トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

Saw音ジュクジュク独り大樹を伐る

2021-11-17 | 今日は真面目に
 なにせ足場が悪く着手を遠ざけてはいたものの、また何時なんどき太枝が落ちて来るやも知れず、担当部署に電話すれば処理してくれるだろうけれど、説明するのもうざったい。そもそも姥捨て山には公衆電話なんて文明の利器など無いのだった。てなもんや三度笠で、いつも通り不承不承のお約束、孤爺が孤樹を伐採する事にしたのだった。
 ちなみにコジュケイは狩らない。愛妻家では無くても愛鳥家である。「あい、ちょうかい!」なんて言わずよく聞いておくべき事柄であって里山保全活動の一環なのだから。

 さて態勢を十分に構えられない急傾斜で、すぐ下は擁壁で落ちている。始める前から十分な注意をせねばと腹を括り、神仏の御加護は無いにしても不測の事態だけは避けたいから道中、光明真言を唱えながら肝に刻む。チェーンソーを入れる前にも三度唱えるのは伐採樹に対するお詫びでもある。年輪までは数えなかったが、切断径は2尺に少々不足する太さで、先日に伐採したコナラとほぼ同径だったが足場は更に悪い。

 手順通り「受け口」を刻まなければならないのだが立ち位置からは刃が見えない。チェーンソーの握り方も両腕を右方向にさしだしたようにして構え切断方向も自分向きになる方向なので痛い腕には負担だった。「受け口」の形成は「覗き見」も出来ず、感覚だけで行わざるを得なかったからやや小さく不十分だった。これが結果的に「伐倒」までには至らなかった一因で、更に立ち位置の向こう側にある20cmほどのひこばえの幹が邪魔をして主幹が折れた拍子にひこばえの切断面に乗ってしまったのだった。掛かった距離は5cm程度なのだがヤマザクラの木質は丈夫で潰れる事も無い厄介な状況を発生させてくれた。

 ましてや倒した樹形を見ても歴然とするが太枝二本がつっかえ棒のように地面へ踏ん張っている。泣きっ面に蜂とはこのことであろう。伐倒可能空間は180度あるのだが太枝2本の重心には太刀打ち出来なく止むを得ない。安全作業を心掛けても人智体力の及ばない範疇は在るのであって綺麗ごとでは済まない事も多いのだ。

 思案投げ首した結果、枝の先端部から切り離し、先端重量を軽減させ着地している太枝を切り詰める策にした。これも「行ってはならない危険行為・作業」の範疇だけれど、自然相手の作業では不可欠・不可避の出来事などいくらでも発生する。だからこそ大樹1本が相手でも理詰めも必要だし手落ちの無い手順で進行させなければならないのだ。行ったり来たりなどの無駄な動きとも思える事が極端に多くなる傾向の作業となったが、このひと手間ひと手間が安全確保には重要で、先手を使い口頭支持を出せば済むような慣れた人もいない現実では単独作業の方が身体的には厳しいものの安心感は高いのである。

 ➡  手の届く枝は落としても太枝2本が支えとなり着地しない。切断部を確認すると前述のひこばえの木口に乗っていて落ちないのだ。人力では動かせず、道具小屋まで牽引器を取りに行き横方向から曳き外した。だからと言って平坦部に落ちる訳もなく切断面から外れただけなので全体を林道まで落とさねば帰れない。
 万が一でも林道上に落下する事態は考えられない状況はあるが、こういう状況を「放置」して現場を離れてはならないのも鉄則の一つであって、全てが可能ではないが可能な事は優先せねばならないのも安全確保行動として重要で具現化させなければならぬ。

 昼近くになって刈り払い作業を終えたYさんが様子を見にやってきた。この時点では太枝の切り詰め作業に入っていたのだが、接地している2本の太枝を切断する際、主幹の重心位置に留意して交互に50cm程度づつ切り詰めていった。主幹は頭上だし太枝は2本接地していると言えど、片側を詰めれば重心位置は下がるし移動する。この際、思わぬ挙動もありうるから気は抜けないが枝は抜かねばならぬ。

