サンダーバードの魅力というのは、もともと「謎」の国際救助隊が
人災天災に関わらず、人命にかかわる危機的状態に忽然とどこから
かやって来て、誰にもできないような救助活動を「特殊なメカ」を
駆使して完了し、再び忽然と去っていくことにあったのではなかっ
たかのか。
パニック映画そのもののビル火災や水難事故、航空機事故などで観
客がハラハラしているところへ、まずTB1がやって来て状況を調査
、続いてTB2が特殊な機器を運んでくる。
命を賭けて事故に巻き込まれた人々を救い出す隊員の姿に魅了され
たものである。
ところが、04年。初の実写版サンダーバードはとんでもない代物だ
ったのだ。
基地が悪役に乗っ取られ、スコット、バージルの活躍は無し。
間違っているとしか言いようのない善対悪のコンセプト。だいたい
フッドは目がピカッと光るだけの悪玉「ちょい役」であったはず、
テレビでは。
良かった点を無理やり挙げるならレディ・ペネロープとパーカーの
クイーンズ・イングリッシュか。それと美しきペネロープの姿を拝
見し、やっと黒柳徹子の呪縛から解放されたことだろうか。
監督はライカー副長なので期待していたが、演出よりも脚本に問題
あり。
オコチャマ向けの作りはいただけない。
上映終了後、言葉もなくトボトボと帰路についていくTB世代の元
少年が多いこと。私も含めて。
「サンダーバードはこんなんちゃう!」
作り直して欲しいぐらいです。
(某サイトに投稿した私(管理人)の批評に加筆をして転載しました)
| Trackback ( 0 )
|
本作とAKAKAGE(笑)
http://d.hatena.ne.jp/hiepita/20040816#p1
要するに、TBは「期待しないで見るとオモロイ映画だ」ということですて。
正直、私が小学校五年生の時に作った八ミリ映画の方が面白い。つまり両者とも小学生以下。金とるなっちゅうねん。
で、期待せんと映画館へ行く人って、何を求めて映画へ行くんですかね。サンダーバード見に行ってJR西日本の電車ビデオやったら満足するんでしょうか。(なんのこっちゃ)
※Y新聞のライカー監督インタビュー
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/cinema/roadshow/20040813ub01.htm
ま、私に言わせれば、サンダーバード2号のプラモも作ったことのないようなやつに、サンダーバードのなんらかについてなど語ってもらいとうない、ちゅうことですな。
ライカー監督の弁を聞くと、形だけ合わせればええようで。
つまりTNGを見たことのないヤツがTNGをリメイクしたとして
船長に桂枝雀、副長にレッツゴー長作、データがミスターオクレ、カウンセラーがデヴィ夫人、ウエスレーがえなりかずゆきでもエエっちゅうことですかな。
REMAKEは、旧作の製作者が作っても上手く行かないケースが多いのですから、思い入れも何も無い人達が作ったのではどうしようも無いでしょう。
新しい製作者が、旧作の面白そうな道具立てを使って別の作品を作ったと思えば、単なる並の駄作を見た程度のショックしか受けないのですよ。
一緒に観た小学生の娘はそれなりに楽しんでいましたので「オコチャマ向け」の狙いはある程度達成されているのでしょう。
でも興行成績は良くないみたいですね?