年送る星に願いの灯しかな
(としおくるほしにねがいのともしかな)
行く年や明けて希望とならまほし
(ゆくとしやあけてきぼうとならまほし)
本日12月29日より、帰省のため、約一週間留守しますので、
これをもって、今年最後の記事とさせていただきます。
今年も、皆様のご厚誼、大変ありがとうございました。
皆様におかれましては、どうぞ良いお年をお迎えください。
《12月中にTwitterでつぶやいた句をまとめました》
あかねさんの真似をさせていただきました。
一部、推敲しています。
冬服に心の憂さも包み込み 冬服や脱がせて見たき心内
冬服や古きしがらみ断ち切りて 雪吊りや去年の友の今は亡く
慎ましきたつきの温みしずり雪 寒天や景気回復兆しなく
艶めきてマハの横たふ大根かな シャンソンに名曲ありき枯葉道
隣国に激震ありや煤籠 枯葉道別れの予感かさかさと
彼の国の行く方如何に枯れ岬 また一人逝きし友あり賀状書き
遠き日の腕白たちや賀状書き これよりは庶民の域ぞ焼うるめ
病む国の見えぬ明日やうるめの目 ねんごろに医者と付き合い薬食い
寂しさを猪口に飲み干す冬至かな ひやひやと夜風の嗤ふ冬至かな
衣配り廃れ心の無き世かな 衣配り泣き虫小僧でありにけり
衣配り物の無き時代(よ)でありにけり 貧しくも温き時代や衣配り
顔見世やだらりの帯の急ぎ足 顔見世や四条橋佇つ托鉢僧
酒蔵の壁廃れけり枯れ蔦葉 純情の未だ枯れずに枯尾花
せつきぞろ溜まりし付けを払いけり 猩々木休みに入りし子ら弾け
さはされどポインセチアの赤きかな 伊達直人今は何処に節季候
銀盤に舞ふ乙女らや聖誕祭 銀盤の戦い熱し聖誕祭
ひと切れを妻と分け合ふ聖菓かな 不器用に生きて一人の聖夜かな
聖菓子や故郷離(か)りし子ら如何に よくもまあメタボ腹かな干菜風呂
年の瀬の笑みや悲しみ越えてきて 年の瀬や売り子の声のいや増して
干菜風呂生命線をじつと見つ 社会鍋捲土重来期す世かな
永田町に届けよ叫び社会鍋 伊達直人の話題再び社会鍋
暗き世にくさび一撃年木樵 歩み来し道の遥かに年木樵
校庭の尊徳像や年木樵 言の葉の空ろに我が句北颪
ツィッターに愚痴の溢れて煤払い 気がつけばひとりぼちなり冬の星
凍て星やいじめられ子の涙星 淋しくて淋しくてふと冬の星
鳶鴉呉越同舟寒施行 寒施行いつもの野良のお出迎え
年越しや腹に一鬱含むまま 敷松葉心の殻をほぐすごと
敷松葉乱るる裾の色香かな