totoroの小道

「挑戦することで、きっといいことがある」  http://www.geocities.jp/totoroguide/ 

門前成市

2008-05-24 06:18:32 | 子ども達の様子

職員室の入り口に真子先生の机があります。この机の上には、山のような問題用紙の束があります。この束は、毎日配達されてなくなるのですが、次の日になるとまたこのように山のように積まれます。

今回は、この問題用紙のお話です。

職員室の入り口の棚に、こんなコーナーが作られています。このコーナーには、緑の箱と、ポスターが置かれています。問題用紙は、実はこの箱の中から、昼休みや放課後に取り出された物です。箱には「マコボックス ~クイズに挑戦」と書かれています。そして、その後ろのポスターには、こう書かれています。

「マコポイントを集めて、すてきな???商品をGETしよう。 クイズに正解すると10点。不正解すると5点。100点たまったら、先生のところへ行こう!!」

休み時間になると、来るわ来るわ。「失礼しま~す。」と入っては、マコボックスに問題用紙を入れて、「失礼~しました~。」と出て行きます。

中には、。「失礼しま~す。」と入ってきて私のところに来る子もいます。そして唐突に聞くのです。「先生、教えてください。オクラの別名は何ですか?」「えっ、何それ?」「だから、オクラには別の名前があるんだけど、それがどれか分からないから教えてほしいんです。」ちゃんと答えないと、怒られてしまいます。

最初は、真子先生の教えている、3年生の理科専用だったのです。春の生き物を自発的に探したり、興味を持ってもらおうと始めたことです。それが噂が噂を呼び、大変なことになりました。

「ぼく、真子先生に教えてもらってないけど、クイズに答えていいですか?」「私も、クイズをやりたいんだけど、問題用紙はどこにありますか?」「え~、私は答えちゃあいけないんですか?」「なんで、あのクラスだけしかできないんですか?」

そんな子ども達の声に押されて、「よし、私の力で、全校の子ども達を、理科好きにしてやろう!」真子先生が立ち上がったのです。

廊下を見ると、昇降口のところに人だかりがしています。小さな机のところで、子ども達がなにやら一生懸命に書いています。何をしているのかのぞき込んでみます。

ありました。これがあのポストにどんどん入れられる、問題用紙の震源地です。下校の時刻になると、続々と人が集まり、人だかりができます。「押すなよ~」「危ないぞ!!」「並ぼうよ。」.....廊下の遙か彼方まで、長~い列ができます。

毎日、毎日、問題を印刷して入れておくのに、用紙はすぐになくなってしまいます。問題はカラーで印刷されています。カラーで印刷すると時間もかかるし、きっと印刷代も高いんだろうなと真子先生の小さな胸は痛みます。

印刷室で、白黒で刷ってみようかなとも思います。けれども、白黒では写真がつぶれてしまい、何が何だか分からなくなってしまいます。事務の藤田さんには申し訳ないけれど、このままカラーでやらせてもらおうと思い直します。

放課後、マコボックスを開けて、正解と不正解を仕分けます。そこに、10点や5点の商品券をくっつけます。今度はこれを各クラスごとに仕分け、それをそれぞれのクラスに配達しなくてはなりません。これは大変な仕事です。

が、大丈夫。今度は、ぞくぞくとボランティアが駆けつけるのです。「え~と、これは3年1組で、こっちは4年2組ね!!」「わ~、6年生も答えてくれているね。」「この子なんか、3枚も応募してるぞ!!ずる~い。」と仕分けをしてくれます。

そして、胸に「まこ郵便配達員」の名札を貼り付けてもらい、全校にそれぞれ散らばっていきます。

門前成市!! 千客万来!!


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