16日(日).昨日は土日では珍しくコンサートの予定が入っていなかったので,神保町の「チケットぴあ」で来年のコンサート・チケットを買ってきました 昨日発売開始になった2つの公演です.
1つは来年1月16日(月)にサントリーホールで開かれるチョン・ミュンフン指揮ソウル・フィルの公演です.プログラムは①ドビュッシー「交響詩”海”」②マーラー「交響曲第1番ニ短調」の2曲.このコンビは5月10日に来日公演を挙行したのですが,当初①ドビュッシー「海」②ラヴェル「ラ・ヴァルス」③チャイコフスキー「交響曲第6番”悲愴”」の予定だったのを,チョン・ミュンフンの強い希望で①と②の代わりに庄司沙矢香をソリストに迎えチャイコフスキーの「ヴァイオリン協奏曲」を演奏しました
それというのも,チョン・ミュンフンは3月19日にチェコ・フィルと,庄司沙矢香をソリストに迎えてチャイコフスキーの「ヴァイオリン協奏曲」を演奏する予定だったのが,3月11日の東日本大震災の影響で来日中止になってしまったからです.3月のチャイコフスキーが5月に,5月のラヴェルが来年1月に,トコロテン式に押し出された格好です
チョン・ミュンフンは,5月のソウル・フィルとの素晴らしい公演に次いで,8月にはアジア・フィルを率いて来日,ベートーヴェンの「第7番」とブラームスの「第1番」を振ったのですが,その熱演にすっかり感激してしまいました その時,今後ソウル・フィルでもアジア・フィルでも,チョン・ミュンフンと一緒に来日するのなら,必ず聴きに行くと決めていました.メイン・プログラムがマーラーの「第1番」ですから,なおさら聴き逃すことは出来ません
彼の指揮するマーラーは現在望みうる最高のパフォーマンスです
もう1つは2月17日(金)サントリーホールで開かれる南西ドイツ放送交響楽団バーデン=バーデン&フライブルクの演奏会です.プログラムは①ラヴェル「ピアノ協奏曲ト長調」(ピアノ:萩原麻未),②マーラー「交響曲第5番」です.これは言うまでもなく,萩原麻未のピアノを聴くために行きます 指揮はフランソワ・グザヴィエ・ロトという人ですが,この際マーラーの交響曲は2の次です.萩原麻未がラヴェルのピアノ協奏曲で,あのマルタ・アルゲリッチの境地にどれほど近づくことができるか,とても楽しみです
ところで,今日はモーツアルトのピアノ四重奏曲第1番ト短調K.478が完成した日です 1785年10月16日のことでした.この曲はウィーンでオペラ「フィガロの結婚」の創作の合間をぬって作曲されました.当初,出版社側から3曲のピアノ四重奏曲の作曲を依頼されましたが,第1番を受け取った出版社側から「一般大衆からは受け入れにくい難解な作品だ」とクレームがついたため,第2番K.493は別の出版社から出され,3曲目の作曲は断念されました.第1番はト短調という調性もあって,情熱的でドラマチックな曲想が特徴です
写真でご紹介するのはモーツアルト時代のピアノ,ヴァイオリン,ヴィオラで演奏されたCD録音です.アンドラーシュ・シフ(ピアノ),塩川悠子(ヴァイオリン)ほかの演奏です.1789年にモーツアルトの生まれ故郷ザルツブルクのモーツアルテウムで録音されました.古楽器特有の”くすんだ”というか柔らかい温かい音色でモーツアルトが再現されています
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