とりがら時事放談『コラム新喜劇』

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ヘアスプレー(映画)

2007年10月21日 09時37分05秒 | 映画評論
「まさかジョン・トラボルタとクリストファー・ウォーケンのキスシーンがあるんじゃあるまいな」

とちょびっと危惧していたミュージカル映画「ヘアスプレー」は舞台に勝るとも劣らないノンストップ・ミュージカルだった。
面白いのなんのって116分の上映時間はあっという間に過ぎ去って気がついたらエンドタイトルが流れていた。

つい先日、大阪のフェスティバルホールで見てきたばかりのブロードウェイミュージカルが映画になって現れたものだから、その差はどうなのだろうかと興味津々だった。

「Good morning Baltimore」で始まる冒頭から映画でなければできない技法(つまり空撮)で始まって、あとは舞台で聞いたオリジナルナンバーがドルビーデジタルのグッドサウンドで展開される。
舞台で楽しみ、スクリーンでも楽しむ。
「ヘアスプレー」はどちらも楽しめるアーモンドグリコのような映画だった。

ただ「上映時間の関係で舞台のシーンを一部カットしざるを得なかった」(監督談)らしく、多少ストーリーを端折っていた部分も無きにしもあらず。
しかし、舞台でも最も盛り上がったラストシーンの全員によるダンスシーンは圧巻の一言。

実は数年前のトニー賞授賞式の中継でこのシーンを観てから「「ヘアスプレー」はただものではない。」との感想を抱き、私の今日のヘアスプレー感がある。

ともかく、楽しめ、学べ、ストレス発散には見事なぐらいぴったりの映画だった。

なお、主人公トレーシーの彼役を演じたザック・エフロンがTV「ハイスクールミュージカル」の主人公と同一人物だとは思わなかったのは、私だけではないだろう。

~「ヘアスプレー」2007年米国映画 ギャガコミュニケーションズ配給~