鎌ちゃんの一日一考

写真と俳句(短歌)に取り組んでいます。
どちらも修行の身ですので、宜しくご指導お願いいたします。

待春、ねんねこ

2014-01-31 18:34:24 | 写真俳句

待春や今更慌てふためかず

(たいしゅんやいまさらあわてふためかず)

 

ねんねこや乳離れ遅き子でありき

(ねんねこやちばなれおそきこでありき)

自分の乳児期のことです。

もっとも、こんなに可愛くはなかったですが???

 

1月の写真俳句を、 デジブック と アルバム にまとめました。

よろしければクリックしてご覧ください。

 

       1月21日~31日のつぶやき俳句を自選32句にまとめました。

    咳一つ噂話が止みにけり                 咳一つ噂の主が現れて

    咳一つ浅田の演技の始まりぬ              壁に耳あり秘め事の寒の影

    われ思ふ故にわれあり寒の影              惜別のラストシーンや寒の影

    黄泉よりの声と聞きけりく寒き風             寒き影我が実存の如何なるや

    隼の眼や病める我が目にも                隼や老いてまあるくなりし我

    隼のごと反骨の火種かな                 隼の人の意射抜く如きかな

    更ける夜やほろりと崩る榾火灰             榾火灰崩れ火種のまた盛り

    いにしへの風吹く里や春を待つ             老いママと二人酌む酒寒鮃

    魚屋の威勢よき声寒鮃                  店街の魚屋寂れ寒鮃

    童女のあだ名されけり寒鮃                ねんねこや義母の存外重きこと

    ねんねこやエスエル音の子守唄            ねんねこや気比の松原波の音

    ねんねこや美人看護師打つ麻酔           天神の巫女の裳裾や寒の梅

    光秀の治めし丹波寒の梅                寒梅や天神様へ辿る道

    寒梅やお初天神百度石                 快挙なるSTAP細胞春隣

    老犬の吠ゆも敵わず冬深む              別れ唄心に吹きて冬深む

    暮の冬日毎高まる瀬音かな              客の来ぬ洋装店や冬深む


霜夜

2014-01-29 18:49:53 | 写真俳句

鶏声に裂かれ霜夜の明けにけり

(けいせいにさかれしもよのあけにけり)

 

晩年を語る齢や霜の降る

(ばんねんをかたるよわいやしものおる)

 

霜溶けて昨日が今日に覚めにけり

(しもとけてきのうがけふにさめにけり)

 


冬安居、榾火

2014-01-27 18:05:26 | 写真俳句

 虚と実のはざまにありて冬安居

 (きょとじつのはざまにありてふゆあんご)

昨年、ツイッター季題で詠んだ句に写真をつけました。

安居(あんご)とは、それまで個々に活動していた僧侶たちが、

一定期間、一カ所に集まっ て集団で修行すること。

 

反骨を宿す心の榾火かな

(はんこつをやどすこころのほたびかな)

榾火=囲炉裏やかまどなどで、木などを燃やした火。


冬の燈

2014-01-22 19:48:39 | 写真俳句

物の怪の影ひやひやと冬の燈

(もののけのかげひやひやとふゆのとう)

ツイッターの季題「冬燈火」で詠んだ2句です。

 

核家族進むこの街冬燈火

(かくかぞくすすむこのまちふゆとうか)

 

≪お知らせ≫

1月23日より、数日留守しますので、ブログを休みます。


大寒

2014-01-20 19:38:34 | 写真俳句

大寒や明けぬ夜なきと知りてなほ

(だいかんやあけぬよなきとしりてなお)

 

遠火事の夢に漏らせしお寝しよかな

(とおかじのゆめにもらせしおねしょかな)

子どもの頃、そんなことがあったような・・・・。

 

