今回紹介するのは野球選手ではなく、明治大学の教授だった人です。1978年43歳の若さで,胃癌により亡くなっています。非常に野球に造詣のある方で、今ほど身近ではなかった時代のメジャーリーグにも詳しく、確かメジャー関係の著書もあったと思います。私も彼の著書≪プロ野球の魔力≫、≪黒い霧は晴れたか≫等の著書を買った記憶があります。鈴木武樹氏は、自著でも何回か触れている様に熱心な中日ドラゴンズのファンでした。しかし某元局アナの様な、一球団のみしか見れない様な見識の狭さはありませんでした。純粋に中日を愛している感じが凄くしたものでした。氏の文章を読んでいると本当に野球が好きでたまらない人だと、強く感じたものでした。氏が生前よく主張していたのは、決して野球選手の欠点を言うべきではないと言う事でした。短所を探すより長所を探して紹介する事が野球人気を増し、ひいては野球界の発展に繋がるという事でした。確かにそういう考えもあるとは思いますが、この論点でいくと、どうしても人気先行の力のない選手ですらも、褒めざるを得ない事になろうかと思います。氏の多くの主張には共鳴すべき点は多かったのですが、どうしてもこの点には賛同出来なかったものでした。(記憶が確かなら、氏の多くの著書は助教授時代に書かれたものだと想います。)