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日米を問わず名選手を紹介。

土橋正幸投手(2)

2009-07-14 20:24:12 | Weblog
土橋正幸投手の球は非常に速かったのですが、それ以上とさえ思えるのが投球テンポの早さでした。そのちぎっては投げの投球フォームと同様、捕手からの送球を受け取ると同時に投げている感じさえするものでした。この投球間隔の早さは、後の松本幸行に次ぐものかと思います。何故彼の投球間隔が早いかと言うと、一つには快速球以外に、スライダー、カーブ、シュート等投げていましたが、その素晴らしい快速球と比較してあまり武器となる変化球がない事もあり、多分基本的にそんなに考えた投球をしていなかったかと思います。つまり全盛期の彼の場合、あまり球種、コントロールに拘らなくとも十分に通用しただけの球威がありました。特に昭和36年のシーズンには自己最多の30勝、防御率1.90、奪三振298の抜群の成績を残すも、全ての部門で鉄腕稲尾和久には及ばず、又チームの優勝も少しの差で逃し、非常に惜しかったものでした。翌年東映フライヤーズは優勝し、土橋正幸もそれなりの活躍をしましたが、この頃から彼の投球には衰えが見え始めて来ました。