       1月4日~20日のつぶやき句を、自選32句にまとめました。 

     覚めやらぬままの出陣松の内            恙が身を寄り添ひ生きむ松の内

     新たなる仮面をつけて新年会            建て前がまた始まりぬ新年会

     鶏声の一つ凍て夜の明けにけり           物の怪の跋扈の気配凍つる夜

     我もまた所詮逝く身ぞ枯野原             正論を吐きて孤独の枯野かな

     これよりは神の結界枯野かな             空っ風妻の機嫌を窺ひて

     旅合羽着て奴が来る空っ風              空っ風愛は不毛と思はねど

     点滴の落つを見つめて残り福             故郷へ行きの特急冬北斗

     越前の荒ぶる海や寒北斗                寒北斗流人のごとく沖見つめ

     猟犬も猟師も老いぬ丹波里               狩人のふつと息止め構へけり

     越前の海の怒涛や牡蠣の鍋              許されぬ逢瀬のひと夜牡蠣の膳

     寒月にものや思ふと問われけり            寒月に熱き想ひを封じけり

     巡り来るあの刻照らせ寒満月              遠火事に非ずピイエムニイテンゴ

     遠火事や神戸はかくて甦り                細々と犬の遠吠え冬灯火

     遠火事の現の際に聞く音かな             粕汁に笑い上戸となりにけり

     粕汁や三度の食事これで足り             大寒のうらめしきかな朝ぼらけ

     大寒の駅ストリートダンスかな              松の内母に荒げし言を悔い


寒の餅

2014-01-19 15:45:18 | 写真俳句

不揃いのこれがまた味寒の餅

(ふぞろいのこれがまたあじ)

 

寒餅の突かるるほどの粘りかな

(かんもちのつかるるほどのねばりかな)

古い写真を引っ張り出しましたが、

ピンボケ、手振れでお恥ずかしいです。

 

まるまつてゐたいあなたと寒の餅

(まるまっていたいあなたとかんのもち)

 


阪神淡路大震災忌

2014-01-16 19:39:41 | 写真俳句

東北に繋ぐ祈りや阪神忌

(とうほくにつなぐいのりやはんしんき)

1月17日は、阪神淡路大震災忌です。

あの日の揺れは、いまだにトラウマになっていますし、

家の内外にも、傷が残ったままです。

東北の方々への思いも込めて、

鎮魂の一日としたいと思います。

 

教へ子の三十路になりき阪神忌

(おしえごのみそじになりきはんしんき)

あの日から19年。

あの時に、中学に入学してきた子たちも、

三十路に入っています。


狛犬

2014-01-14 19:34:45 | 写真俳句

狛犬の猛る先なるどんどかな

 (こまいぬのたけるさきなるどんどかな)

 

狛犬の猛りて冬の怒涛かな

(こまいぬのたけりてふゆのどとうかな)

福井県敦賀市での写真、近くには日本海の怒涛が聞こえてきます。

 

狛犬や開けたる口に寒の風

(こまいぬやあけたるくちにかんのかぜ)

 


手毬唄

2014-01-12 19:34:31 | 写真俳句

手鞠唄気付けば独りぼちなりき

(てまりうたきづけばひとりぼちなりき)

突然、母が花嫁姿で出て行くのを見たあの日・・・、

幼い私には一切知らされないまま、ことが進んだようです。

以来独りぼっちになりました。

昨年、ツイッターで詠んだ句に、こんな写真をつけました。

近所の公園の門の上に、置き忘れられていた人形です。

 

手毬唄逸れたるままの六十路かな

(てまりうたそれたるままのむそじかな)

これも、昨年詠んだ一句に写真をつけてみました。

あの日以来、手毬が逸れたままの人生だった気がします。


十日戎

2014-01-10 19:44:21 | 写真俳句

病み臥すや禍福あざなう本戎

(やみふすやかふくあざなうほんえびす)

1月10日を中心に行われる10日戎、

今年は、風邪をひいてしまって、撮影に行けずでした。

「禍福は糾える縄の如し」といいます。

この後、いいこともあると思いたいです。

 

慎ましき幸を願ひて福の笹

(つつましきさちをねがいてふくのささ)

欲張ったらいけませんね。慎ましい幸でいいです。

過年に撮った、当市茨木神社の福娘です。

 

塞翁が馬と思へど残り福

(さいおうがうまとおもえどのこりふく)

1月9日が宵戎、10日が本戎、11日が残り福です。

こんな宝物を、福笹に付け帰る人もいます。

「人間万事塞翁が馬」ですが、

やっぱり、こんな福が羨ましい!

これも、過年の撮影写真です。