鎌ちゃんの一日一考

写真と俳句(短歌)に取り組んでいます。
どちらも修行の身ですので、宜しくご指導お願いいたします。

良いお年を

2012-12-30 06:00:19 | 写真俳句

目に見えぬ未来を探る冬芽かな

 (めにみえぬみらいをさぐるふゆめかな)

 本日より帰省しますので、これをもって本年最後の記事といたします。

一年間、暖かい、コメント、ご声援ありがとうございました。

どうぞ皆様、良いお年をお迎えください。

 

☆12月中の写真俳句をデジブックアルバムにまとめました。

                ☆12月21日~29日のツイッターつぶやき句をまとめました。

    冬至とやアベノミクスの小波来て           まだ見えぬデフレの明り冬至かな

    国廃れ出口の見えぬ冬至かな           冬至きて底まだ見えぬデフレかな

    マツチ売りの少女を想ふ飾売             見得張りて中を買ひけり飾売

    消息の挨拶交はし飾売                 一年の無沙汰を詫びて飾売

    風呂吹きや愛という名の隠し味           風呂吹きや妻のこだわり隠し味

    風呂吹きを夫婦でつつく温みかな         風呂吹きをつつく大法螺吹きながら

    風呂吹きの味噌に決めなる一手かな       電飾にふと憂さ忘る凍夜かな

    荒星や世情荒ぶるこの星に             凍て星の心凍てたる吾に見えず

    九ちやんの唄声想ふ冬の星             幾光年の旅の末なり星の冴ゆ

    あゝ聖樹少女静かに召されけり           故郷は白の装い聖樹の日

    団欒の聞こゆ窓辺や聖樹の灯           滑るまじ転ぶまじとぞ凍て世かな

    学童の列を作りて息白し               腹黒き人も吐く息白きかな

    生く道の青息吐息息白し               四条橋の托鉢僧や息白し

    性善を思ふ吐く息白なれば             大海を知らぬ少女や室の花

    団欒に色添へてをり室の花             まるまつて一緒に居たや室の花

    室の花夢大いなる乙女かな             御用納職なき身にもあれこれと

    御用納景気の先の見えぬまま           御用納夢も希望も失望も

    御用納野良の子ぐつと背伸びして         ゆつくりと周る地球や年の暮

    歳晩や郷への土産どつさりと            天気図の縦じま描き年の暮 

 

リンク→鎌ちゃんの写真短歌写真俳句アルバム


電飾2

2012-12-26 06:00:37 | 写真俳句

凍て星の闇に鈴の音待つ夜かな

(いてほしのやみにすずのねまつよかな)

クリスマス・イヴの句で、時期は過ぎたのですが、

ツイッターで、たくさんのご支持をいただきましたので、

写俳にしてみました。

 

電飾のミツキー笑める凍夜かな

(でんしょくのミッキーえめるいてよかな)

 

 

リンク→鎌ちゃんの写真短歌写真俳句アルバム


聖夜

2012-12-24 06:00:22 | 写真俳句

皆さん、Merry Christmas!!

 

オルゴール窓に聞こゆる聖夜かな

(おるごーるまどにきこゆるせいやかな)

 

老い二人童に戻る聖夜かな

(おいふたりわらべにもどるせいやかな)

 

煙突を探しあぐねるサンタかな

(えんとつをさがしあぐねるさんたかな)

 

 投稿句有難うございました。

シクラメンリボンも付けず抱えけり  よしさん

 

リンク→鎌ちゃんの写真短歌写真俳句アルバム


冬至

2012-12-22 06:00:08 | 写真俳句

慎ましく暮らし夫婦の冬至かな

(つつましくくらしめおとのとうじかな)

冬至の南京、越前仕立てにしました。

京都府出身の妻の力作。

 

冬至風呂あまた病根抱へつつ

(とうじぶろあまたびょうこんかかえつつ)

一昨年の写真を使いました。

その時の句は、

不揃いの柚子に息災託しけり

でしたが・・・・。

 

       12月11日~20日の、ツイッターつぶやき句をまとめました。

                          (一部省略、一部推敲)