 なんとか昼のチャイムが風に乗って聞こえた頃には林道の中央部から排除出来た。この後の集積は急ぐ事も無く暇つぶしの作業で良いのだが、予定の作業が今回のような突発的な大作業で後回しになる事も多いのだ。ホント予定は未定であって、だからこそまあ、森の総合職、プロデュースの能力が必要なのであって、こんな時だからこそ「里山栗栄太」の本領発揮なのである。

 しかしまあ、しんどかったのはいつも通りで、孤軍奮闘、伐採を終わる。やれやれで「昼喰ったら昼寝!」こういう飴玉が二度童には奏効なのだった。注意喚起を忘れず困難を乗り越えさせる持続力を生み出すにはマカや朝鮮ニンジン、スッポンだけでないのが姥捨て山であって「まーいいか」とか「挑戦忍人」とか「素呆」とかいろいろ必要だが無料だわい。
 とにもかくにも無事終了したのは山神様、神仏の恩寵「お陰様で無事済みました」と言うしかない。しかしまだ玉切りした材の集積が待っていて、これも一筋縄ではいかず一筋ロープで牽引が必要だ。あーあ、仙路は続くよどこまでも・・・。

**今日の都々逸

2021-11-16 | 小人閑居して憮然
                街へ路地へと
                落穂は転た
                落穂拾われ
                穀の飯 ハアコリャコリャ
                

不思議考近視眼!

2021-11-16 | 感じるままの回り道
 古来「寄らば大樹の陰」と聞くが里山での大樹は概ねナラ枯れ病に侵され見る影も無いどころか落枝は発生するし斜面の枯れ木は根こそぎ倒壊してしまうし、それはそれで結構危険な存在なのである。
 そんな折、落枝樹伐採後の玉切り集積していた時の事、冬眠を始めたばかりのニホンアカガエルを目覚めさせてしまった。林道の途中で茫然と帰るべき場所を思案している様にも見える姿に、今度はサワガニが這い寄って喉の下に潜り込んだのだ。写真ではそうなってはいないものの「撮ったぞー!」の激写はハイ、ピンボケ。こういうのは「マーフィーの法則」と言うのだろう。まあ、フイにしてしまった一期一会。それでもカエルは逃げなかったのだが「追い出されて相見互い」と同情し合ったのかもしれぬ。

 泥水地の一画、クルミの幹でSさんが見つけた物。アブラゼミだろうか、生きている姿のまま朽ちずに残っている。子細に見ると翅と尻が幹に付着しているのだった。最初は「寄生菌の仕業か?」と見たのだがS先生が「コウモリガの排出物」と指摘した。何の事は無い幹に孔を開けその排泄物で穴の蓋をしていたのにセミが固着してしまったのだ。どうしてこのような事態になったのかは皆目不明で不思議な事もあるよのう。

 次なるものは朝からびっくらこいた毛玉で、これから伐採大径樹の玉切り集積をしようと一輪車に道具を満載し移動していた林道の真ん中に転がっていたのだ。「こんなところに一件や!」と毛玉を眺めたらどうも小鳥らしい。天下の往来、公道のど真ん中で、よりによって最低気温が一桁になった日に起きた事態だった。テニスボールよりは大きいし小生の握りこぶしよりは小さく、ほとんど真球に見える。
 扱いに困り早い時間だったがSさんに電話して対処法を尋ねたら「身体が冷え切っている可能性もあるから小さ目の容器に入れて日当たりの良い場所に移動させたらどうか」との返事。しかし作業途上の道すがら、考えあぐねた末に「ヘルメットにタオルを巣状に入れ、その中に移して運ぶ」事にしたのだ。これなら直ちに用立て出来る。
 そんなことからチャッチャッと用意して、さて掬おうと両手を近づけたら触れるか触れないかのタイミングで飛び立ってしまった。そのまま擁壁の上、裾群落の中に消えた。結果は失敗だったものの、飛び立てるだけの元気はあったという事で一見落着。そのあと、作業中に近くで「チャッチャッ」と鳴いていたジョウビタキは、この個体であったかどうだか知る由もない。ハイ、バイチャバイチャ!。

          

