人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

モーツアルト「パリ交響曲」、サン=サーンス「第2交響曲」を聴く~藝大チェンバーオーケストラ

2013年02月11日 07時19分58秒 | 日記

11日(月)。仲道郁代の「オール・モーツアルト・プログラム」コンサートのチケットを買いました 2月17日(日)午後2時からサントリーホールで開かれる公演です。今月2日に聴いたベートーヴェンの「ピアノ協奏曲第5番”皇帝”」の演奏を聴いて、仲道郁代の良さを”発見”したことから、急きょ買い求めたものです 手配が遅かったため残席が少なく、やっと1階席右サイド最後列近くの席を確保しました

プログラムはモーツアルトの①ピアノ協奏曲第20番K.466、②同第21番K.467、③ピアノ・ソナタ第11番K.331ほかです 神戸市室内管弦楽団を仲道郁代が指揮をしながら演奏するとのことで、一味違った楽しみがあります

 

          

 

昨日、上野の東京藝術大学奏楽堂で藝大チェンバーオーケストラの演奏会を聴きました プログラムは①モーツアルト「交響曲第31番ニ長調K.287”パリ”」、②ルーセル「小オーケストラのためのコンセール、③マルティヌー「室内オーケストラのためのセレナード」、④サン=サ―ンス「交響曲第2番イ短調」です この日の目的はモーツアルトとサン=サーンスの交響曲を生で聴くことです

開場30分前の午後2時半に会場に着いた時には、すでに長蛇の列が出来ていました 全自由席@1,500円ですから、誰もが早めに良い席をとろうというわけです 私はかろうじて1階16列25番、右ブロックの通路側席を確保できました。会場は7割程度埋まっている感じです

オケは総勢38名ですが、そのうち男性はコンマスを含めて11名で3割にも達していません 男子学生を見ると大学生というよりも高校生としか見えない幼い顔つきが目立ちます 弦楽器は左から第1ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、第2ヴァイオリン、その後ろにコントラバスという対向配置を取ります

 

          

 

1曲目のモーツアルト「交響曲第31番二長調K.297」はパリのコンセール・スピりチュエルの監督ジョセフ・ルグロからの依頼により作曲され、1778年6月に初演されました モーツアルト22歳の時の作品ですが、第1楽章から溌剌として喜びに満ちています 第2楽章の「アンダンテ」を経て第3楽章「アレグロ」に移りますが、この楽章の冒頭部分についてモーツアルトは父親にあてた手紙の中で「聴衆が喝さいする仕掛けをしておいた」と書いています 冒頭はヴァイオリンの掛け合いから、突然オケ全体で演奏するトゥッティに移ります 「どうだい、これがぼくの”アレグロ”だよ」と得意顔をしたモーツアルトが目に浮かぶようです。オケは軽快に演奏しました

次の曲を演奏するにあたって、コンマス席の隣に譜面台が追加されました。通常は2人で1つの譜面台を見て演奏するわけですが、それぞれ別々に用意されるということは、2人が独奏者となることを意味します

ボフスラフ・マルティヌーは20世紀を代表するチェコの作曲家ですが、パリでルーセルに作曲を学び大きな影響を受けました 「室内オーケストラのためのセレナード」は1930年11月に作曲され、ルーセルに献呈されました

第1楽章は予想通り2本のヴァイオリンが主役となり楽しい音楽が奏でられます 印象としてはストラヴィンスキーの軽い曲のような雰囲気を持った音楽です。第2楽章ではオーボエがとても良い味を出していました また、第3楽章ではフルートが健闘していました そして第4楽章でエスプリに満ちたフィナーレを迎えます

休憩後の1曲目「小オーケストラのためのコンセール」は、20代半ばまで海軍士官として活躍したこともあるルーセルが1926年10月から翌年2月にかけて作曲した作品です 第1楽章冒頭はまるで冒険映画のテーマ音楽のような曲です そのせいかどうか、ひとつおいて隣のオジサンが寝息を立てて眠り始めました 前のオバサンは寝息が気になるらしく、後ろを振り返って「だれよ、この機に及んで寝ているのは」と言いたげな顔をしていました。1,500円を払ってまでコンサート会場で寝なくても、上野公園ならタダなのに・・・・と思いながらも、贅沢な人もいるものだ、と感心しました。そんなことを考えているうちに、短い曲だったのであっという間に終わってしまいました

さて、最後はサン=サーンスの「交響曲第2番イ短調」です。ここ数日、ジョルジュ・プレートル指揮ウィーン交響楽団のCDで予習してきたので、メロディーはしっかりと頭に入っています この曲は1859年7月から9月にかけて作曲されました。第1楽章「アレグロ・マルカート」ではオーボエがなかなか聴かせてくれました 第2楽章「アダージョ」、第3楽章「スケルツォ・プレスト」、第4楽章「プレスティッシモ」と続きますが、一瞬、メンデルスゾーンの曲を聴いていると勘違いをしてしまうほど、曲想が似ているような感覚に捕らわれました 途中、管楽器が突拍子もない音を出したところがありましたが、そこは学生オケのご愛嬌ということで、全体的には素晴らしい演奏でした

終演後、指揮者ボストックが会場の拍手を制して、日本語で「アンコールを演奏する」として曲名を言ったのですが、つたない日本語でまったく聞き取れませんでした。後でロビーの掲示で確認するとフランスの作曲家ドリーブの「歓楽の王。古風な様式による舞踏の調べ~『ガイヤード』」とありました。アンコールも含めて楽しく聴かせていただきました。学生オケはいいです。一生懸命で

 

          

          

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする