24日(金)。わが家に来てから今日で3237日目を迎え、ロシアのプーチン大統領は22日、オンライン形式による20か国・地域(G20)首脳会議で、ウクライナ戦争の「悲劇」を止める方策を考える必要がある と語った というニュースを見て感想を述べるモコタロです
答えは簡単 ロシア軍が撤退し 戦争犯罪を認め ウクライナの復興を補償することだ
昨日、夕食に「麻婆茄子」「生野菜とアボカドのサラダ」「ブナピーの味噌汁」を作りました あとは「梅味噌キュウリ」です。ブナピー(ブナシメジ)はごま油で炒めておいたのでマイルドで美味しくなりました
昨日、ティアラこうとうで東京シティ・フィル「第75回 ティアラこうとう定期演奏会」を聴きました プログラムは①グリンカ「スペイン序曲 第1番 ”ホタ・アラゴネーサの主題による華麗なるカプリース」、②ロドリーゴ「アランフェス協奏曲」、③ドヴォルザーク:序曲三部作「自然と人生と愛」(「自然の中で」「謝肉祭」「オセロ」)です
演奏は②のギター独奏=朴葵姫、指揮=松本宗利音です
松本宗利音(まつもと しゅうりひと)は1993年大阪府豊中市出身。東京藝大指揮科卒で最優秀賞の「アカンサス賞」を受賞。指揮を尾高忠明、高関健らに師事 2017年から2年間、東京シティ・フィルの指揮研究員を務め、2020年10月に同フィルの指揮者デビュー
2019年4月から2022年3月まで札幌交響楽団指揮者。それ以降、読響、大阪フィルほか全国のオーケストラを指揮しています
なお宗利音(しゅうりひと)という名前は、巨匠指揮者カール・シューリヒトの婦人から命名されました
公開リハーサルがあった11月22日は彼の30歳の誕生日だったそうです
オケは12型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつものシティ・フィルの並び。コンマスは戸澤哲夫です
1曲目はグリンカ「スペイン序曲 第1番 ”ホタ・アラゴネーサの主題による華麗なるカプリース」です この曲はロシアの作曲家ミハイル・イヴァノヴィチ・グリンカ(1804-1857)が1845年にスペインのカスティーリャ地方を訪ねて採集した民謡をもとに作曲、1850年にサンクトペテルブルクで初演されました
「ホタ・アラゴネーズ」はスペインの代表的なダンス音楽ホタのうちでも北西部アラゴンに伝わる急テンポのホタとのことです
松本の指揮で演奏に入ります。冒頭はチェロ、コントラバスを中心とする重低音の音楽から開始され、まさにロシアの広大な大地を思い浮かべました 途中から、明るく楽し気なホタの音楽に変わり、これがロシア人グリンカが感じたスペインか、と思いました
松本 ✕ シティ・フィルはコンサートの幕開けに相応しい熱狂的な演奏で締めくくりました
2曲目はロドリーゴ「アランフェス協奏曲」です この曲はホアキン・ロドリーゴ(1901-1999)が1939年に作曲、1940年11月9日にバルセロナで初演された「ギター協奏曲」です
ロドリーゴは3歳の時に悪性ジフテリアに罹り視力を失いましたが、8歳からバレンシア音楽院でピアノとヴァイオリンを学び、さらにパリのエコール・ノルマルに留学しポール・デュカスに作曲を師事しました
アランフェスはマドリードの南南東45キロの位置する土地で、6世紀以来スペイン王家の夏の離宮の所在地として栄えたところで、ここの旧跡の印象から作曲したのがこの作品です
第1楽章「アレグロ・コン・スピーリト」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「アレグロ・ジェンティーレ」の3楽章から成ります
ギター独奏の朴葵姫(パク・キュヒ)は日本と韓国で育ちました これまで荘村清志、福田進一、A.ピエッリ各氏に師事。東京音楽大学を経て、2014年にウィーン国立音楽大学を首席で卒業
2007年ハインツベルグ国際ギターコンクール第1位及び聴衆賞受賞をはじめ、数々のギターコンクールで入賞を果たし、多くのオーケストラと共演を重ねています
指揮台の下手側にギター奏者用の台が、その手前に小型マイクが置かれ、指揮台奥の上手近くにジェット機のエンジンのような円筒形のアンプが設置されます ギターは音が小さいのでマイクで拾いアンプで拡大するのです
純白のエレガントな衣装に身を包まれた朴葵姫が登場、左足を足台に乗せギターを構えて指揮者の合図を待ちます
松本の指揮で演奏に入りますが、朴は軽快な演奏を繰り広げ、松本は出来る限りギターの音を活かすよう配慮しながら指揮をします 第2楽章ではギターの美しく抒情的な演奏が会場を満たします
高橋舞のイングリッシュホルンの哀感溢れる演奏が心に迫ってきます
朴のカデンツァは聴きごたえがありました
第3楽章ではギターとオケとの丁々発止のやり取りによって華麗なフィナーレを迎えました
満場の拍手に朴は、タレガ「アルハンブラ宮殿の思い出」を鮮やかに演奏、再び大きな拍手に包まれました
プログラム後半はドヴォルザーク:序曲3部作「自然と人生と愛」=「自然の中で 作品91」「謝肉祭 作品92」「オセロ 作品93」です これらの序曲は1891年から92年にかけて作曲、1892年4月28日にプラハで初演されました
オペラの序曲とは異なり、これらは「演奏会用序曲」です
音楽評論家の萩谷由喜子さんのプログラム・ノートによると、3作は「作品91」という同一作品番号のもとに出版される予定でしたが、1曲ずつ標題を付けて単独で出版した方が売り易いという出版商ジムロック社の判断で、それぞれ別の番号が付けられたそうです
第1部「自然の中で」(自然)、第2部「謝肉祭」(人生)、第3部「オセロ」(愛)です
松本の指揮で第1部の演奏に入ります 戸澤コンマス率いるヴァイオリン・セクションの渾身の演奏が光ります
また、フルート、オーボエ、クラリネットといった木管楽器が良く歌います
第2部は「人生」に相当する楽曲ですが、前年に名誉博士号を贈呈されたプラハ大学への返礼のために作曲されました
人気があり、単独で取り上げられることの多い序曲です
冒頭から謝肉祭の喧騒を想起させるアグレッシブな演奏が展開します
アンダンティーノの部分に入ると、クラリネットやイングリッシュホルンが抒情的な演奏を繰り広げます
そして再び第1主題に戻り高速テンポによる情熱的な演奏で締めくくられました
第3部は冒頭のトロンボーンのコラール風の演奏が素晴らしい
中盤以降はフルート、ハープが冴えた演奏を展開し、終盤ではトロンボーン、テューバが素晴らしい演奏を繰り広げました
満場の温かい拍手を聞く限り、かつて指揮研究員として”お世話になった”東京シティ・フィルを振った松本宗利音にとって、今回の演奏は”会心の出来”だったのではないだろうか
「ティアラこうとう」から東京スカイツリーを望む
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