鎌ちゃんの一日一考

写真と俳句(短歌)に取り組んでいます。
どちらも修行の身ですので、宜しくご指導お願いいたします。

月今宵

2015-09-27 18:19:24 | 写真俳句

《お知らせ》

緊急の所用のため、10日間ほど、ブログを休みます。

 

あまねしや被災の地へと月今宵

(あまねしやひさいのちへとつきこよい)

今年もたくさんの自然災害に襲われました。

被災の地にも、この月は見えているでしょうか。

 

酒に酔ひ団子に酔へり月今宵

(さけによいだんごによえりつきこよい)

 


秋分

2015-09-23 14:23:40 | 写真俳句

秋分の窓開け放つ掃除かな

(しゅうぶんのまどあけはなつそうじかな)

 

墓所を得てもう手の届く秋彼岸

(ぼしょをえてもうてのとどくあきひがん)

我が夫婦の墓が完成しました。

あの世へ、一歩近づきました。


敬老日

2015-09-21 16:05:05 | 写真俳句

秋興や老いの集へる歌くらべ

(しゅんきょうやおいのつどえるうたくらべ)

 

 

ほおづきの残る一灯老いの恋

(ほおずきののこるいっとうおいのこい)

恋の残り火。

老いても、ときめく心、 持ち続けたいものです。

 

      9月11日~20日のつぶやき句を34句にまとめました。

     特急に揺るる穂波や豊の秋         かたことと豊の秋行く二輌かな

     コシヒカリを生みし越前豊の秋       真鰯のまだ口動く刺身かな         

     気取りても鰯食む口大開き         病む地球人も鰯も弱きもの

     地震のきて箸より落とす鰯かな       砧打つ小さくなりゆく祖母の背

     傷秋や思ひ出捨つる老備へ         思ひ出を捨つる齢や秋寂し

     種朝顔少女の思ひ結びけり         朝顔の実に仮の世の明日かな

     明日あればこそ朝顔の実の愛しく      丹波より届きし縁葡萄箱

     休日は少年となり葡萄棚          ひとときを集ふこの世や葡萄の実

     百年を継がる節くれ葡萄棚         平安の雅を映し秋の池

     波に消ゆ現世の景秋の池          亀集ひ動くともなし秋の池

     心の字を辿りて問へり秋の池        禅寺の枯山水や秋の池

     来し方の辿るページや宵の秋        一片が埋まらぬパズル宵の秋

     自分史の埋まらぬページ宵の秋       難民の寄る辺は何処鴨来る

     鴨来る不戦誓いしこの国に         国境のなき幸せや鴨来る

     もてなしにすすむ地酒や今年米       新米や日がな水車の籾つき場

     稲刈りて軽くなりたる大地かな       稲刈りて郷に寂しさ戻りけり

     禿頭の先より昇る月見かな         酔いどれてふと郷恋ふる月見かな

 


爽籟

2015-09-19 17:02:38 | 写真俳句

爽籟に観音像の慈顔かな

(そうらいにかんのんぞうのじがんかな)

 

無住寺の無縁の墓や零れ萩

(むじゅうじのむえんのはかやこぼれはぎ)

 

秋寂ぶや坂の上なる無住寺

(あきさぶやさかのうえなるむじゅうでら)

 


虫時雨

2015-09-15 17:09:12 | 写真俳句

連れ添ひて四十ひと年の夜長かな

(つれそいてよそひととしのよながかな)

9月15日は、41回目の結婚記念日でした。

 

現役の夢の覚めれば虫時雨

(げんえきのゆめのさめればむししぐれ)

定年後9年、いまだに、現役教師時代の夢に追われます。

 


頑固

2015-09-11 16:37:17 | 写真俳句

老うほどにまさる頑固や椿の実

(おうほどにまさるがんこやつばきのみ)

 

見るほどに頑固顔なる南瓜かな

(みるほどにがんこがおなるかぼちゃかな)

 

       9月1日~10日のつぶやき句を34句にまとめました。

     女湯に桶の音あり夢二の忌           セピアなる昭和の写真夢二の忌

     夢二忌や初恋人の今は肥え          湯巡りのそぞろ歩きや夢二の忌

     丹波路へ越える峠や秋湿            秋湿にじむ新地の灯りかな

     腕白の何企むや芋嵐                腕白の怯みもせずに芋嵐

     解き難き女心や椿の実               まれびとの目覚めたるかな秋夕焼

     実椿や荒るるがままに郷の山          実椿や地籍不明の郷の山

     シルバーの杵柄確と庭木刈る          庭の木の刈るも叶はぬ里家かな

     モヒカンの若職人や庭木刈る          世界史の授業を止めて鬼やんま

     先生がまた怒ってる鬼やんま          石舞台の主は誰ぞ曼珠沙華

     甘樫の丘の盛衰曼珠沙華            客一人乗せて終バス秋夕焼

     故郷をあしたは発たむ秋夕焼          施設なる母は如何にぞ秋夕焼

     鶏声の澄める白露の朝かな           拭ひたき患ふわが目白露かな

     言霊の幸ふ国の白露かな            白露とて人世のおどろおどろかな

     野路の秋ライン下りの古城かな         野路の秋人それぞれに歴史あり

     ノイシュヴァンの城の白亜や野路の秋    薄れゆく我が来し方や秋の野路

     花畑行き着く先の浄土かな            花畑柔和な爺になりにけり

     物言へぬ世なるか一輪摘まる花圃      あの日から四年と六月また厄日

 

 


白露

2015-09-09 16:24:03 | 写真俳句

仮の世に今生く不思議白露かな

(かりのよにいまいくふしぎはくろかな)

 白露(9月8日)に遅れましたが、一句。

「露」には、世の儚さを思わせる響きがあります。

 

国会へ靡く民意やねこじゃらし

(こっかいへなびくみんいやねこじゃらし)

 

餌ねだりすり寄る野良やねこじゃらし

(えさねだりすりよるのらやねこじゃらし)