鎌ちゃんの一日一考

写真と俳句(短歌)に取り組んでいます。
どちらも修行の身ですので、宜しくご指導お願いいたします。

木瓜咲く

2014-03-31 19:19:58 | 写真俳句

有難き万端無事や木瓜の咲き

(ありがたきばんたんぶじやぼけのさき)

いつも、蕾のうちにヒヨドリの害にあう木瓜が今年は無事に咲きました。

我が夫婦も、病気がちながらこの時期を無事迎えることができました。

 

木瓜咲きてニンフの庭となりぬかな

(ぼけさきてにんふのにわとなりぬかな)

 

《母の句より》

一人居の家の広さや春炬燵

(ひとりいのいえのひろさやはるごたつ)

デイサービスの俳句サークルで、母が詠んだ一句に写真をつけました。

 

3月の写真俳句を デジブック と アルバム にまとめました。

宜しければクリックしてご覧ください。

 


春の故郷へ

2014-03-29 18:31:26 | 写真俳句

 北前の昔や越の春の海

 (きたまえのむかしやこしのはるのうみ)

 越=越前。

福井県南越前町河野の北前船主の館前で撮影。

 

湖北路や遠く春嶺仰ぎつつ

(こほくじやとおくしゅんれいあおぎつつ)

故郷へは、琵琶湖岸を通ります。

ここは、琵琶湖の北岸に近い地。

この雪嶺を越えて、福井県に入っていきます。

 

《母の一句より》

雲間より少し残りし寒の月

(くもまよりすこしのこりしかんのつき)

 デイサービスの俳句サークルで母が詠んだ一句に写真をつけました。

この句は、福井新聞の俳壇に掲載されたものです。


田楽

2014-03-22 19:15:05 | 写真俳句

田楽や下戸なる人の不幸せ

(でんがくやげこなるひとのふしあわせ)

松山俳句ポスト、落選句です。

これまでの傾向からして、今日の2句で選ばれるとしたら、

こちらだと思っていたのですが・・。

よく解らん選考基準。

 

田楽や切れ味のよき酒に酔い

(でんがくやきれあじのよきさけによい)

これが、俳句ポスト「並」選句。

外すのだったらこちらだと思うのですが・・・・。

類句が多そうな句ですから・・・・。

 

《お報せ》

3月24日から、数日留守しますので、ブログ、休みます。


朧、芽柳

2014-03-20 18:44:20 | 写真俳句

朧かな孫に娘の面を抱き

(おぼろかなまごにむすめのおもをだき)

拉致被害者、横田めぐみさんのご両親,

こんなご心境ではないでしょうか。

 

芽柳やそぞろに巡るなまこ壁

(めやなぎやそぞろにめぐるなまこかべ)

ツイッター季題で詠んだものですが、

写真は芽柳ならぬ、クロメヤナギです。

倉敷の美観地区を思い出して詠みました。

 

       3月11日~20日のつぶやき句を、自選34句にまとめました。

     もう三年まだ三年の春怒涛              春涛や数多御魂の声と聞き

     諦めと怒りと希望春怒涛                若人の夢春涛へ発たむかな

     ユーミンもドリカムもあり卒業歌                      昔日の第二ボタンや卒業歌

     職歴の三十と八年や卒業す                           穴出づる地虫や恋の夜光虫

     絆されて恋の地虫の出でにけり                      子の絶えし校地に地虫出づるかな

     地虫出づまた廃校のニュースかな                  人絶えし被災の大地地虫出づ

     春思かな悲しい恋が好きと言ひ           すぐばれる嘘つくあなた春の愁

     春愁やあなたの癖でばれる嘘            行く方の知れぬ旅客機春の愁

     春禽の調べを聞けばビバルディ           ピツコロの奏でにも似て春の鳥

     春禽や老いて謳はむ青春歌             来し方や節々接ぎ木せし如く

     接ぎ木せど親を越え得ぬあれやこれ        節くれや接ぎ木重ねし老いなれば

     蘆角や漕ぎ人絶えしもやい舟            ほろほろと遠き春の日古手紙

     御巣鷹の山の慰霊や鶴帰る            鶴帰る会えぬあなたの薄情

     鶴帰る恨みませうか薄情                朧かな孫に娘の面を抱き

     城崎の外湯巡りや柳の芽                              芽柳や余生のかくてあらばやと

     芽柳をくぐる船頭竿さばき               春嶺や伝説詠みし芭蕉句碑

     春嶺に抱かる母校の校歌かな           春嶺を越えて故郷ナビの声


春菊

2014-03-18 18:26:18 | 写真俳句

 春菊や六十路を旬と覚えたし

 (しゅんぎくやむそじをしゅんとおぼえたし)

