鎌ちゃんの一日一考

写真と俳句(短歌)に取り組んでいます。
どちらも修行の身ですので、宜しくご指導お願いいたします。

水虫

2016-06-29 17:59:00 | 写真俳句

水虫や妻より永きお付き合い

(みずむしやつまよりながきおつきあい)

写真は、水虫とは全く無関係、ナンテンの花です。

 

水虫に負けぬ頑固や皮膚科医師

(みずむしにまけぬがんこやひふかいし)

皮膚科の医師にはそんな方が多かったが、

最近は、優しい美人医師にお世話になることもある。

 


夏灯

2016-06-23 15:50:30 | 写真俳句

亡き友の残るメールや夏灯

(なきともののこるめーるやなつともし)

つい先日も、小中学時代の友の訃報が届いた。

この人とは、メールの交換はなかったが。

 

教へ子を辿る思ひ出夏灯

(おしえごをたどるおもいでなつともし)

写真は、教育実習の小学校の教え子からの手紙です。

もう47年も前の手紙です。

彼ら彼女らも、そろそろ還暦?

 

6月24日から数日ブログを休みます。

多忙で、ストレスたまる帰省です。


夏至

2016-06-21 15:28:35 | 写真俳句

老い坂の刻は千金早も夏至

(おいざかのときはせんきんはやもげし)

 

 

人生は死すまで登り夏至来る

(じんせいはしすまでのぼりげしきたる)

 

       6月11日20日のつぶやき句を32句にまとめました。

     ソーダ水黄金バットの紙芝居          休肝の喉を欺きソーダ水

     好きですと言ひ出せぬままソーダ水     そうだねと空の相づちソーダ水

     夏帽子脱ぎて父似の額かな          夏帽子脱ぎ少年の顔となり

     いかづちに喧嘩の矛を収めけり        故郷の薄れる縁蛍狩

     幼な恋なりきかあの夜蛍狩          人魂の浮遊の記憶蛍狩

     母に似ぬ我が面相や鬼虎魚         本当は泣いているかも鬼虎魚

     鬼虎魚人は見かけによらぬてふ       海霧の晴るる如くにシテの舞ひ

     海霧の先に北方領土かな           海霧や知床唄ふ久彌節

     突然の別れの文や深き海霧          北斎の筆なる紅や雪解富士

     襟正しひと日を生きん雪解富士        雲海の果ての遙かに雪解富士

     羽衣の翻る松原雪解富士           下校児の背押すカリオン釣鐘草

     宵越しの銭は持ちたい釣鐘草         提灯花闇が謎呼ぶサスペンス

     のろくても残る足跡蝸牛              人住まぬ家の広さやかたつむり

     見て見ないふりを決めこみ蝸牛        役終へて眠る旧家の噴井かな

     歴史越えて京の町屋の噴井かな        妻の妬くほどには持てず桜桃忌

     病葉や途の半ばに逝きし友           早逝の友や病葉散る如く

 


籠枕

2016-06-17 16:18:18 | 写真俳句

初恋は初恋のまま籠枕

(はつこいははつこいのままかごまくら)

夢に出てくる初恋の人は、いつまでもあの頃のまま。

この歳になって、下手に出会ったりしない方がよさそうだ。

 

籠枕夢は昭和の中にあり

(かごまくらゆめはしょうわのなかにあり)

歳を重ねても、夢に出てくるのは昭和の風景。


立葵

2016-06-15 18:09:42 | 写真俳句

老いの背を伸ばせば若きたちあふひ

(おいのせをのばせばわかきたちあおい)

 

老いどちの響く球音たちあふひ

(おいどちのひびくきゅうおんたちあおい)

撮影の傍らの広場で、高齢者たちが、ソフトボールの練習をしていた。

 

巡り咲きよすがとなるやたちあふひ

(めぐりさきよすがとなるやたちあおい)

この場所では、この時期になると、見事に咲いてくれる。

まるで人の営みを見守るように。


扇風機

2016-06-13 16:07:15 | 写真俳句

青春の思ひ出茶店扇風機

(せいしゅんのおもいでさてんせんぷうき)

 

扇風機茶店閉ぢるてふ店主

(せんぷうきさてんとじるてふてんしゅ)

 よく通うカラオケ喫茶が、

ママの病気のため閉じることになった。

 

店番の老婆こつくり扇風機

(みせばんのろうばこっくりせんぷうき)

 


花菖蒲園

2016-06-11 17:10:25 | 写真俳句

花菖蒲友は浄土に酌めるやら

(はなしょうぶともはじょうどにくめるやら)

花菖蒲をみて、不意に浄土が浮かんできた。

まだ見たことがない浄土だが・・・。

 

曲水の宴のさぞや菖蒲園

(きょくすいのうたげのさぞやしょうぶえん)

こんなところで、曲水の宴が行われたらさぞや雅だろうなと。

兵庫県三田市の永沢寺の花菖蒲園です。

 

       6月1日~10日のつぶやき句を32句にまとめました。

     美しく老うこと難し九輪草             穏やかな水辺となして九輪草

     建て前で本音隠して更衣            泣き止みし子や沢蟹と戯れり

     沢蟹や不平不満の泡袋            沢蟹の小さき鋏の威嚇かな

     沢蟹に指噛まれたと泣く子かな        鰹船無事を祈りて土佐女房

     海に生く孫子三代鰹船              子燕や戦後貧しき子沢山

     腕白の子分でありき燕の子           泣く子ほど逞しきなれ燕の子

     燕の子戦後の母は強かりき          遠き日の文読む恋は黴ぬまま

     老いたれど夢持つ気概芒種かな        ときめきの余力に灯す芒種かな

     神楽女の舞ひて御田植神事かな        高齢の里の若やぐ田植かな

     童らのおずおず入る田植かな           畦で食う小昼楽しき田植かな

     不機嫌な寝起きの声やがまがえる       バリトンが自慢の響きひき蛙

     物の怪の棲むてふ池や蝦蟇の声        皿数ふお菊の声や五月闇

     街灯に佇む影や梅雨の闇             門前に止まる足音五月闇

     梅雨闇の田面に映ゆ灯や望郷歌        佇める電話ボックス梅雨の闇

     海猫や一期一会の旅の果て            知床の旅友なるかなごめ群るる

     ごめ群るる伊根は静かな漁師町         軽鳧の子や泣く子笑ふ子励ます子

 


合歓の花

2016-06-09 16:58:13 | 写真俳句

合歓咲くや記憶の中の母の胸

(ねむさくやきおくのなかのははのむね)

母の胸で眠っていた幼児の私・・・・。

そんな母も、今は施設に身を置いている。

 

成り行きに吹かれてみるか合歓の花

(なりゆきにふかれてみるかねむのはな)

母のこと、実家の管理のこと、自分の老後のこと、

考えれば眠れない夜もあるが・・・。

 

合歓咲くや学びの舎の静もれり

(ねむさくやまなびのいえのしずもれり)

合歓の木の背景にあるのが、近所の北摂つばさ高校。

静かだけど、みんな眠っているんじゃないだろうな(^^♪

 


落し文(我が青春記)

2016-06-07 16:22:25 | 写真俳句

恋初めしああ純情や落し文

(こいそめしああじゅんじょうやおとしぶみ)

そんな昔もあったということです。

写真は、フクシアの花です。

 

セピアなる日々の面影落し文

(せぴあなるひびのおもかげおとしぶみ)

高校3年生の遠足の時の写真です。

最前列中央が私です。

 

落し文ポストに恋の終わる音

(おとしぶみぽすとにこいのおわるおと)