    風邪の子に母は嫁ぎて無かりけり         オフ会に何故か外され鮟鱇鍋

    鮟鱇鍋たまにやけ酒してみるか           聞こえ来る鍋の宴や一人酒

    物忘れ歳のせいだと冬籠               鵙贄の如く残りしひと葉かな

    狩犬の勇ましやがて悲しかな            狩の犬企業戦士の悲哀かな

    猟犬や主の笑顔を見たくつて            猟犬も漁師も老いぬ山の里

    茨木てふ街に住み古り枯茨             住み人の絶えし更地や枯茨

    凍空や山静もりて湖の黙               凍空や水平線に向ふ船

    ポン菓子の音の響きや冬の空            故郷の猪の出る道山眠る

    膝掛や少女に戻る婆の笑み             朝市の婆の笑む顔膝毛布

    わらべ唄流す売り場や膝毛布            うぶすなの敦賀原発冬ざるる

    おしやべりの方も忙し火番の子           人参やニキビ面なる青春期

    人参かまたピーマンか投票日            人参や老いて草食系となり

    底冷えや湯気あつあつと夫婦碗           底冷えの朝となりけり選挙明け

    底冷えやいよよ危うし九条の             底冷えにちんちん泣けるケトルかな

    ひたひたと滴る蛇口底冷える             底冷えや一人の友と別れ決め

    戻せない日々を数えて年の内            妻に尻叩かる日々や年の内

    老い母の雪掻く便り郷遠し               雪の夜やピアニツシモのセレナーデ

    寒禽や屋根に忍びの気配して            寒禽の相身互ひて生く野かな

    変わりゆく世に生きゆかむ悴け鳥          大枯野我の目覚むる孤独かな

    恙なく生きたき老後煤払                まだ淡き六十路の恋やすす払い

    払いたき続く胃痛や煤掃除              払えども六十路重ねし煤なれば

 

リンク→鎌ちゃんの写真短歌写真俳句アルバム


冬の波

2012-12-15 05:51:56 | 写真俳句

砕けても砕けてもなほ冬の波

(くだけてもくだけてもなおふゆのうみ)

今日の二作は、ツィッターでの「冬の波」に句を添えたものです。

写真は、2011年、福井県の河野海岸での撮影です。

 

鬨の声あげて冬の怒涛かな

(ときのこえあげてふゆのどとうかな)

 

 投稿句有難うございました。

魚売り演歌節なぞ冬の海   よしさん

 

リンク→鎌ちゃんの写真短歌写真俳句アルバム


冬黄葉

2012-12-13 06:00:12 | 写真俳句

冬黄葉夕日豊かにまとひつつ

(ふゆもみじゆうひゆたかにまといつつ)

2010年大阪御堂筋での撮影。

 

母恋ふて涙せし児や冬紅葉

(ははこうてなみだせしこやふゆもみじ)

大阪土佐堀川沿いで、2010年撮影。

この母子像に、幼き日の自分を重ねました。

 

落葉路や君の残せし傷痛く

(おちばじやきみののこせしきずいたく)

2010年、大阪御堂筋での撮影。

句はもちろんフィクションです。

 

リンク→鎌ちゃんの写真短歌写真俳句アルバム


冬陽射し

2012-12-10 19:44:58 | 写真俳句

冬陽射し暮らしの端を映しつつ

(ふゆひざしくらしのはしをうつしつつ)

 

影絵図の窓辺に揺るる小春かな

(かげえずのまどべにゆるるこはるかな)

 

 

       12月1日~10日のツィッターつぶやき句をまとめました。

                            (一部省略、一部推敲)

    寄せ鍋や絡まる箸の恥ずかしさ            寄せ鍋や無礼講だと言はれても

    寄せ鍋につい口をつく本音かな             寄せ鍋や恋す二人の遠慮がち

    寄せ鍋に秘めたる恋のばれにけり           鬨の声あげて冬の怒涛かな

    寒涛や独り酒ぽつり飲みをりて             砕けても砕けてもなほ冬の波

    手袋を脱ぎてあなたの手の温み            手袋や右手はあなたのポケツトに

    手袋も契れんばかり選挙カー              立ちシヨンをする無粋かな冬紅葉

    いにしへの都の跡や冬木立               冬眠の熊の如くに炬燵かな

    冬木立阿形の駒の吠える先              冬木立聖人君主然として

    炬燵にてたゆたふ刻の過ぎにけり           体力と知力の失せる炬燵かな

    ケ・セラ・セラ決め込みもぐる炬燵かな        十字寝の昔ありけり堀炬燵

    “ばんどこ”の名も懐かしき炬燵かな         麦の芽や貧しき戦後育ちきて

    麦の芽や父を知らずに育ち来て           麦の芽ややんちや仲間の古写真

    癌晴ると言ひて逝きけり散り紅葉           大雪や露地に雀ら餌探し

    大雪や嫉妬の嵐吹き荒び               悲劇なき人生はなし冬木立

    老いてなほ夢持つ人や冬紅葉            開戦日ハワイ旅行の人多し

    尖閣の波高くして開戦日                国防軍唱へる党首開戦日

    顔見世や墨跡太く勘亭流               顔見世の涙の襲名披露かな

    顔見世や四条の橋にだらり帯            顔見世や声も涙の大向こう

    箸先に鱈の身もろく崩れけり             鱈切れを分けて夫婦の夕餉かな

    風邪ひきや酒より勝る薬なし             風邪に臥す雀の唄を聞きながら

    波が牙剥く越前や雪中花               見通しの立たぬ世に生きすす払い

    一片が合わないパズル総選挙(川柳)

 

 

リンク→鎌ちゃんの写真短歌写真俳句アルバム