28日(金)。わが家に来てから今日で3727日目を迎え、トランプ米大統領は26日、日本を含めたすべての国からの輸入自動車に25%の追加関税をかけると発表した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
誰か 王様気取りのトランプの暴走を止めないと 自動車だけでは済まされなくなるぞ
昨日、東京文化会館大ホールで東京春祭ワーグナー・シリーズVol.16「パルジファル」(演奏会形式)を聴きました
キャストは以下の通りです
アルフォルタス(聖杯城の城主)=クリスティアン・ゲルハーヘル
ティトゥレル(アムフォルタスの父)=水島正樹
グルネマンツ(聖杯守護の老騎士)=タレク・ナズミ
パルジファル(無垢で愚かな若者)=ステュアート・スケルトン
クリングゾル(魔法使い)=ジム・インスン
クンドリ(呪われた妖女)=ターニャ・アリア―ネ・バウムガルトナー
2人の聖杯騎士=大槻孝志、杉浦陸大
4人の小姓=秋本悠希、金子美香、土崎譲、谷口耕平
クリングゾルの魔法の乙女たち=相原里美、今野沙知恵、杉山由紀、佐々木麻子、松田万美江、鳥谷尚子
天上からのアルトの声=金子美香
管弦楽=NHK交響楽団
合唱=東京オペラ・シンガーズ
音楽コーチ=トーマス・ラウスマン
指揮=マレク・ヤノフスキ
舞台神聖祝典劇「パルジファル」は、リヒャルト・ワーグナー(1813-1883)が自身の台本により1878年から1882年にかけて作曲、1882年7月26日にバイロイト祝祭劇場で初演されました 聖杯城「モンサルヴァ―ト」に伝わる聖杯伝説を中心とした神秘主義的宗教劇(全3幕)で、汚された聖地は、心の汚れのない騎士パルジファルの出現によって救われるという内容の物語です
東京文化会館大ホールは約2300席ありますが、1階席から5階席まで結構埋まっています 自席は毎年取っている1階R列の通路に近い席です
演奏会形式のため、オーケストラはオーケストラ・ピットに入らず、ステージ上で演奏します 弦楽器は14型で 左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつものN響の並び。コンマスは郷古廉です
ステージ下手にはハープが2台スタンバイします
東京オペラ・シンガーズは出番になるとオケの後方に入り、歌手陣はオケの手前に設置された楽譜スタンドまで出てきて歌います
指揮者ヤノフスキはオケを前に、歌手を後ろにして指揮をすることになります
満場の拍手のなか、ヤノフスキがゆったりした足どりで登場し、指揮台に上がります さすがに老いを感じさせますが、いざ「第1幕への前奏曲」の指揮を始めると とても86歳とは思えない俊敏な動きで楽員に的確な指示を出し、神秘的な音楽で会場を満たします
冒頭の1分で「パルジファル」の世界へ一気に引き込む手腕はヤノフスキならではです
歌手陣は揃って絶好調です
アルフォルタス(聖杯城の城主)役のクリスティアン・ゲルハーヘルはミュンヘン音楽・演劇大学で研鑽を積んだバリトンです 力強い歌唱で、不治の傷に苦しむアルフォルタスのやるせない心情を歌い上げました
グルネマンツ(聖杯守護の老騎士)役のタレク・ナズミはミュンヘン音楽・演劇大学でクリスティアン・ゲルハーヘルらに師事したバスです 力強く深みのある低音の歌唱が印象的で、抜群の存在感を示しました
パルジファル(無垢で愚かな若者)役のステュアート・スケルトンはオーストラリア・シドニー生まれのヘルデン・テノールです 第1幕における「愚かな」主人公から第2幕における「賢い」主人公への切り替えが見事で、圧倒的な歌唱で聴衆を魅了しました
クンドリ(呪われた妖女)役のターニャ・アリアーネ・バウムガルトナーはフライブルク音楽大学でヴァイオリンを学び、カールスルーエ、ウィーン、ソフィアで声楽を学んだメゾ・ソプラノです 力強くも美しい歌唱でクンドリの苦悩を歌い上げました
また、クリングゾル(魔法使い)役の韓国出身ジム・インスンも魅力的なバスで存在感を示しました
日本人歌手陣も大健闘でした
東京オペラ・シンガーズのコーラスは客席(5階?中央)での合唱を含めて素晴らしいパフォーマンスを披露しました
特筆すべきはマレク・ヤノフスキ指揮NHK交響楽団の渾身の演奏です 木管が歌い、金管が静かに咆哮し、弦楽器が流麗な演奏を展開しました
最後は聴衆総立ちのステンディング・オベーションです
演奏会形式が幸いして、世界レヴェルの歌手陣の歌唱に集中して鑑賞することができました 正味4時間の「パルジファル」、私にとって「腰痛の敵=ワーグナー」ですが、文句なしの素晴らしい公演でした
開演前に東京文化会館の近くの”上野公園の桜”を撮りました 6分咲きくらいでしたが、満開は時間の問題かもしれません
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