 昔からのキャッチフレーズ「不思議考近視眼は爺の薬」と言われ続けてきたように確かに爺の薬にはなる。いい歳こいて新しい事象を体験できるからで、それもバーチャルではないリアルでかつ独占的一期一会の一刻値千金の体験なのだ。「それがどうした⁉」と問われればぐうの音どころか放屁も止まってしまうけれど「それでいいのだ」バカボンのパパはおっしゃってくださいました。
 今日のタイトルにしたフレーズ「不思議考近視眼」なのだが、一夜明け目覚めたらどうも座りが悪い。そこに現れたのが「不思議考親近感」で、この方が中身と気分に沿う様な気もするけれど引用フレーズと少々離れ直結し難いような思いもあって却下したのだが落ち着かない。





今日のエッ!品「菊花と車麩の煮付け」

2021-11-15 | 何よりの楽しみ
 郷土料理に「菊花と車麩の煮付け」があるかどうか知らないものの「菊花と車麩」は郷土で馴染んだ食材である。またまた菊花の調理となると隠し通す事も出来ない「バッカリ食」の泥濘路で脱出できずにいる小生なのだが満喫で「極楽極楽」もまた現実なのであった。

 出汁が切れていたので今回はコンソメスープで煮浸けてみた。翌日は降雨予報なので、これを副食に1日を生き延びねばならない。フイールドで採集したキクラゲ少々あったから入れるつもりだったけれど、急遽シイタケに変更した。キクラゲはキクラゲだけで堪能したいのだ。
 シイタケをコンソメスープの中でひと煮立ちさせ車麩を加えまたひと煮立ち、最後に食用菊花100gを投入し火を通して完成。食事時を待ちきれずつまみ食いしてみたらシイタケにも車麩にも菊花の香りが燦燦と立ってくる。口の中でも充満するのであった。この満足感は食用菊が晩秋の切っても切れない食材だった郷里の記憶に繋がるのであって、懐古趣味と言われようと回想療法かと言われようと、そういう邪険は通り越し、ただただ「旨い、美味しい、しあわせ!」の食材なのである。

  ➡  

**今日の都々逸

2021-11-15 | 小人閑居して憮然
                コロナで生還
                仕事は死んで
                喰えぬ宿無い
                明日遥か ハアコリャコリャ

上の池、産卵床の整備

2021-11-15 | 水辺環境の保全
 上の池の北東側、山体からの水の出口があり、これが池を浅くする一因にもなっているのだが、それよりもこの位置は早春に陽が当たり始める場所でもあってヒキガエルの産卵場所にもなっていた。ところが泥水池などの造成が進み他に産卵環境が良好な場所が出現するに従い、上の池での産卵は減少の一途だったのだ。

 今回、流入し池内に進出した土砂を掘り上げ水際に護岸木を据え、浅くて日当たり良好な産卵適地を造成した。護岸丸太を入れる事で見回りや泥浚いなどの作業も楽になり産卵好適地ともなれば一石二鳥でもある。丸太は全て交換したりして水に浸かったままの残り物ではあるけれど護岸用なら不足はない。
 この日、もう一本据えるはずだったけれど時間が無くて次回廻しだ。ただ今回、土砂を掘り上げた範囲には以前の設えで埋没していた粗朶が多く入っていた結果、全てを取り去ってはいない。一度、ガーデンレーキで粗朶を掻き取って産卵床の掃除をしなければならないのだが次回の護岸木敷設時に行う予定だ。

 ➡  ➡  右端は絞り水の流路で運ばれた土砂で堤を延長、南側の沈泥路に接続一本化の予定

色々あらーなトリノクソダマシ

2021-11-14 | 小父のお隣さん
 蜘蛛は虫なのだろうか、いつも悩む。昆虫では無いのは承知なのだが昆虫図鑑に載っているのは不思議である。きっとあの秘密結社の陰謀なのであろう。
 まあ、秘密結社でなくても政府も省庁も下々をだまくらかすことは日常茶飯事みたいなもんで、食物連鎖の渦中の皆々ではそれなりに知恵を絞っているに違いない。この日、たまたま見に行ったナガサキアゲハの蛹を見る前に写真の物体に目が行ったばかりにナガサキアゲハの蛹を見損なってしまった。トリノクソダマシもメクラマシになる実例か・・・。

