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人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

新日本フィル室内楽シリーズでブラームス「クラリネット三重奏曲(ヴィオラ版)」他を聴く ~ 桂田光理プロデュース編 / 東京シティ・フィルから新シーズンのチケット届く

2025年02月18日 00時03分57秒 | 日記

18日(火)。東京シティ・フィルから2025年度の年間チケット(「定期演奏会」と「ティアラこうとう定期」)が、公開リハーサルの案内、会員特典グッズ(ポーチ)とともに届きました これで会員になっているオケの年間会員券が出揃いました あとは秋から新シーズンを迎える新国立オペラとN響の正式案内が届くのを待つだけとなりました

     

ということで、わが家に来てから今日で3689日目を迎え、調査機関ピュー・リサーチ・センターが14日に公表した世論調査によると、米国民の65%がトランプ大統領に より大きな権限を与えるのは「非常に危険」だと捉えていることが分かった  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     連発した大統領令のいくつかは 違法として裁判所の差し止め命令を受けてるからね

  昨日は諸般の事情により夕食作りはお休みしました   

          

昨夜、すみだトリフォニーホール(小)で「新日本フィル室内楽シリーズ 真冬に聴くアツイ室内楽! ~ 桂田光理プロデュース編」を聴きました プログラムは①マイケル・コルグラス「4つのドラムとヴィオラのための変奏曲」、②ジャン・クラ「ハープ、フルート、ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための五重奏曲」、③ブラームス「クラリネット三重奏曲 イ短調 作品114」(ヴィオラ版)です 演奏はヴァイオリン=玉井元(つかさ)、ヴィオラ=桂田光理(ひかり)、チェロ=飯島哲蔵、フルート=野口みお、パーカッション=山内創一朗、ピアノ=高橋ドレミ、ハープ=小嶋玲奈です

桂田光理は兵庫県出身。東京藝大・大学院修士課程修了。第16回日本演奏家コンクール弦楽部門第1位。第24回日本クラシック音楽コンクールヴィオラ部門第3位(最高位)受賞

開演前に本公演の仕掛け人・桂田によるプレトークがありました 入団2年目であること、このシリーズのプロデューサーとして出演することが夢だったことを語り、この日のプログラムの意図を簡単に説明しました カンペを見ながらのトークでしたが、要領よくまとまっていて聞きやすかったです ただ、5分は短すぎるので、次回の時は10分程度にして作品との関り等を掘り下げるといいと思いました

     

1曲目はマイケル・コルグラス「4つのドラムとヴィオラのための変奏曲」です この曲はフランスの作曲家ミヨーに師事したコルグラス(1932-2019)が1957年に作曲した作品です 彼は打楽器奏者として関わったストラヴィンスキーやケージに強い影響を受けたとのことです 曲は「序奏」と「第1変奏」~「第5変奏」、そして「終曲」から成ります

幕間の山内氏の解説によると、使用するドラムは「ロート・トム」という名前の打楽器で、1950年代から使われているそうです 透明な小さな鍋の蓋をひっくり返したような形で、音程が変えられるのが特徴とのことです

演奏に入りますが、時にバッハのような、また別の変奏ではバルトークのような響きが聴こえてきます 基本的にはヴィオラとロート・トムとの対話の形で演奏が繰り広げられますが、メロディーを弾く弦楽器とリズムを刻む打楽器とのコラボが新鮮でした 桂田は よくこういう組み合わせの作品を”発見”したものだと感心します 2人とも素晴らしい演奏でした

2曲目はジャン・クラ「ハープ、フルート、ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための五重奏曲」です この曲はフランスの官軍士官でもあった作曲家ジャン・クラ(1879-1932)が、パリ五重奏団の委嘱により1926年に作曲した作品で、4つの楽章から成ります

5人が登場し第1楽章に入りますが、ドビュッシー風の音楽が展開します 特に印象に残ったのは第3楽章です 弦楽器群とフルートとハープによる流麗なアンサンブルがとても美しく響きました 全体的にメロディーが美しく、分かりやすい作品でした 「ハープが巧いな」と思って小嶋玲奈のプロフィールを見たら、東京藝大で高野麗音に師事しています どうりで巧いわけです

     

プログラム後半はブラームス「クラリネット三重奏曲 イ短調 作品114」(ヴィオラ版)です この曲はヨハネス・ブラームス(1833-1897)がクラリネット奏者ミュールフェルトに触発されて1891年に作曲、同年ベルリンで初演されました 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「アンダンティーノ」、第4楽章「アレグロ」の4楽章から成ります ヴィオラ版はブラームス自身によりオリジナルとほぼ同じ時期に編まれています

桂田は、前半は赤系統の衣装でしたが、後半のブラームスでは黒のシックな衣装にお色直しをしての登場です ブラームスに赤は似合わない。黒で正解だと思います

3人の演奏で第1楽章に入ります 冒頭、飯島のチェロが哀愁に満ちたメロディーを奏で、桂田のヴィオラが哀しみを歌い上げ、高橋のピアノがしっかり支えます ブラームス特有の寂寥感に満ちた演奏が繰り広げられます 第2楽章では冒頭から桂田のヴィオラがよく歌い、飯島のチェロと高橋のピアノがそっと寄り添います 第3楽章に入ると、”ほの暗い情熱”の発露とでも言うべき音楽が疾走します こういうところがブラームス好きには堪りません 3人は情熱的な演奏を繰り広げ、聴衆を魅了しました ブラームスの魅力が前面に出た素晴らしい演奏でした

会場いっぱいの拍手にカーテンコールが繰り返されました

桂田はアンコールにヴァイオリンの玉井を呼んで、ピアノの髙橋と3人でショスタコーヴィチ「5つの小品」から「ワルツ」を鮮やかに演奏、再び大きな拍手に包まれました

     

最後は出演者全員が登場してカーテンコールに応えました

     

新日本フィルに入団2年目の桂田が室内楽シリーズのプロデューサーに立候補し、自ら選曲・人選を行い、リハーサルを経て本番で演奏するのですから、凄いものだと感心します この日、ヴァイオリンを弾いた玉井は4月の室内楽シリーズのプロデューサーを務めますが、彼も昨年6月に正団員になったばかりの若手です 今の若い奏者は積極性があって素晴らしいと思います 新日本フィルは少しずつ変わっていくのかな、と期待が高まります

         

今日はトリフォニーホールで東京都交響楽団のコンサートを聴きます

     


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