔵が祀られていることになるのだが、この上ノ山で現地の方々に話をうかがうと、地蔵といえばこの『明浜町の文化財』の記述にある庵の左手にある地蔵堂のこと以外に思いつかないという。そういったこともあり、私はこれが安政の南海地震の津波被害者の供養のために建てられた地蔵ではないかと推察したわけである。しかし、実際に地蔵堂内の確認調査はいまだ行っていない。地元の教育委員会や所有者等と調整をして、近いうちに確認作業をしてみたいと考えている。これが確認できれば、管見の限りになるが、愛媛では唯一の津波犠牲者の供養に関する有形資料ということになる。そもそも愛媛になぜ津波碑が少ないのか。有史上の南海地震での津波被害を受けてきた高知県、徳島県、和歌山県、三重県に比べると極端に数が少ない。これをどう考えるべきなのか。単に愛媛には津波被害が無かったのか。それも違う。宝永や安政の南海地震の際には宇和海沿岸部を中心に津波が押し寄せた史料が数多く残っている。ただし、村浦が壊滅したとか、多くの死者が出たという具体的記述は、高知や徳島等に比べると少ないのは事実である。やはり、記念碑、供養塔を建立する主体は個人ではなく集団であり、その村浦で多くの犠牲者が出るといった未曾有の出来事でない限りは、記念碑、供養塔といった津波碑は残りにくいのかもしれない。つまり、甚大な被害が出た地域では津波碑が残って後世に記憶を伝えることができるが、村浦を壊滅させるまでいかない津波被害の地域では、かなりの建物被害が出たとしても津波碑は建立されず、数十年後には地域の中での津波の記憶は忘却されやすいのかもしれない。オールオアナッシングのような津波記憶の伝承形態である。このように災害の記憶が伝承されるメカニズムについて、もう少し深く洞察しないといけないのではないかと最近感じているところである。




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福島県立美術館 臨時休館

2012年02月19日 | 災害の歴史・伝承
福島市にある福島県立美術館、震災復旧工事等のため2月1日から3月31日(予定)まで臨時休館とのこと。

http://www.art-museum.fks.ed.jp/menu_j.html

4月14日~5月20日には、五味太郎作品展[絵本の時間]が開催される予定のようです。


なお、福島県立美術館のブログはこちらです。

http://d.hatena.ne.jp/artmuseum_fukushima/



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企画展「四国へんろの旅」

2012年02月18日 | 信仰・宗教
2月21日から愛媛県歴史文化博物館で企画展「四国へんろの旅」が開催されます。本日付の産経新聞にその紹介記事が掲載されています。

http://sankei.jp.msn.com/region/news/120218/ehm12021802110002-n1.htm




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