鎌ちゃんの一日一考

写真と俳句(短歌)に取り組んでいます。
どちらも修行の身ですので、宜しくご指導お願いいたします。

木の芽張る

2016-02-29 17:13:54 | 写真俳句

みどり児の明日を掴む手木の芽張る

(みどりごのあすをつかむてこのめはる)

 

 木の芽張る明日は真直ぐに生きんとぞ

 (このめはるあすはますぐにいきんとぞ)

 

 木の芽張る濁世に一矢報はんか

(このめはるだくせにいっしむくわんか)

 


春の暮

2016-02-28 09:53:39 | 写真俳句

泣き帰る子迎ふ母や春の暮

(なきかえるこむかうははやはるのくれ)

 

泣き帰りし子がもう笑ふ春暮かな

(なきかえりしこがもうわらうしゅんぼかな)

 

インフルエンザで臥せっていますので、

皆様への訪問、コメントを失礼しております。


懸り凧

2016-02-22 15:31:12 | 写真俳句

喉元に止めし一言懸り凧

(のどもとにとめしひとことかかりだこ)

凧は新年の季語と思いきや、何と春の季語。

 

懸り凧今ひとたびの風を待ち

(かかりだこいまひとたびのかぜをまち)

もうこの歳では、そんな風も吹かないか。


風光る

2016-02-20 17:14:50 | 写真俳句

風光るあの日万博ありし丘

(かぜひかるあのひばんぱくありしおか)

1970年の大阪万博の地。

就職翌年の開催で、歩いてよく通った。

 

小鳥来て揺らす一枝や風光る

(ことりきてゆらすいっしやかぜひかる)

 

      2月11日~20日のつぶやき句を32句にまとめました。

     味噌玉や老いて程よい味加減         味噌玉や雁字搦めの腐れ縁

     田螺鳴く言ひたき恨みごと数多         馬耳東風釈迦に説法田螺鳴く

     割れ鍋に綴じる蓋あり田螺鳴く         寝てる間に煮られていたり田螺鳴く

     越前の荒海に生きて焼栄螺             壺焼の死して蓋閉づ頑固かな

     壺焼や越の岬は泣き岬               いにしへの都の跡や薄霞

     あの山の先はまた山八重霞           夢うつつたゆたふ病母薄霞

     日曜のバレンタインや悲喜こごも        バレンタイン本命当ては蝶結び

     魚氷に登るアイヌコタンに秘める恋       魚は氷に上りて猿は木から落ち

     馬刀貝の潮干に惑ふわが身かな       馬刀貝の如キャバ嬢に釣られけり

     バーチャルに惑ひて馬刀の捕られけり    ふうふうと先ず春菊に始まれり

     春菊の二番手でゐる野心かな         春菊や古希てふ旬の中にあり

     恋文を結ばれ重し枝垂梅             恋文を託す一枝や枝垂梅

     枝垂梅八坂参りの舞妓かな           雨水かな地球号てふ宇宙船

     ロマン乗せ旅への「ひとみ」雨水かな     国難の時と言へども雨水かな

     解け合へる心と心雨水かな            正論を吐きて孤独や多喜二の忌

     若き日の忘れ物あり多喜二の忌        変はりゆく世に流されて多喜二の忌


バレンタインデー

2016-02-14 08:27:43 | 写真俳句

本命はいづれぞバレンタインチョコ

(ほんめいはいずれぞばれんたいんちょこ)

今年は、現役を退いて以後初めて、

こんなにもいただいてしまいました。

びっくりポンです(^O^)/

 

バレンタインメタボ気にする妻の愛

(ばれんたいんめたぼきにするつまのあい)

これが妻からもらった本命チョコ

 

バレンタイン老いらくの恋不器用に

(ばれんたいんおいらくのこいぶきように)

いえいえ私の恋じゃないですよ。

私は、妻一筋です(^^♪


浅き春

2016-02-12 16:56:42 | 写真俳句

 

女生徒はみんな生足春浅し 

(じょせいとはみんななまあしはるあさし)

 勤務していた学校で撮影した蝋梅です。

 

数学の誘ふ眠気や浅き春

(すうがくのさそうねむけやあさきはる)

生徒時代から、どうも数学が苦手で・・・・。

 

春眠や円周率に限りなく

(しゅんみんやえんしゅうりつにかぎりなく)

 

 


戻り寒

2016-02-10 17:17:24 | 写真俳句

約束にルーズな奴や戻り寒

(やくそくにるーずなやつやもどりかん)

先日、2月7日の、妻の実家は、思いがけない雪の朝となりました。

もう春という約束だったのに・・・・。

 

寒戻る寺の屋根にも遠嶺にも

(かんもどるてらのやねにもとおねにも)

 

戻り寒八十路独り居まだ達者

(もどりかんやそじひとりいまだたっしゃ)

右端の軽自動車の持ち主のお婆さん、もう八十に近いが、

この日も、峠越えで運転して出かけられた。

 

 

      2月1日~10日のつぶやき句を32句にまとめました。

     湯気立ちやぬるき後悔の舌触り        湯気立てや酒煙に荒れしママの声

     若き日に戻る病母や春隣             古希といふ潮目にありて冬干潟

     営みの果てなき余情冬干潟          足跡の時にじゃれ合い冬の浜

     冬の浜凪ぎて残りし波紋かな         豆撒きやあざなふ如く鬼と福

     狛犬の開いたる口に年の豆          年の豆つまみ今宵は飲まんかな

     肩の荷の降ろせぬままに春立ちぬ       病床で手を降る母や春立ちぬ

     淡海に陽の柔らかに春立ちぬ         病む母に明日のあれかし春立ちぬ

     越前の怒涛静もり春立ちぬ           人形の秘話聞く夜や春寒し

     言い過ぎを悔いて寝る夜春寒し        強東風や言はずもがなのことを言ひ

     強東風や高きに舞へる鳶の声         強東風や人生く道の浮き沈み

     強東風や噂の主が現われて          白魚や古りし酒場の縄暖簾

     針供養ちくりと嫌味言ふあいつ         お逮夜に集う老女や遍路杖

     義母はもう阿弥陀に抱かれ遍路杖       針供養ちくりと嫌味言ふあいつ

     キリシタン隠れの里や畦を焼く         甲賀流火遁の術や畦を焼く

     里に生れ里に尽く身や畦を焼く        小綬鶏や峠を越えなる通学路

     小綬鶏や行きつ戻りつ物忘れ         小綬鶏や学びの庭に語らふ子