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とりがら時事放談『コラム新喜劇』



■とりがらビジネストーク入門(3)

とうことで、バルブメーカーの営業マンのことを思い出した私のK君へのアドバイスは、お話ツールを作ってみることであった。

「で、どうつくったらいいんでしょうか」
「まずここ(東京支社)周辺の地図やな」

私は東京浅草辺りの観光地巡りをしてみることを提案。
名古屋から出てきたばかりのK君には、東京の地理を知ってもらう必要を感じたのだ。

「私なら時代劇の舞台になったところを、あれこれ歩いてみるけどな。」
「は~」

私はテレビの時代劇が好きだったので、そこに登場する地名の場所は歩いて回ったことがある。
意外に東京は、というか江戸の町は広いことがわかった。
先日、ある本で知ったのだったが、江戸時代、すでに江戸(東京)は端から端までの徒歩での移動で日帰りができないくらいの大都市だったという。
「ちょいと恵比寿の伯父のところへ行ってくるよ」
なんてセリフを聞いたらかなり歩かなければならないことをイメージしなければあらない。

半年ほど前、私は門前仲町に宿をとった。
「どうせ歩いていけるやろ」
私の会社の東京オフィスはJR浅草橋駅近くにある。
高を括って早朝歩き出したら、1時間半もかかってしまったのだった。
土地に不案内でなこともあったのだったが、地図で見ると大して遠くない距離でも結構あるもんだと感心した。

「ほら、君の故郷の名古屋と比較するのもええで」
「そうですね」
「私の場合は大阪と東京の比較やけど、これって一般的すぎてオモロナイし。名古屋だったらええかも」
「で、どう比較すればいいんですか?」
「まず、駅やな。東京の新宿駅といえば大阪なら梅田駅だが名古屋なら名古屋駅か」
「はい」
「で、東京駅は大阪なら新大阪、名古屋では名古屋駅」
「はい」
「上野駅は地方への玄関口だから、大阪なら天王寺駅、で名古屋なら名古屋駅だ」
「なんでも名古屋ですね。ちょっとバカにしてませんか?」
「しているわけないやろ。で、繁華街。渋谷に対して大阪なら梅田茶町、名古屋なら栄。原宿に対して大阪ならアメリカ村、名古屋なら栄。さらに、代官山は大阪では堀江、名古屋なら栄だ。」
「あ、やっぱりバカにしてますね」
「ま、正直私は名古屋はほとんど知らないので、どこに繁華街があるのか分からない。」
「はあ。」
「そういうことがあっては困るので、その土地を歩いて知るわけだ」

以上はかなり脚色しているが、つまりは営業トークはまずはその街を知るところから始めなければならないということなのだ。




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