鎌ちゃんの一日一考

写真と俳句(短歌)に取り組んでいます。
どちらも修行の身ですので、宜しくご指導お願いいたします。

里の夜長

2014-10-31 18:43:30 | 写真俳句

切々と鹿鳴く夜の深さかな

(せつせつとしかなくよるのふかさかな)

京都府福知山市の妻の実家に行ってきました。

夜中に目を覚ますと、すぐ近くで、鹿の鳴く声が・・・。

写真は10月29日のものです。

 

有線のお休み告げる夜長かな

(ゆうせんのおやすみつげるよながかな)

 

物の怪の闊歩気配の夜長かな

(もののけのかっぽ4けはいのよながかな)

 

 

10月の写真俳句を デジブックアルバム にまとめました。

よろしければ、クリックでご覧ください。

 


瓢酒

2014-10-26 18:06:39 | 写真俳句

のつぺらに隠す愁ひや瓢酒

(のっぺらにかくすうれいやふくべざけ)

ポーカーフェイスを「のっぺら」と表現してみました。

瓢酒は「ふべざけ」とも「ひさござけ」とも読んでください。

 

酌むほどに演歌となりぬ瓢酒

(くむほどにえんかとなりぬひさござけ)

今は、こんなに酔いまわる元気はありませんが、昔は。

 

朝寒に凛と一輪咲きにけり

(あささむにりんといちりんさきにけり)

百日草です。


亀岡コスモスと案山子園(その4)

2014-10-23 18:40:06 | 写真俳句

夢の咲くころころ笑ふ案山子かな

(ゆめのさくころころわらうかかしかな)

もちろん、案山子が笑うはずはないですが、

そんな笑い声を聞く心地して。

亀岡市の案山子、一昨年の撮影のものです。

 

病める目の見惚れる美人案山子かな

(やめるめのみとれるびじんかかしかな)

目を病んでも、美人には弱い私です。

記念撮影させてもらいました。

 

秋空の広さや十度に足りぬ視野

(あきぞらのひろさやじゅうどにたりぬしや)

ツイッターの季題「秋空」で詠んだ一句です。

網膜色素変性症で、どんどん視野狭窄が進んでいます。

先日の検査で、10度にも足りていませんでした。


亀岡コスモスと案山子園(その3)

2014-10-21 18:45:58 | 写真俳句

天高し飽くほどのんびりして居たく

(てんたかしあくほどのんびりしていたく)

亀岡市コスモス、案山子園のその3です。

 

園児らの歌声弾む案山子かな

(えんじらのうたごえはずむかかしかな)

この日は、たくさんの幼稚園児たちもきていました。

♪ トトロトトロ~~ ♪

 

園児らの手つなぎ巡る花野かな

(えんじらのてつなぎめぐるはなのかな)

 


亀岡コスモスと案山子園(その2)

2014-10-19 19:09:04 | 写真俳句

秋桜の咲きて家族の笑みもかな

(こすもすのさきてかぞくのえみもかな)

京都府亀岡市の案山子展、その2です。

この日は好天で、家族連れの方も多くみられました。

NHKの「鶴瓶の家族に乾杯」案山子です。

 

五輪まで長生きせんと婆案山子

(ごりんまでながいきせんとばあかかし)

 

光秀の首塚ひそと秋桜

(みつひでのくびづかひそとあきざくら)

亀岡市の谷性寺にそれはあります。

 

目のご心配、ありがとうございます。

病院でも、これといった原因、治療法がないようです。

パソコンの画面、陽光などが、ダメージになっているようです。

これからは、極力、ネット生活を縮小したいと思います。

失礼も多いかと思いますが、どうぞご容赦ください。


亀岡コスモスと案山子園(その1)

2014-10-11 18:30:48 | 写真俳句

《謹告》

皆様おはようございます。目の容体が悪くなり、

PCに向かえる状態でなくなりました。

検査、診察、治療の結果が出るまで、ブログを休みます。

 

秋桜の縺れし脳を解くげに

(こすもすのもつれしのうをほどくげに)

京都府亀岡市のコスモス園、案山子園へ行ってきました。

 

物語る姉妹の愛の案山子かな

(ものがたるしまいのあいのかかしかな)

 たくさんの案山子が並べられています。

これは「アナと雪の女王」案山子です。

 

      10月1日~10日のつぶやき句を、自薦24句にまとめました。

     愛というふ人の絆や御山洗          御山洗悩むは生きている証し

     白菊や空を広げて飛行雲           施設より里恋ふ母や秋燕

     故郷を離れて四十年秋燕           秋燕や里へのバスは日に一本

     故郷の無人の駅や秋燕            東山三十六峰十三夜

     琴の音のあればと思ふ十三夜         そぞろ行く路地裏酒場十三夜

     老蝶や場末のママの独り酒          夢見しは遠き故郷老いし蝶

     老いなりの日課のありて秋の蝶        十分に生きたじゃないか老いの蝶

     老蝶よ頑張らなくてもういいよ        止まり木は場末の酒場秋の蝶

     のど飴の一つ増えたる寒露かな        ドロップの缶カラカラと寒露かな

     蛇口より滴り澄める寒露かな         秋寒やますます滑るおやじギャグ

     秋寒や施設の母を偲ぶ夜は          黙々とただ勤勉に葉虫かな

     青虫やみな若き日のありしこと        生きにくき長寿の国の葉虫かな

 


月食

2014-10-09 18:23:28 | 写真俳句

月明を食らふ魔界の夜なるかな

(げつめいをくらうまかいのよなるかな)

手振れの恥ずかしい写真ですが・・・・。

 

夜想曲の甦りくる良夜かな

(やそうきょくのよみがえりくるりょうやかな)

確かに赤い月だったのですが、写ったのはこれです。


良夜

2014-10-07 18:57:13 | 写真俳句

鬱解く路地の酒場の良夜かな

(うつほどくろじのさかばのりょうやかな)

鬱屈するものを解くには、やはり酒です。

もっとも酒場に出没する元気はありませんが。

 

この先は急ぐことなし猿茸

(このさきはいそぐことなしさるきのこ)

ジタバタしても仕方なしの心境。

 

ノクターンの風間に聞こゆ良夜かな

(のくたーんのかざまにきこゆりょうやかな)

一昨年詠んだ句に、写真をつけてみました。


施設の母

2014-10-05 18:22:12 | 写真俳句

母の興ず風船バレー秋の風

(ははのきょうずふうせんばれーあきのかぜ)

施設に入った日の母の様子です。

早速、「運動」の一環として、「風船バレー」に興じていました。

 

秋の歌唄ひて母のぎこちなく

(あきのうたうたいてははのぎこちなく)

もともと歌の苦手な母なので、なかなか馴染めなかったようです。

 

踏切の愁思を誘ふ遠音かな

(ふみきりのしゅうしをさそうとおねかな)

母の部屋から、列車の踏切の音が聞こえます。

夜ともなれば、愁思を誘うことでしょう。


母の悲しみ

2014-10-03 18:24:35 | 写真俳句

露けしや母の施設に発つ朝

(つゆけしやははのしせつにたつあした)

9月30日、母が施設に入る日を迎えました。

 

木犀の香に発つ母の未練かな

(もくせいのかにたつははのみれんかな)

故郷の庭は、金木犀の盛りでした。

その香りは、母の未練を誘うように・・・・。

 

掌合はせて出渋る母や乱れ萩

(てあわせてでしぶるははやみだれはぎ)

いざ出る段になって嫌がる母でした。

心を鬼にして叱咤してしまいました。

辛い瞬間でした。

 

9月中の写真俳句を、デジブックアルバム にまとめました。