人生の目的は音楽だ!toraのブログ

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角田鋼亮 ✕ 北村陽 ✕ 東京フィルでドヴォルザーク「チェロ協奏曲」&「交響曲第9番 ”新世界より”」を聴く~フェスタサマーミューザ / 東響の次期音楽監督にロレンツォ・ヴィオッティが就任

2024年08月11日 00時20分36秒 | 日記

11日(日)。東京交響楽団は公式サイトで、ロレンツォ・ヴィオッティをジョナサン・ノットの後任の第4代音楽監督に迎えると発表しました 任期は2026年4月から3年間。ロレンツォ・ヴィオッティは1990年スイス・ローザンヌ出身の34歳。現在 オランダ国立歌劇場及びネーデルランドフィル首席指揮者を務めています   2024年6月にはウィーン・フィルとのドイツ・スイス・スペインツアーを率いるなどヨーロッパ各国のオーケストラや歌劇場から引く手あまたの存在です 東京交響楽団とは2014年、2016年、2019年(2回)、2023年と計5回共演しています 東響は新国立オペラのオーケストラピットにも入るので、オケとオペラの両方が振れるヴィオッティは最適任者と言えるでしょう

     

ということで、わが家に来てから今日で3498日目を迎え、ロシア統計局が9日発表した2024年4~6月期の国内総生産(GDP)速報値は、前年同期比4%増だったが、ウクライナ侵略の長期化で軍需が拡大しているほか、人手不足の影響で賃金が上昇し、個人消費を中心に内需が増加したのが主な要因だった  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     軍事費をもとに国民を徴兵して戦地に送り 無駄死にさせて人手不足に陥った結果ね

         

昨日、ミューザ川崎シンフォニーホールで「フェスタサマーミューザ 東京フィル」演奏会を聴きました プログラムは①ドヴォルザーク「チェロ協奏曲 ロ短調 作品104」、②同「交響曲第9番 ホ短調 ”新世界より” 作品95」です 演奏は①のチェロ独奏=北村陽、指揮=角田鋼亮です

角田鋼亮(つのだ こうすけ)は東京藝大指揮科修士課程及びベルリン音楽大学国家演奏家資格過程修了 2008年、カラヤン生誕100周年記念の第4回ドイツ全音楽大学指揮コンクール第2位 2010年、第3回マーラー国際指揮者コンクールで最終6人に残る。2016~2020年に大阪フィル指揮者、2018~2022年に仙台フィル指揮者を歴任、2024年4月からセントラル愛知交響楽団音楽監督を務める

     

「完売御礼」が出ている通り、会場は満席です

オケは12型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの東京フィルの並び。コンマスはゲストの青木高志です

1曲目はドヴォルザーク「チェロ協奏曲 ロ短調 作品104」です この曲はアントニン・ドヴォルザーク(1841-1904)がニューヨークのナショナル音楽院の院長として米国に滞在(1892-95)していた1894年から95年にかけて作曲、1896年にロンドンで初演されました 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アダージョ・マ・ノン・トロッポ」、第3楽章「アレグロ・モデラート」の3楽章から成ります

チェロ独奏の北村陽(きたむら よう)は2023年第29回ヨハネス・ブラームス国際コンクール第1位。同年第92回日本音楽コンクールチェロ部門第1位及び全部門を通じて最も印象的な奏者に贈られる増沢賞をはじめ、岩谷賞(聴衆賞)、黒柳賞、徳永賞も併せて受賞    現在ベルリン芸術大学でイェンス・ペーター・マインツ氏に師事している

北村が登場しステージ中央に向かいます 数年前に彼を見た時は、あまりの幼い顔つきに「まるで中学生のようだ」と思いましたが、今回は頼もしい”青年”に成長した印象を受けました

角田の指揮で第1楽章に入ります 北村はスケールの大きな堂々たる演奏を展開します クラリネットのアレッサンドロ・ベヴェラリの演奏が素晴らしい 第2楽章では独奏チェロの豊饒な響きが会場を満たします フルート、クラリネット、オーボエがよく歌います 第3楽章では民俗色に満ちた演奏が繰り広げられ、青木コンマスのヴァイオリン・ソロが存在感を示しました オケ総力を挙げてのバックアップのもと、北村は雄大な演奏でフィナーレを飾りました

満場の拍手の中カーテンコールが繰り返され、北村はJ.S.バッハ「無伴奏チェロ組曲第6番」から「サラバンド」を演奏、再び大きな拍手に包まれました

     

プログラム後半は「交響曲第9番 ホ短調 ”新世界より” 作品95」です この曲はチェロ協奏曲と同様、ドヴォルザークがニューヨークのナショナル音楽院の院長として米国に滞在中の1893年に作曲、1893年12月16日にアントン・ザイドル指揮ニューヨーク・フィルによって初演されました 第1楽章「アダージョ ~ アレグロ・モルト」、第2楽章「ラルゴ」、第3楽章「モルト・ヴィヴァーチェ」、第4楽章「フィナーレ:アレグロ・コン・フォーコ」の4楽章から成ります

オケは14型に拡大します

角田の指揮で第1楽章に入ります チェロとコントラバスの低弦の豊かな響きが印象的です ホルン、フルート、そして弦楽セクションの渾身の演奏が素晴らしい 第2楽章は誰が何と言ってもイングリッシュホルン(コーラングレ)による「家路」のテーマの独壇場です 他の楽器が束になってかかっても勝てません 叙情的な素晴らしい演奏でした 有名な「家路」のメロディーを聴きながら、小学校高学年時代に加入していたボーイスカウトの野営キャンプで歌った「家路」を思い出しました その頃はドヴォルザークのドの字も知りませんでした 第3楽章では、弦楽セクションの切れ味鋭い演奏が印象的です 第4楽章冒頭は、鉄道オタク、ドヴォルザークの面目躍如といった曲想です 明らかに蒸気機関車が発進してスピードを上げていく時の情景を音楽化したものです その後、ホルン、トロンボーン、トランペットといった金管楽器が冴え渡り、ヴィオラ・セクションが良く歌い、コントラバスが存在感を示します 全体を通して集中力に満ちた素晴らしい演奏でした

満場の拍手とブラボーが飛び交う中、カーテンコールが繰り返され、アンコールにドヴォルザーク「スラブ舞曲集第2集」より「作品72-2」を演奏、コンサートを締めくくりました

     

     

     

     


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