今回は、写真と句に、大きく距離を置きました。イメージで。

観葉植物のカラテアです。

松山俳句ポスト「人」選の句です。

 

春菊を洗う農婆の手皺かな

(しゅんぎくをあらうのうばのてじわかな)

松山俳句ポスト落選句です。


ぶらんこ

2014-03-16 19:22:01 | 写真俳句

ふらここや今更五十肩もなく

(ふらここやいまさらごじゅうかたもなく)

ふらここ=ぶらんこです。

松山俳句ポスト「並」選句です。

これが選ばれるんですから、よく解らないのですが。

四十肩とか五十肩は聞きますが、六十肩とか七十肩は聞かない。

オルゴール展での撮影。

逆立ちする人形ですが、逆立ちしたら、後ろ姿しか見えません。

 

ふらここや酒三合の千鳥足

(ふらここやさけさんごうのちどりあし)

松山俳句ポスト落選句です。

 

ふらここに冷ます喧嘩の余熱かな

(ふらここにさますけんかのよねつかな)

松山俳句ポスト落選句です。


受験子

2014-03-14 19:15:57 | 写真俳句

 受験子の眼を一身に受けにけり

 (じゅけんしのめをいっしんにうけにけり)

 ツイッターの「受験子」の季題で、

現役時代の入試監督を思い出して詠んでみました。

 

受験子のただ筆音の静寂かな

(じゅけんしのただふでおとのしじまかな)

オダマキの花です。


芽吹き

2014-03-12 18:18:20 | 写真俳句

高齢の里全山の芽吹きかな

(こうれいのさとぜんざんのめぶきかな)

人の社会は高齢化しても、木々は若い芽を吹きます。

 

秘密開くときめきに似て芽吹きかな

(ひみつあくときめきににてめぶきかな)

ユキワリイチゲの花です。

 

別れ色出会い色ある芽吹きかな

(わかれいろであいいろあるめぶきかな)

春は芽吹きの時期ですが、別れあり、出会いありの季節です。

人それぞれに、季節に感じる色が違うことでしょう。

この花の名、何でしょう?

セイヨウオキナグサだそうです。

MONAさん、陽だまりさんありがとうございます。


復興へ

2014-03-10 20:11:18 | 写真俳句

3月11日、東日本大震災から3年です。

被災地へのお見舞いと、一日も早い復旧・復興祈願、

亡くなられた方々への祈りの日としたいと思います。

合掌!

 

青空を広げるやうな芽吹きかな

(あおぞらをひろげるようなめぶきかな)

 被災地の復興の願いと希望をを込めて。

 

少子化を論じて仰ぐ芽吹きかな

(しょうしかをろんじてあおぐめぶきかな)

 

       3月1日~10日のつぶやき句を、自選30句にまとめました。

     春帽子脱ぎて齢のばれにけり              春帽子脱ぎたる顔の好々爺

     ちょい悪を気取ってみたり春帽子            春帽子風のいたずら誘いけり

     磯巾着のごと乙女ら黙りけり               磯巾着浜の飲み屋のうらぶれて

     春磯や古きラジオに恋の唄               故郷は雲の彼方やよなぼこり

     日野山を遠くかすめてよなぼこり           つちふるや式部眺めし日野の山

     つちふるや式部の望む先の日野           クリミアに迫る戦禍や春の愁 

     春愁やナイチンゲールの彼の地また        想ひ出をポンとひと突き紙風船

     紙風船つけば薬の香りかな              突くほどの夢はなかりき紙風船

     紙風船突いて突かれて共白髪           啓蟄やまだ胃に巣食うピロリ菌

     如月や床屋で顔を付け替えて            如月の老木秘めし力かな

     如月の夢に彷徨ふエステかな            如月の雨の名残の梢より

     秘密開くときめきに似て芽吹きかな        あやからむ老木芽吹く力かな

     高齢の里全山の芽吹きかな             受験子の眼を一身に受けにけり

     受験子のただ筆音の静寂かな           受験子をそろりと襲ふ睡魔かな

     受験子の出征ありし齢かな             株分けて繋ぐ人の輪地の輪かな

 

 


啓蟄

2014-03-08 18:23:44 | 写真俳句

啓蟄や戦の種の世に尽きず

(けいちつやいくさのたねのよにつきず)

次から次に、戦の種が、顔を出してきます。

まるで、地虫がでてくるように。

クリミア半島然り、シリア然り・・・・。

 

啓蟄やなほ性悪を閉ぢこめて

(けいちつやなおせいあくをとじこめて)

人はそもそも、善と悪の二面をもっているのではないでしょうか。

時として顔を出したがる悪を、理性で抑えている、

人間とは、そういう存在なのでしょうね。

なんて、哲学的句になってしまいました。