人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

熱殺蜂球 ~ 数多くの二ホンミツバチが一斉に1匹のスズメバチに襲いかかり蒸し殺す / 岩淵悦太郎編著「悪文 ~ 伝わる文章の作法」を読む~悪文をさけるための50か条

2024年03月26日 00時08分10秒 | 日記

26日(火)。昨日の日経朝刊オピニオン欄のコラムで同紙論説フェローの芦川洋一氏が「政治の2024年問題を解く  野党が大連合に動くときだ」という論考を寄せていました 乱暴なまでに超略すると次の通りです

「派閥の政治資金パーティー問題をめぐり右往左往、自民党政治の方向蛇が失われている 野党各党ともチャンス到来と意気込んでいるものの、現状では自民党にとって代わるだけの力がない 自民党に危機感を抱かせ、政治に緊張感を持たせるには、次の衆院選で敗北、下野するかもしれないと思わせる状況をつくるしかない かつての8党派による細川連立政権も政治改革だけでつながっていた 自民・社会・新党さきがけの3党による村山連立政権は、水と油の自社が組んだ理屈も何もない政権だった よしあしは別として、政権を交代させようとすればそんな荒技も時には必要になる 以前、野田佳彦元首相から聞いたミツバチとスズメバチの話を思い出した ミツバチは天敵である大きな体のスズメバチに、1対1なら食べられてしまう。ところが二ホンミツバチには、スズメバチから身を守るための特有の行動がある 『熱殺蜂球』というそうだ。数多くの二ホンミツバチが一斉に1匹のスズメバチに襲いかかり、胸の筋肉をふるわせて熱をおこし、集団でスズメバチを蒸し殺す 蜂球の内部は47~48度になる。致死温度はスズメバチが45度。二ホンミツバチは50度近く。最初にかみ殺される十数匹以外は生き残る 野党が二ホンミツバチになりひとつの塊となって、自公スズメバチを追い込む熱殺蜂球に出るチャンスのはずだ。野党が大同団結に動けば政治は一気に引き締まり、動く

さて、現在の野党各党に 熱殺蜂球となって自民党に闘いを挑む意思と情熱はあるだろうか

ということで、わが家に来てから今日で3360日目を迎え、民事訴訟の保証金などをめぐりドナルド・トランプ前米大統領が資金繰りで窮地に立たされており、トランプが保有する不動産が差し押さえられる可能性がある  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     差し押さえられる不動産を持っているとは さすがはトランプだ いよっ元大統領!

 

         

 

昨日、夕食に「ビーフカレー」と「生野菜とアボカドのサラダ」を作りました ビーフはいつもの牛バラ肉を使いましたが、とても美味しかったです

 

     

 

         

 

岩淵悦太郎編著「悪文 ~ 伝わる文章の作法」(角川ソフィア文庫)を読み終わりました 岩淵悦太郎は1905年福島県生まれ。国語学者。1930年、東京帝国大学文学部卒業。国立国語研究所所長、国語審議会委員等を歴任。「現代の言葉  正しい言葉づかいと文章」他著書多数。「岩波国語辞典」の共編著者を務めた。1978年没

 

     

 

本書は日本評論社から1979年に刊行された「第3版  悪文」を改題し、2016年10月に文庫化したもので、岩淵悦太郎氏をはじめ8人が分担執筆しています

本書は次の項目から構成されています

〇悪文のいろいろ

〇構想と段落

〇文の切りつなぎ

〇文の途中での切り方

〇文の筋を通す

〇装飾の仕方

〇言葉を選ぶ

〇敬語の使い方

〇悪文をさけるための50か条

 各項目について、それぞれの視点で悪文を"添削"しています    例文のどこが悪いのかを指摘し、どうすれば改善できるのかを具体的に提言しています

本書の要点は、最後の「悪文をさけるための50か条」に集約されています それは次のように整理されています

〇文章の組み立てに関するもの・・・「読み手に何を訴えようとするか、その要点をはっきりさせる」「長い文章では、小見出しを活用する」など。

〇文の組み立てに関するもの・・・「長すぎる文は、適切に区切る」「主語と述語との間は、なるべく近くする」「受身形をなるべく少なくする」など。

〇語の選び方に関するもの・・・「意味の重複した表現や、あいまいな用語を整理する」「相手に誤解されるような不正確な語は使わない」など。

〇敬語の使い方に関するもの・・・「できるだけ平明・簡素な敬語を使う」「『お』をむやみにつけない」「謙譲語を、誤って尊敬語として使わない」など。

それぞれの項目について、例文を掲出したページを表示してあるので、索引的に利用することもできます。例えば「長すぎる文は、適切に区切る」には13-20,81-85,101-103,106とページが表示されているので、そのページを参照すれば悪文の例示と改善した後の文が紹介されているというわけです

本書の唯一の欠点は、あまりにも例文が古いということです 例えばこんな具合です

「美智子さまはすでに生まれてくるお子さまのケープやハダ着、くつ下などはほとんどご自分で作られ、なかでもガーゼのハダ着は皇太子さまが生まれた時に使った残りを皇后さまから贈られて縫い上げられていた」(新聞)

文中の「美智子さま」はもはや「皇后」を経て「上皇后」となっており、「皇太子さま」は「天皇陛下」を経て「上皇陛下」となっています これはあまりにも古すぎる しかし、逆に言えば、それほど長い間改訂せずに広く読まれてきたロングセラーであるとも言えるわけです それを承知の上でお読みになれば、文章を書く上で役立つこと間違いなしです

ところで、本書とは直接関係はありませんが、「悪文」ということで思い出すことがあります

評論家の小林秀雄の評論やエッセイは大学入試の問題として出題されることが多いことで有名でした(今はどうなんだろう?)。うろ覚えですが、たしか学生時代に読んだ彼のエッセイに、次のようなエピソードが書かれていました

「娘が『この文章の意味が難しくて分からない』と言って国語の教科書を持ってきた。その文章を読んでみたら意味が分からなかった。『なるほど悪文である』と思った 出典の著者名を見たら『小林秀雄』と書かれていた

つまり、超一流の評論家である小林秀雄が過去の自分の文章を読んで「悪文である」と認めたという話です 悪文とはいったい何なのでしょうか

 

     

コメント
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