鎌ちゃんの一日一考

写真と俳句(短歌)に取り組んでいます。
どちらも修行の身ですので、宜しくご指導お願いいたします。

咳一つ

2015-01-30 16:29:02 | 写真俳句

開演を待つ一瞬や咳一つ

(かいえんをまついっしゅんやせきひとつ)

緞帳が上がる寸前の、演じる側と客席に走る緊張感。

 

咳一つ噂の主が現れて

(せきひとつうわさのぬしがあらわれて)

過去のつぶやき句に写真をつけました。 

 

咳一つ噂話が止みにけり

(せきひとつうわさばなしがやみにけり)

 過去のつぶやき句に写真をつけました。

 

《お詫び》

インフルエンザにかかり、臥せっております。

訪問、コメントを失礼しておりますこと、ご容赦ください。


雪籠り

2015-01-24 18:10:22 | 写真俳句

雪籠り過疎高齢のすすむ里

(ゆきごもりかそこうれいのすすむさと)

我が故郷の風景です。

今季は帰省できていませんので、過年に撮った写真です。

今年はもっと雪が多いことでしょう。

 

日野嶺を遥か望みて雪籠り

(ひのみねをはるかのぞみてゆきごもり)

これも、過年に撮った、故郷の風景です。

 


霜夜

2015-01-22 16:40:33 | 写真俳句

霜の夜の座敷わらしの気配かな

(しものよのざしきわらしのけはいかな)

今回の2作は、昨年末の2句に写真をつけました。

妻の実家での夜を思い出して詠みました。

 

鶏の声かん高く霜夜明く

(にわとりのこえかんだかくしもよあく)

 

 


大寒

2015-01-20 14:43:55 | 写真俳句

大寒や今更慌てふためかず

(だいかんやいまさらあわてふためかず)

大寒は寒さの底。あとは上昇のみ。

 

大寒や水子地蔵に供養水

(だいかんやみずこじぞうにくようみず)

 

      1月11日~20日のつぶやき句を33句にまとめました。

    刃がたたぬ頑固頭や鏡割り         割り切れぬこと世に数多鏡割

    鏡割構へ北辰一刀流             注射する老いしナースや風邪の熱

    パソコンのウイルスチェックする風邪気  サッチモのしわがれ声や風邪心地

    大いなる御神渡りかな諏訪凍湖      子等はしゃぐ凍湖と化せる水田かな

    オーロラのうごめく下の凍湖かな      風邪声や言葉飾らぬ仲となり

    根深汁男厨の朝かな               怒と葱とよく似る字面根深汁

    寒漉きの手の節々に歴史かな       寒漉や千余の年を繋ぎきて

    人の住む家から溶ける氷柱かな      長氷柱競ひてチャンバラごっこかな

    長氷柱屋根の高さを歩きけり        四分音符八分音符の垂氷かな

    四分音符八分音符の垂氷かな       教へ子は三十路半ばに阪神忌

    教へ子に子あり孫あり阪神忌        それぞれにあの朝があり阪神忌

    枯山や我も一本賑ははむ          来し方を思ひ臥せ居り山枯る

    鳥獣の息吹く生命や冬の山        峪深き秘湯の宿や雪安居

    雪安居杉並深き永平寺           来し方の頁ゆっくり雪安居

    弥勒像の半跏思惟や雪安居        明王の憤怒の相や雪安居

    大寒の水細りたる筧かな          大寒のひとり滴る蛇口かな

    大寒や堪忍袋を締め直し                      大寒や八坂の宮に美人水

 


小正月(その2)

2015-01-16 20:40:56 | 写真俳句

餅花や戎橋てふ商店街

(もちばなやえびすばしてふしょうてんがい)

大阪の戎橋筋商店街、何とも、おめでたい名前です。

せいぜい、ここで福を授かりましょう。

餅花は、小正月などに、小さく切っ た餅や団子をさして飾るもの。

 

白刃をすらりと抜きて初懐紙

(はくじんをすらりとぬきてはつかいし)

「初懐紙」は、「初句会」の傍題。

白刃を抜く思いで「初」に臨む心境を詠んでみました。

もっとも、私には縁のない心境ですが。

 


