
『おにのさんきょうだい』は、歌とそびとで楽しむつながりあそび・うた物語です。奄美の朝仁保育園では4歳児が発表会で楽しんでくれました。その時に先生が描いてくれた絵の迫力にビックリしました。
全曲と言っても5曲と遊び方、譜面など『二本松はじめつながりあそび・うたシリーズ あそべやあそべ みなあそべ』(音楽センター発行)に掲載されていましたが、残念ながら絶版です。『落とし穴』と『おにのさんきょうだい』の音源はCDブック『バンバンザイ』に残されています。
つながりあそび・うた物語『おにのさんきょうだい』
【プロローグ】
いまにも泣き出しそうな空。泣きたいのは子どもたち。だって今日は「オニガスム森」へ遠足。
ぎゅっとおかあちゃんやおとうさんの手を握って「オニガスム森へ」出発!「エイエイ オー!」
「オニガスム森は危険がいっぱいです。なにがなんでも子どもたちのことを守ってくださいね。でも、オニガスム森は宝物もいっぱいです。今日はたっぷり親子で楽しんでください」。園長先生の注意はいつもに増して真剣。
「危険!ってどういうことですか?」。質問したのは、几帳面なヒロシの親です。
「危険!って危険です」。園長先生、いい加減です。
「ともかく!危険!って私らが叫んだら、ともかく胸の中に隠してやってください。よろしくお願いしますね。」
「もう一つ、危険は一つとは限りません。危険!危険!と叫んだら、保護者同士で力を合わせて子どもたちを守ってくださいね。わかりましたね。」
なんだかわからないけど、出発、出発。
「オニガスム森へ出発!」「エイエイ オー!」
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昨日の昼寝の時、布団の中で、子どもたちは自分たちで調べてきた「オニ」や「オニガスム森」の話で盛り上がっていた。
物知りのユズルは得意気になってみんなの前でおしゃべりしだした。
「聞いて聞いて。あ、そこ静かに。いまはぼくが主役だからね。聞いて!」
「オニガスム森には、きつね・むささび・あひるだけでなく、たぬき・いのしし・ねずみ・うさぎ・・・・えーっと…なんか変だな・・・えーっと、ヤギのがらがんどんにトロル、ウヒアハにおおかみなんかもいるって言ってたよ」
「誰が」。つっこみは、はじめ。
「誰がって・・・おじいちゃん。えーっとそれからオニは、赤鬼・青鬼・黄鬼・黒鬼がいて。黒鬼は苦労鬼とも言うだって」
「誰が」
「おじいちゃんが。中にはおんなの鬼にもいるってさ。鬼婆って呼ばれるだって。時々、ねずみばあさんに変身するらしいよ」
「あれま!園長先生みたい」と素っ頓狂の声を上げたのはやすこ。
その声のおかしさと、みんなの大好きな園長先生のねずみばあさんを思い浮かべて、みんな笑った。
「オニガスム森で一番の危険な場所は、落とし穴がたくさんあるところだって。大きな落とし穴や小さな落とし穴が口をあけていて、その中に鬼が隠れているんだって。落っこちたやつは食べられちゃうらしいよ、やっぱねえ」
みんな急いで布団の中にもぐりこんだ。
それでもユズルのおしゃべりは続く。
「鬼たちがつくる門があってさ、そこがさ、オニの宝物が隠されている山の入り口なんだって。その門を通り抜けるとき気をつけなくてはいけないことは・・・・」
ユズルのおしゃべりはまだまだ続いていた・・・・。
今日、YouTub二本松つながりあそびチャンネルにアップしました。
『おにのさんきょうだい』
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