つながりあそび・うた研究所二本松はじめ

二本松はじめ(ピカリン)の活動予定や活動報告、日頃、考えていることなどを書きます。研究所のお知らせも掲載します。

抱っこ通信1240号 青臭く「解放と自由」

2022年07月06日 | 抱っこ通信
つながりあそび・うた研究所風の便り7月号(2022.7.1)
久々に青臭く「解放と自由」
二本松はじめ

 5年前の今頃は、ちょうど甲状腺がんの手術後1週間で、病室のベットでゴロゴロしていました。事前に、手術時間は約6時間と言われていましたが、私の場合は倍の12時間かかりました。どうも癌細胞が大きかったことと、なかなか難しい部位にあったらしいです。ステージ4だったか、5だったか、担当医もがんばってくれたようですが、結局は2年後に再手術となっていますが。12時間と言っても、私は麻酔で眠らされていますから、別になんて言うことないのですが、付き添いは、心配で、心配でたまらなかったでしょうね。それも付き添い者が待っている部屋には葬祭業者のパンフレットがあふれていましたとさ。笑っちゃいます。

 それから2~3日は絶対安静でしたが、その後、1日1日とチューブが外れていくたびに、動きが自由になってきます。そのたびになんだか嬉しかったように思います。食事も経管栄養から口からおかゆなども食べられるようになり、トイレも歩いていけるようになります。入院予定が1週間から2週間に延びてしまいましたが、池波正太郎等の時代文庫を読んだり、タブレットでテレビを見たり、情報を仕入れたりと、それなりに楽しくやっていました。
なによりも行動が自由になるといろいろと想像たくましくなるというか、あれもこれもやりたいと思えるようになりました。心も自由を獲得できてきたといった感じなのです。
 その時、思ったのが赤ちゃんの人としての成長による自由の獲得ということと、人類の誕生と自由の獲得ということでした。赤ちゃんを見ていると毎日、大きくなっていくのがわかりますよね。それが赤ちゃん自身にも嬉しいということも伝わりますよね。そんな感覚でした。また、地球上の生命体が水中から地上へと。そして、人類は自然と社会という制約(条件)を労働と運動で乗り越えてきた壮大なる歴史をも考えていました。何もしていない自分が情けなかったですが。
 一言で言うなら「解放と自由」が一人の人間にとっても、人類ととっても生きていくためのかけがえのないものだということを改めて感じられた経験でした。
 大きい声では言えませんが、つながりあそび・うた研究所をつくって3年目だったかな、痔の手術で約1週間入院していましたが、そんなこともなにも感じなかった、考えなかったです、はい。


 何を今さらとお思いかと・・・。私にとってですが、今、行われている参議院選挙での最大の争点はここなのかなと思います。オーバーな言い方かもしれませんが、選挙って私たちにとって「解放と自由」を拡大する政治を、社会を、未来を選ぶのか、この人類の流れに逆行する政治、社会、未来を選ぶのかだと思います。

 研究所の風の便りでも今年の3月号から毎月、ウクライナ戦争のことを取り上げていますが、誰から見ても戦争は一人ひとりから「解放と自由」を奪っていることがわかると思います。ウクライナの子どもたちは製鉄所や化学工場のシェルターで太陽を見ることなく暮らさざる得ない状況が続いています。(沖縄戦でも壕の中で避難していたというニュースを聞いたばかりですね)。毎日、ミサイルや銃声の音に怯え続けなくてはなりません。食べることも、眠ることも、遊ぶことも、遊ぶことも奪われています。子どもだけでありませんね。すべての人です。自分らしく人らしく生きることが奪われているのです。なによりもからだも心も委縮してしまわないか心配です。

 日本はどうでしょう。あなたの子どもは、保育、教育の現場での子どもはどうでしょうか。子どもの6人に一人が貧困と言われるこの国あって、子どもたちはからだも心も自由に羽ばたかせているでしょうか。その子らしく子どもらしく食べることも、眠ることも、遊ぶことも、遊ぶことも奪われていませんか。子どもらしく暮らせる家庭に、保育、教育の場に、環境になっているでしょうか。子どもだけでなく、あなた自身、先生自身、親自身、暮らしは人間らしく解放され、自由に生き、子どものために最善なものをと思うこと、実践することが出来る現場でしょうか、環境でしょうか。

 今、多くの政党、候補者がウクライナ戦争に乗じて、国民に不安を煽り軍拡に走っている感があります。核共有、敵基地先制攻撃能力、5年後には軍事費倍増、憲法九条に自衛隊明記など憲法改悪など、国の安全保障は軍事には軍事でと声高に叫んでいますが、結局は、その軍事費はただでさえで少ない保育、教育や社会保障や暮らしの予算を犠牲にしての増大しかないのです。
怖いのが、そういう時代は、戦前と同じような自由にもの言えないだけでなく、お互いを監視しあうようなからだも心も委縮した社会に逆戻りしかねないのです。残念ながら今でも同じような状況がたくさん見られます。自公政権が着々と準備をしてきたことに維新や国民などが合流しようとしているのです。
私はそうなっては悲しいから「平和と自由」を愚直にも掲げ、そのためには憲法を、憲法九条を守り生かし政党、候補者に投票します。

 政治は子どもたちや先生たちの「解放と自由」を拡大するためにあるのです。つながりあそび・うたも子どもたちと、子どもたちと育ちあう仲間たちの「解放と自由」を実感できる活動です。だから楽しいのです。楽しいから生きるために「解放と自由」が拡大しようと思えるのです。つながりあそび・うたは生きる楽しさを奪うものに立ちむかう楽しさです。

 いよいよ7月は、サマー・カレッジ愛知とわくわく保育セミナー大阪が開催されます。コロナ感染状況も一進一退ですが、感染リスクを抑えつつ、つながりあう楽しさを参加者と一緒につくっていきたいです。熱中症も考慮して、ある面、動きを制限せざるを得ないと思いますが、その分、おしゃべりでというか「つながりあそび」の楽しさをみんなで考えあう時間がつくれるかなと思っています。自分自身の問題として、からだの自由が「それなり」になってきていますので、今までのサマー・カレッジの「まとめ」の意味でも楽しんでいきたいと思っています。

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