 久しぶりに見たので蜘蛛なのか昆虫なのか、名前さえ出てこなかった。自宅で図鑑対照したものの体色やデザインが全く異なる図絵だったから断定しかねるけれど「トリノクソダマシ」で良いだろう。まあ、間違っていても何の障害も無いし迷惑を被る輩もおらんわい。
 つらつら眺めて気が付いた。美葉の腰にしっかりと抱き着いておるではないかい。確かに抱き着きやすく外れにくい。こやつ、なかなかの優れ者と見た。ビバ!ビバ!。しかし、糞に似せてはいると言ってもなかなか美しゅうござる。美糞!美糞。

          

今日のエッ!品「香ばしバナナ味、玄米クラッカー」

2021-11-14 | 何よりの楽しみ
 「雨降りお憑きさん」ではまっ昼間から眠気が猛襲するだけで、これは堪らん。読書は入眠剤用として控え、工作は粉塵が籠るから出来ず、結局は「玄米粉クッキー」作りで眠気と戦う事にした。玄米粉の一回の使用量は焼くトレイの大きさで制約があるからまだ2回分はある。

 既に玄米粉クラッカーは試作済みだし目新しさが欲しくて考えたのがバナナチップスを混合して「バナナ風味」を試みる事にした。バナナチップスは「玄米粉の三割程度で良かろう」と推定し擂鉢で粉砕し玄米粉等の材料と切り合わせ生地を作る。これを3mm厚に伸ばし型抜き。今回は生地の状態を上手に作れたから型抜きが可能だった。トレイに乗せてから思い付きで黒ゴマを付け表情を出してみた。これも数回の試作で余裕が出来た結果だろう。同じレシピで作った事は無いけれど要領と言うか余裕は出てくる。

 170度15分で焼き上がり。焦げ目は無いけれど火は十分に通っている。早速試食してみたら思っていたようなバナナ風味は出てこなかったけれど、そこはかとない味わいがあって、こういう風味が分れば「美味しい・旨い」と思える感じであった。クッキー等のレシピとは異なり糖分やバターが少ないからお茶の友にも小腹が減った時の腹の虫退治にも使える一品になっただろう。
 これを食べていた折、ビビビッ!と天からの啓示、霧島連山から展存降臨があって100%バナナチップスと100%リンゴチップスでクラッカーを作るよう憑神様を通じてのお達しだ。文句や苦情は言えない。作るしかない・・・。

 もちろん、この記事は生まれも育ちも雅な小生の出自ゆえ、焼き立ての香ばしいクラッカーを紅茶で頂きながら書いているのであって、これが済めば夕餉の賄い、一服し入浴・読書、寝落ちと、かくのごとくこの世の一日はつつがなく去っていくであろう。雨の日もまた楽しからずや。諸物価高騰の折り、少ない年金生活でも玄米クラッカーを齧って孤茶が出来るのは幸せと言わず何と言う。

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                  秋深し隣も孤茶をする人ぞ   馬笑

**今日の都々逸

2021-11-14 | 感じるままの回り道
                国庫強盗         
                Goto負債
                Goto子孫へ
                ツケGoto ハアコリャコリャ

新種マユタテアゲハ⁉

2021-11-14 | 小父のお隣さん
 最近の「お化粧法トレンド」は「眉」なのだそうで、眉だけに特化した店舗も出てきているのだとか。スマホのアプリで「自分に似合う眉」をAIが教えてくれるサービスも有るのだとか。老若男女こういう事が興味の対照、トレンドになってくるような社会は健康的ではありえないと小生はついつい思ってしまう化石だった。そうは言いつつも「下々、子々孫々に国家の負債を増すのがトレンド」いいえ常習となり下がった陣笠先生の化石振りには遠く及ばない。