小正月(その1)

2015-01-15 18:26:44 | 写真俳句

まだ燃ゆる気概持ちたしどんど焼き

(まだもゆるきがいもちたしどんどやき)

1月15日は生憎の雨、ドンド焼きはできませんでした。

よって写真は、昨年のものを使いました。

 

小正月じわりをみなの化粧かな

(こしょうがつじわりおみなのけしょうかな)

1月15日小正月は、松の内に忙しく働いた主婦をねぎらう意味で、

「女正月」とも言われます。

 


残り福

2015-01-13 19:34:28 | 写真俳句

福笹を卑弥呼の如く賜ひけり

(ふくざさをひみこのごとくたまいけり)

少し遅くなりましたが、十日戎の残り福(11日)での2句です。

当市茨木神社の福娘。ご利益ありそうですね。

 

父と子と手繋ぎ得たり残り福

(ちちとことてつなぎえたりのこりふく)

1月9日が宵戎、10日が本戎、11日が残り福となります。

11日は、日曜日とあって、親子連れも多く見られました。

 


十日戎(その1)

2015-01-11 16:27:05 | 写真俳句

宝恵駕籠にミナミに生きる気風かな

(ほえかごにみなみにいきるきっぷかな)

大阪の今宮戎神社の十日戎では、

ミナミの芸者など、各界の有名人が、

宝恵駕籠に乗って練り歩き、お参りをします。

 

異文化に揺るる笑みかな戎駕籠

(いぶんかにゆるるえみかなえびすかご)

今年は、NHKの朝ドラ「マッサン」の妻、エリーこと

シャーロット・ケイト・フォックスさんも駕籠に乗りました。

駕籠に揺れながら眺める、浪花の文化に驚いたことでしょう。

 

 

      1月1日~10日のつぶやき句を32句にまとめました。 

    惜しまねばならぬ光陰年迎へ       年迎ふ金剛峰寺の丹の伽藍

    年立ちてはや煩悩の二つ三つ       まだ抜けぬ昨夜の酒や初寝覚

    口づけの寸でのところ初寝覚め      あと一歩成就得ぬ恋初目覚め

    御降りや読むことやめぬ金次郎      御降りや八坂の宮の朱(あけ)の門

    御降りやひそと佇む忠魂碑        無為にきて早や羊日の焦りかな

    七曜のいよよ始まる四日かな       真白なる鳥の降り立つ淑気かな

    祝箸生命線に握りけり           呆けるほどの気分無きままもう四日

    重箱に遠慮の残る五日かな        祝箸夢の欠片をつままん 

    小寒の雨のち雪てふ故郷かな       小寒や貧しき心着飾れり 

    小寒や人肌で飲む寝覚め酒        吽形の狛食いしばり寒に入る 

    門前に残る年訓松納め           無為の身も永らへんかな七日粥 

    手毬唄座敷わらしの気配かな       みよちゃんは六十路半ばか手毬唄

    手毬唄手逸れしままの六十路かな     女生徒の並ぶ生足寒に入る

    他に言葉なき挨拶や寒に入る       山脈の気脈の確と寒に入る 

    泣きじゃくる子ゐて雪中寒稽古      まず一献交はしてのちの初懐紙

    琴の音の聞こゆ座敷や初懐紙       床の間に睨む唐獅子初懐紙

 


冬銀河

2015-01-09 18:10:17 | 写真俳句

フィギュアの描く轍や冬銀河

(ふぃぎゅあのえがくわだちやふゆぎんが)

今回の記事は、年末につぶやいた「冬銀河」3句に写真をつけました。

フィギュアの「轍」は違うですよね。

何か専門的な用語があれば教えてください。

「ライン」、「トレース」、「軌跡」などを挙げていただきました。

ありがとうございます。

 

対岸を見せぬ琵琶湖や冬銀河

(たいがんをみせぬびわこやふゆぎんが)

 

冬銀河よぎる機灯の一つかな

(ふゆぎんがよぎるきとうのひとつかな)

写真は、機灯ならぬ、銀河鉄道をイメージしてみました。