ひらのかおるタウン通信

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明日、総務文教常任委員会で住民ホール廃止条例を審議

2010-07-14 | Weblog
6月議会に住民ホールを来年7月1日で廃止するための「ふれあいセンター条例の一部改正」が提案されました。総務文教常任委員会に付託されましたので、明日は慎重に審議します。

町の提案理由は「老朽化に伴い、住民ホール(定員680名)を廃止する」というものです。以下本会議での総務部長の説明の主旨を紹介します。
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住民ホールは(1973年)昭和48年1月に開館して以来、町文化祭、成人祭など、町主催のイベントを中心に幅広く使用され、長年、住民に親しまれる施設として活用されてきた。

しかし(1996年)平成8年度のふれあいセンター開館以降、ケリヤホールの使用が進み、住民ホールにつきましては経年劣化による老朽化の進行とともに、年々、使用件数が低下する状況となっている。このような状況の中、住民ホールの現状と改善点を把握し、利用者に快適にご利用いただくため、(2002年)平成14年度に「島本町住民ホール整備計画」を策定し、(2003年)平成15年度翌年度には住民ホールの整備を前提として住民ホール整備検討委員会を立ち上げ、住民ホールの整備について検討を行ってきた。

しかしながら、改修費用が総額7億4千万円を要することが見込まれ、町の厳しい財政状況において積極的な施設の改修提言を行うことは困難であることから、昨年9月に住民ホール整備検討委員会はやむなく終結をした。

現在では、利用者にできるだけご不便をおかけしないよう、維持管理上必要な施設設備の保守点検を行っているが、故障した場合には部品調達が困難な施設設備が多く、利用者の皆様に支障がないよう使用していただくためには、最低でも舞台照明設備、電機設備、舞台電機・音響設備の改修を要し、この改修に要する費用は概算で約3億300万円が必要となる見込みである。
  
また、平成17年度に実施した町内公共施設のアスベスト調査の結果、住民ホールの2階廊下及び客席最上段の通路の天井、その吹き付け材に5.2%のアスベストが含有していることが判明し、翌年度に除去工事を進めるべく事務を進めた。しかしながら、現場工事の着工に際して実施した労働基準監督署による立ち入り検査の結果、2階廊下の天井裏等にも吹き付け材が広く四散していることが判明し、設計業者とも検討した結果、施工現場の安全性を確保したうえでの除去あるいは封じ込めの工法が見当たらず、やむを得ず工事を中止した。現在、年2回の気中濃度測定を実施しており、その結果は国の基準を下回っているため、現在のところ、利用者への影響はないが、吹き付け材は床面から2.25mと2.4mの高さの位置にあることから、今後、利用者の健康面に影響を与えることとなる可能性も否定できないのではないかと考えている。

住民ホールの利用が低下し、ケリヤホールの利用が増加している中、またアスベスト対策が困難である施設に、多額の費用をかけて改修工事を行うことが公金の効果的な使途であるのかどうか、山積する町の課題を解決するために多大な費用を要する状況にある中、住民ホールの改修は困難であると言わざるを得ないと考えているところである。

なお、これまで定期的に住民ホールを使用いただいている団体等には、住民ホールの廃止予定についてご説明を申し上げ、今後におきましてはケリヤホールや学校の体育館等への会場の変更や、内容の見直しを含めまして様々な工夫を加えていただくようお願いをし、一定のご理解が得られていると考えている。     (以上、抜粋)
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昨日、現場を見学し、担当課職員に説明をお聞きしました。吹き付けアスベストが存在する天井はジャンプして触った跡がついています。剥き出しで放置して影響がないといえるのか、改めて現場の状況を確認して驚きました。

舞台装置は古い装備ですし、映写機・音響機器は保守点検はされていますがほとんど活用されていない状態。イベントをする利用者は持ち込み機材を使用されるためとのこと。ホールとしての設備や機器の更新ができていない実態がわかります。

2009年度の住民ホール利用件数は201件(有料7件、無料194件)と多そうですが、使用料収入は約46万円。利用のほとんどはサロンやエントランスでホールは33件のみ。しかも、ほとんど町主催事業や行政利用です。

住民参加の拠点施設として、一定大きな役割を果たしてきた住民ホールですが、改修費用の確保や利用の減少等から存続させるには、よほど綿密な財政計画・活用計画が必要となります。公共施設の廃止については住民の意見を十分聞いたのか、そして施設の整備計画や活用努力が問われる審議となります。