のつぺらに隠す愁ひや瓢酒
(のっぺらにかくすうれいやふくべざけ)
ポーカーフェイスを「のっぺら」と表現してみました。
瓢酒は「ふべざけ」とも「ひさござけ」とも読んでください。
酌むほどに演歌となりぬ瓢酒
(くむほどにえんかとなりぬひさござけ)
今は、こんなに酔いまわる元気はありませんが、昔は。
朝寒に凛と一輪咲きにけり
(あささむにりんといちりんさきにけり)
百日草です。
夢の咲くころころ笑ふ案山子かな
(ゆめのさくころころわらうかかしかな)
もちろん、案山子が笑うはずはないですが、
そんな笑い声を聞く心地して。
亀岡市の案山子、一昨年の撮影のものです。
病める目の見惚れる美人案山子かな
(やめるめのみとれるびじんかかしかな)
目を病んでも、美人には弱い私です。
記念撮影させてもらいました。
秋空の広さや十度に足りぬ視野
(あきぞらのひろさやじゅうどにたりぬしや)
ツイッターの季題「秋空」で詠んだ一句です。
網膜色素変性症で、どんどん視野狭窄が進んでいます。
先日の検査で、10度にも足りていませんでした。
天高し飽くほどのんびりして居たく
(てんたかしあくほどのんびりしていたく)
亀岡市コスモス、案山子園のその3です。
園児らの歌声弾む案山子かな
(えんじらのうたごえはずむかかしかな)
この日は、たくさんの幼稚園児たちもきていました。
♪ トトロトトロ~~ ♪
園児らの手つなぎ巡る花野かな
(えんじらのてつなぎめぐるはなのかな)
秋桜の咲きて家族の笑みもかな
(こすもすのさきてかぞくのえみもかな)
京都府亀岡市の案山子展、その2です。
この日は好天で、家族連れの方も多くみられました。
NHKの「鶴瓶の家族に乾杯」案山子です。
五輪まで長生きせんと婆案山子
(ごりんまでながいきせんとばあかかし)
光秀の首塚ひそと秋桜
(みつひでのくびづかひそとあきざくら)
亀岡市の谷性寺にそれはあります。
目のご心配、ありがとうございます。
病院でも、これといった原因、治療法がないようです。
パソコンの画面、陽光などが、ダメージになっているようです。
これからは、極力、ネット生活を縮小したいと思います。
失礼も多いかと思いますが、どうぞご容赦ください。
《謹告》
皆様おはようございます。目の容体が悪くなり、
PCに向かえる状態でなくなりました。
検査、診察、治療の結果が出るまで、ブログを休みます。
秋桜の縺れし脳を解くげに
(こすもすのもつれしのうをほどくげに)
京都府亀岡市のコスモス園、案山子園へ行ってきました。
物語る姉妹の愛の案山子かな
(ものがたるしまいのあいのかかしかな)
たくさんの案山子が並べられています。
これは「アナと雪の女王」案山子です。
10月1日~10日のつぶやき句を、自薦24句にまとめました。
愛というふ人の絆や御山洗 御山洗悩むは生きている証し
白菊や空を広げて飛行雲 施設より里恋ふ母や秋燕
故郷を離れて四十年秋燕 秋燕や里へのバスは日に一本
故郷の無人の駅や秋燕 東山三十六峰十三夜
琴の音のあればと思ふ十三夜 そぞろ行く路地裏酒場十三夜
老蝶や場末のママの独り酒 夢見しは遠き故郷老いし蝶
老いなりの日課のありて秋の蝶 十分に生きたじゃないか老いの蝶
老蝶よ頑張らなくてもういいよ 止まり木は場末の酒場秋の蝶
のど飴の一つ増えたる寒露かな ドロップの缶カラカラと寒露かな
蛇口より滴り澄める寒露かな 秋寒やますます滑るおやじギャグ
秋寒や施設の母を偲ぶ夜は 黙々とただ勤勉に葉虫かな
青虫やみな若き日のありしこと 生きにくき長寿の国の葉虫かな
月明を食らふ魔界の夜なるかな
(げつめいをくらうまかいのよなるかな)
手振れの恥ずかしい写真ですが・・・・。
夜想曲の甦りくる良夜かな
(やそうきょくのよみがえりくるりょうやかな)
確かに赤い月だったのですが、写ったのはこれです。
鬱解く路地の酒場の良夜かな
(うつほどくろじのさかばのりょうやかな)
鬱屈するものを解くには、やはり酒です。
もっとも酒場に出没する元気はありませんが。
この先は急ぐことなし猿茸
(このさきはいそぐことなしさるきのこ)
ジタバタしても仕方なしの心境。
ノクターンの風間に聞こゆ良夜かな
(のくたーんのかざまにきこゆりょうやかな)
一昨年詠んだ句に、写真をつけてみました。
母の興ず風船バレー秋の風
(ははのきょうずふうせんばれーあきのかぜ)
施設に入った日の母の様子です。
早速、「運動」の一環として、「風船バレー」に興じていました。
秋の歌唄ひて母のぎこちなく
(あきのうたうたいてははのぎこちなく)
もともと歌の苦手な母なので、なかなか馴染めなかったようです。
踏切の愁思を誘ふ遠音かな
(ふみきりのしゅうしをさそうとおねかな)
母の部屋から、列車の踏切の音が聞こえます。
夜ともなれば、愁思を誘うことでしょう。