つながりあそび・うた研究所二本松はじめ

二本松はじめ(ピカリン)の活動予定や活動報告、日頃、考えていることなどを書きます。研究所のお知らせも掲載します。

抱っこ通信1273号(2024.4.1)みんなで楽しさをつくりだすこと

2024年04月01日 | 抱っこ通信
つながりあそび・うた研究所風の便り2024年2月号原稿
みんなで楽しさをつくりだすこと

先月は九州つながりの会向日葵の仲間たちによるウィンターカレッジと宮崎、福岡、山口をまわる久々のミニツアーに出ました。療育や保育の実践研修会だったり、療育センターや子育て支援や保育園での子どもたちとのつながりあそびであったりと、久々につながりあそびを堪能しました。子どもたちだけでなく先生たちも本当にいい顔をしていました。特に私のファイスブックの子どもたちの写真を見た仲間からは「すっごく楽しんでいる様子が子どもたちから伝わってきます」などのコメントをいただいています。一緒に遊んでいる私たちも楽しかったし幸せでした。

毎度書くようですが、この楽しさを、幸せを奪われたくないのです。つながりあそび・うたの楽しさの中に、この奪われないための「楽しさ」を広げることがあるのです。どうやってでしょうか。それは仲間たちと楽しさをつくりだす中にです。本人が意識しているか、無意識かに関わらず、遊んで、遊んで、遊びこんでみんなで関わり合って(つながりあって)「楽しさ」をつくりだしているのです。与えられるのではなく、つくりだすという考え方を大事にしたいです。

都城療育研究会でのことですが、男性でただ一人参加したけんちゃん(放課後ディ職員)の一生懸命な遊び方というか動きというか面白さがみんなに「楽しい」を広げているような気がしていました。本人はただひたすら遊んで楽しんでいるだけなんでしょうけどね。この日は、今年一番の寒い日でもあり、仕事帰りに三々五々会場に集まって学び合うこと自体がある面では自分とのたたかいです。そこを乗り越える楽しさが療育研究会の約40年の歴史の中でつくりだし積み重ねてきたのです。その土台があったからこそ、この日の実践研修で、療育の中でつながりあそびの楽しさをどう広げていくか、子どもたちの成長・発達とどう結びつけられるかをつながりあそびの楽しさを経験するなかで学び合えるのです。
そして、仲間の一人であるけんちゃんの遊ぶ姿をまるごと受け容れる仲間たちは、けんちゃんの姿の中に自分たちにも同じことを見ていたのではないでしょうか。『無人島』でなかなかほかの無人島に入れないけんちゃんとその仲間(3人組)、次の場面では自分たちも入れない立場になっていることもあるのです。そんな時はみんなで笑うしかないのですね。そうやって楽しさをつくりだして交流しているのです。

もう一つ、山口のたんぽぽ保育園のいちばん小さいひよこ(0歳児)さんと『ゆ~らゆ~ら』を遊んだ時に、大好きな先生に抱っこされて揺られて高い高いをされて最初は戸惑っていた様子のAちゃんは回数を重ねるたびにキャッキャッと大喜び。その笑い声や姿がだんだんひよこさんの友だちに広がっていきました。その理由の一つにAちゃんを抱っこする先生に刺激?を受けた先生たちが、自分の抱っこする子どもとの遊び方(子どもへの語り掛けや揺れ方や高い高いの高さ等)を変化させていったことにあるのです。先生同士がお互いに学び合い(真似し合い)変化、発展させ、楽しさをつくりだしているのですね。もちろん、ひよこさんの子どもたちも友だちの笑い声や姿に影響を受け合い、影響を与え合っていることには間違いないです。『ゆ~らゆ~ら』を歌い終わった後の高い高いの前にカウントダウンを入れました。「5・4・3・2・1・0・発射!」と。子どもたちは「5」の数え始めから大喜びでした。

こうやってみんなで楽しさをつくりだすことの楽しさの積み重ねが、その楽しさを奪うものに立ち向かう力をつけていくことになっているのです。もしかしたら今も今までも、この楽しさをみんなでつくりだす機会と場が奪われていたり、違う形で与えられているのかもしれません。


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