 そんな折、フイールドで流行・トレンド、先端を行くアゲハを発見したのだ。正確には発見したのはSさんで小生は教えてもらっただけであるが、何と「マユタテアゲハ」だったのである。嘘も隠しも無いし合成でもない眞正の1枚オリジナル激写板なのである。
 翅の肩口、赤い眉が明確に歴然と乗っている。おりしも日光浴で翅を広げてくれたから普段では撮影し難い1枚が撮れたのだった。御開長は恐らく120mmほどあるだろう最大種と言っても過言ではない。その上、その上である、トンボ池の一画にあるユズの幹にはこの種の蛹と蛹になる直前の幼虫が上下に接近して存在していたのだ。御開長と聞いて別の事を想った人は人には言えない観察があったはずであるがここでは触れない。字も違うのである。
 S先生曰く「蛹化・越冬環境として選ばれた場所が同じ」だったとの事で、やはりどこでも手当たり次第に蛹化場所にする訳は無いだろうくらいは小生でも推測できる。しかし、自宅のジャコウアゲハの越冬蛹をみれば勝手気まま、三々五々好きなように場所取りしていて「エーッ、なんてことだい!」と言ってしまう場所もある。この種の蛹化場所は「お馬鹿」に尽きる。まあ、科学的見地ではなく経験値・・・。
 蛹化直前の個体   ➡    蛹化後は保護色で見分け難くなる

 このチョウ、本来の名称はあるのだが「紋が白いのにモンキアゲハ」の呼称ように紛らわしくない「マユタテアゲハ」が呼称としては最適では無いだろうか。しかもトレンドなのでチョウも嬉しいし今日も嬉しい!。次のハロウィンにはこれを模した仮面で参加したらモテるだろう。
 渋谷の交差点に立つおいらを空想するだけで鳥肌が立つが鱗粉の代わりには脂漏性湿疹の落屑を付けてだ。しかしまあ真実早い話、鳥肌を立てられ眉を立てられるだけであろうが・・・。

        

 まあ、いつも通りの無駄話とは言え「名は体を表す」とも言われるし「言動一致」も大切な要素である。「よし!いくぞー」と言っても青森から出なかったり「よし!川英治」といっても氾濫は毎度のように起きる。その中で択一秀逸なのは「よし!名がさゆり」なのだろう。あの「青い山脈」や「草を刈る娘」の主人公ぶりを見れば「さすが!なるほど!天晴れ!」といまだに言えるのだ。体現する名前でなくてはいけないだろう。だからマユタテアゲハ!。

          

**今日の怒々溢

2021-11-13 | 小人閑居して憮然
               歳費満額
               拘置で貰い
               コロナ失職
               数に無い ハアコリャコリャ

今日のトンボ「今期もあと一カ月⁉」

2021-11-13 | 小父のお隣さん
 我が婚期も根気もとうの昔に潰えたはずなのに赤い糸くずの残りはくっついているみたいな今日この頃である。フイールドのトンボには今期も十二分に楽しませてもらったが、それも後一カ月ほどで終わる。それまではマユタテアカネとオオアオイトトンボの二種で「しんがり競争」なのである。どちらが最後まで残るにしてもその差は数日であって、その後は早春のダビドサナエが出現するまでは「今日のトンボ」ももう一回、大団円の記事くらいしかない。つまり関心事は「いつが最終観察日⁉」なのかである。平均的なら12月初旬、記録では12月28日があるが、これはあくまで例外的だ。

 今期の特記事項は「サラサヤンマ」を11年ぶりに視認できた事、タカネトンボの産卵を確認できた事が東西の横綱級に匹敵するが、確認できなかった種も発生した。ミヤマカワトンボ、オナガサナエ、ウチワヤンマ、ルリボシヤンマ、アキアカネ、ミヤマアカネ、コヤマトンボ、ハネビロエゾトンボ等々8種に上る。オツネントンボは2013年に1度撮影しただけで、それ以来確認できていないから生息しているとは思えなくなった。今期、新規の確認はありえないだろうから最終的な統計は26種で締めである。

 11月、フイールドで舞うトンボは2種だけだが既に飛翔時間より日向ぼっこの方が長い。飛び上がっても採餌かファイト1発程度の単発短時間の舞いだけになっている。
 個体の寿命は2週間程度と記憶しているが、現段階で12月初旬まで個体が見られると仮定すると、まだ羽化体があるのだろうか?。これは考えにくいのだが体色を観察すれば成熟度合の差はみられるし、盛期の頃より老化していると思える体色も散見する。気温が低くなり活動度が低下し捕食されるストレスも少なくなっている季節柄、新たな羽化体でなく老いさらばえた個体が緞帳を下げるのであろうか。
 どの生物に限らず「高齢化社会」は衰退への始まりであろう。11月のトンボを見るたびに身に沁みる・・・。寒さが。

