筑波大学硬式野球部のブログ

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#01 ホメオスタシスを打ち破る(山崎晴登/体育3・松山東)

2022年07月29日 10時53分26秒 | 2022年 俺の話を聞いてくれブログ

平素よりお世話になっております。筑波大学硬式野球部3年、学生トレーナーの山崎晴登と申します。今回ブログを書かせて頂くということで、「成長」を個人的なテーマとして私の考えを述べていきます。私の変わった価値観を並べた面白味のない文章ではありますが、最後まで読んでいただけるとありがたいです。

 

ところで、ホメオスタシスという言葉をご存知でしょうか。日本語でいう恒常性、つまり外界の状態の変化に関わらず、体の状態を一定に保つ機能のことです。この機能は人間にも備わっており、私たちが健康な生活を送るために重要な役割を果たしています。しかしこの機能は、私たちの成長を妨げていることも理解しておかなければなりません。

 

ホメオスタシスが働く例をひとつ挙げます。

筋肉をつけるためには、トレーニングによる刺激が必要です。上述の通り、本能的に体の状態を一定に保とうとしている中で筋肉量を増やすということは、実はとても難しいことなのです。トレーニングによって日常生活以上の刺激(ストレス)が加わり、それが自分の限界を超えるものであって、はじめて筋肉は成長のきっかけを得るのです。100%の力を発揮したところで、成長はありません。成長のためには最低でも101%以上の力を発揮するための刺激(ストレス)が必要であるということです。

 

つまりホメオスタシスの範囲内で生活を続けていては、成長はないということです。

 

これは筋肉だけでなく、人間としての成長にも当てはまると思います。私たちは日々様々なストレスを受けています。住まいの変化、食事の変化、人間関係の変化、価値観の変化、、、。大小様々なストレスがありますが、ストレスだと自覚しないものは自分の限界を超えていない、ホメオスタシスの範囲内であると言えます。ストレスがかかったと自覚できるもの、これは101%以上の刺激として、私たちに成長のきっかけを与えます。しかし私たちはこのチャンスから、どうにかして逃れようとします。ホメオスタシスという機能が備わっているせいです。本能的にこのような刺激を受け付けることができないのです。

 

「きっと誰もが永遠を手に入れたい」私の好きな曲の一部です。その通り、私たちは変わることなく、このままの状態で永遠に過ごしたいのでしょう。何度も言いますが、これは本能的に備わっている機能であるため、当たり前のことなのです。

 

この考えに行き着いてから、成長することの難しさをとても感じるようになりました。

 

過去を振り返ると、多くのストレスがあり、その度に成長のきっかけを得ていたのかなと思います。1年生の秋、私は右膝前十字靭帯を断裂し、手術を行いました。1年以上リハビリを続けました。2年生の夏にはCチームのキャプテンとして、2度目の天王台リーグを迎えました。リハビリ途中、まだ全力で走れない体でした。傳谷さんと大友さんはそんな私にチャンスをくれ、また各チームのスタッフや選手の方も、特別な起用の仕方を認めてくださり、出場することが出来ました。その時は成長だなんて考えてもいなかったです。ただ、もう一度野球が出来る嬉しさと、特別なチャンスを頂いている中で何とか結果を残さなければならないという思いでいっぱいでした。個人的に敢闘賞を頂きましたが、Cチームはあまり勝つことができず、とても悔しい思いでした。

秋リーグが終わり、スタッフミーティングを迎えました。そこから私はトレーナーという立場になりました。怪我に加え感染症の拡大も影響し、ついに私は対外試合に1度も行くことなく、選手を引退することになりました。

 

選手を引退するという決断をしたこと、とても後悔しています。死ぬまで、引きずると思います。

 

野球のたのしみは野球が上手くなること。それが無くなった今、野球がたのしいものではなくなりました。

 

大きなストレスです。私は今、この大きなストレスにもまれています。

このストレスから逃れることが出来れば、どれほど楽でしょうか。

もう一度たのしく野球ができるのでしょうか.........。

 

このストレスが成長のきっかけであるというのなら、私はこれを受け入れてみよう。

このストレスに抗うことが、今の私に出来る精一杯です。

 

ホメオスタシス、よくこれを“壁”と例えます。

 

「ホメオスタシスを打ち破る」

 

ああ、成長って難しい。

 

体育専門学群3年 山崎晴登

愛媛県立松山東学校

コメント
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