つながりあそび・うた研究所二本松はじめ

二本松はじめ(ピカリン)の活動予定や活動報告、日頃、考えていることなどを書きます。研究所のお知らせも掲載します。

抱っこ通信1274号(2024.4.1)風の便り3月号

2024年04月01日 | 抱っこ通信
つながりあそび・うた研究所風の便り3月号
一緒に考えてください

先月、5年ぶりに地元の保育園に遊びに行きました。園長さんが古くからの知人で、サマー・カレッジ等にも職場の仲間たちを誘って参加してくれていました。子どもたちはもちろん、保育士さんの4割位は初めて出会いますし、昨年の研修会に参加してくれた先生が『ゴシゴシゴシゴシ』を楽しんでいるということは伝わってきましたが、どんなつながりあそびを楽しんでいるかも不明のまま当日を迎えました。5年ぶりということと園長さんや研修会に参加した先生たちも楽しみにしているということと、地元の保育園でもあるということで張り切って出かけました。

この日、どうしても遊びたいつながりあそびがありました。絵本『いないいないばあ』(松谷みよこ作)からのあそびです。1月のウインターカレッジの時に、九州つながりの会・向日葵(実行委員)の仲間が10数年前の絵本の研修会でやった『いないいないばあ』の紙コップあそびを覚えていてくれて、子どもたちと遊んでいる紙コップを持参してくれていたのです。ちょうど『いないいないばあ』の歌読みの歌も出来ていたので、いろいろな遊び方の展開を考えて、子どもたちの喜ぶ姿を想像しながら一人でニヤニヤしながら楽しんでいたところでした。

遊び方は簡単です。いろいろなバージョンがあります。
①          最初は絵本を読み聞かせるだけ。
②          今度は絵本の歌読み(メロディをつけて歌います)。
③          絵本から離れて、絵本のイラストを紙コップに描いて、ページをめくる代わりにコップを「ばあ」で外します。
④          次は絵本のイラストではなく、他の動物のイラスト(「いないいない」と「ばあ」の2枚のペープサートで歌読みします。
⑤          ④の応用で、今度は「ばあ」ではなく、その動物の鳴き声で遊びます。♬ばあ♬の代わりに動物の鳴き声で♬ウッキー♬とか♬ブッヒー♬とかで。
⑥          最後は両手だけのイラストで2枚目に動物のイラストを描いておいて、「ばあ」でどんな動物が隠れているかをあってこします。

1歳児と2歳児と一緒にホールで遊びました。結構な人数です。『おはよう』であいさつして(もちろん子どもたちは初めての歌ですから、私たちが元気よく♬おはよう♪です)。次は1歳児が保育の中でも楽しんでいる『ゴシゴシゴシゴシ』で動き回った後にいよいよ『いないいないばあ』の③バージョンをやりました。私「あれ、確かに楽しいはずなのにな、う~ん・・・」。子どもたちはいろいろ反応というか、姿を見せていましたが、正直、からだが動いていません。心が動いていないのですね。次は⑤バージョン。結果は・・・。それでも⑥バージョンまでやり切りました。一生懸命にやりましたよ。子どもたちの様子を見ながらというか、表情を伺いながら少しでも子どもたちが笑顔になってほしいからね。
その日のフェイスブックには「・・・初演でしたので私たちの方も正直『面白い』にはまだまだでした。これからこれから。」と書きましたが、確かに「これからこれから」ですが、なにか大事なことを忘れていたように思います。その大事なことを一緒に考えてほしいのです。なにかが欠けていたから、忘れていたから「面白いにはまだまだ」だったのでしょうし、もしかしたら「おもしろい」ものより大事なものもあったのかもしれません。

この日のように保育園等に呼ばれて「楽しい」を子どもたちとつくるというのも私たちの「仕事」です。生業でもあるし、そのプロフェッショナルです。ま、いまは生きるための「あそび」ですが。ですからいろいろなあそびをつくり、いろいろな遊び方を考えだし、いろいろ楽しい時間をつくりだしてきましたが、それだけでないのです。時々、この「それだけでない」を忘れてしまうのです。考えてください。もしかしたら、保育に、教育に、実践に役立つかもしれないし、それだけではないと思いますが。


楽しい本を読みました。

旧知の霜村三二という元小学校の先生が「いつだって自分らしく やわらかな教育をもとめて」という本を自主出版しました。ほとんど毎日コツコツ書いているブログで書いていたものをまとめたものですが、ブログで読んでいた時よりもさんちゃん(霜村さんのこと)の考えがより分かりやすく伝わってきました。学校の先生にはもちろんですが、保育士さんにも、親さんにも読んでほしい内容です。本の帯には「一色に染め上げる『スタンダード』より目の前の子どもとともに『オリジナル』」と書かれています。

最初に目を通したとき、ドキドキしながら読んだのは、P29。「ぼくはいつも自由な生き方をしたいと思っていました。・・・自由を自分のいる場所で実現し、また守るには、『不断の努力』(憲法前文)が必要でした。自分自身の教育実践でその自由さを歌い、示すだけでなく、自由を奪うものに対しては異議申し立ての声をあげ、時には人とつながって抗議することも必要でした。」
さんちゃんの子どもたちとつくる学級が、そして彼の風貌、人柄、はにかんだ笑顔が目に浮かびました。多くの人に読んでほしいです。


今年もやります夢わかばコンサート。
東日本大震災から13年経過しようとしています。
これからもどう生きていくか考えます。
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