       マユタテアカネの体色差

        オオアオイトトンボの体色差       

**今日の都々逸

2021-11-12 | 感じるままの回り道
                愛・業、愛・業
                寂聴寂滅
                哀号哀号
                愛・業to ハアコリャコリャ

                親ガチャ子ガチャ
                ガチャ男ガチャ女
                輪廻転生
                母は虚無 ハアコリャコリャ

今日のエッ!品「バナナのクラッカー、もとへ、バナナのカップケーキ」

2021-11-12 | 何よりの楽しみ
 先般、市販のバナナチップスが美味しいと思ったから粉砕してクラッカーに仕立てたのだが真空ドライ品でなく揚げた製品だった事で脂っこさで台無しの感があった。捲土重来、次回は生のバナナでとようやく今回試作したのだ。
 バナナを裏漉しして直ぐに判明したのは「意外と水分が多く緩い」という事で延ばせる生地にはならない状態だった。仕方が無いから「クラッカー取り止めカップ仕立」に急遽変更とした。
 レシピはバナナ2本にバター7g、キビ糖50g、ベーキングパウダー3gである。バナナは裏漉しした時に回収できない量があるから140g程度だろう。

 カップに入れ予熱後170度15分で焼いた。焼いている途中では大きく膨らみガスが抜け萎む事を繰り返していて、焼き上がりの頃には膨らむ事も無く、すり鉢状になったまま中央底の部分だけが沸騰していた。この時点で失敗は歴然だ。

 焼き上がり、実際には上がりとは無縁の出来下がりで熱いうちに1カップ分をけそいで試食してみた。小生的にはスプーンや指で掻き取る様に行う事を「けそぐ」と使うのだが、念のためネットで確認してみたら「毛削ぐ」なんて漢字がある。こういう事では全く無いのであって「掻き削り取る」のが近い意味になろう。これは方言だったのかと参照してみたがヒットしなかった。

 それはともかくとして主題に戻せば、悔しいから続けて再挑戦。残ったカップ内の物をボールにそぎ落とし、つまりは「けそいで」集め、更に生バナナ1本を裏漉しして加え、緩いのは変わらないから薄力粉を茶漉しで篩い入れながら生地の固さを調節してカップに入れた。まあ、残念だけれど「小麦粉入り」はしょうがない。で、また170度15分焼いて完了。

 ➡ 

 試食は最初の緩々カップほど美味しくはなかったけれど、それは別にしてもバナナを材量にしたスイーツの美味しさは別格なのだった。キメ細かく口当たりも優しいし喉越しも良い。病院食や介護食でのスイーツとしても喜ばれるエッ!品になりうるポテンシャルがある。因みにだが直ちにバナナをスライスしてオーブンで焼いてみた。軟らかくとろける状態になって、これまた生のバナナとは一線も二線も隔すスイーツに変身してしまった。焼きバナナはレシピスイーツ仕立てでなくとも絶品なのであって、今回の学び「バナナに手間暇は不要、そのまま焼けばよい」。
 これって絶対に病院食、介護食、離乳食に最適!、今度はスライス無し皮つきで焼いてみるベえ!。とまたまた、今度はバナナ2本を後日に焼いてみたのだった。皮つきだし同じ170度15分でよろしかろうとスタート。気が付いた時は表示が消えていて稼働中のままだった。慌てて取り出すも皮は黒焦げで中身も無残な状態だった。良さそうなところだけスプーンで掬い食べてみたらトロリとして甘く美味しかった。
 それはともかくこのオーブンレンジ、終了しないで稼働中のままが数回発生しているのだった。そろそろ寿命か、注意が必要かも・・・。

**今日の都々逸

2021-11-11 | 小人閑居して憮然
                路地に立っては
                起たせてなんぼ
                自分殺して
                知る鼓動 ハアコリャコリャ