人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

新日本フィル室内楽シリーズ「僕の周りの名手たち ~ 弘田徹プロデュース編」でラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」、ビゼー「アルルの女 組曲第1番、第2番」他を聴く

2024年03月01日 00時26分29秒 | 日記

3月1日(金)。わが家に来てから今日で3334日目を迎え、獄中で死去したロシアの反政権派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の妻ユリアさんが28日、Xに投稿し、3月1日にモスクワで予定されているナワリヌイ氏の告別式について、「プーチン(大統領)とソビャーニン(モスクワ市長)のせいで、アレクセイとお別れする場所がない。ただ、邪魔をしないで」とプーチン政権に要求した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     プーチンに逆らう者は 告別式さえ安心して行うことができないのか! 浮かばれない

 

         

 

昨日の夕食はステーキを焼きました いつものように野菜類はワンプレートに収めて、洗いものを少なくしています

 

     

 

         

 

昨夜、すみだトリフォニーホール(小)で新日本フィル室内楽シリーズ「僕の周りの名手たち ~ 弘田徹プロデュース編」を聴きました     プログラムは①吉松隆「3つの白い風景」、②D.マスランカ「Out  of  This  World」、③ラヴェル(宮本正太郎編)「亡き王女のためのパヴァーヌ」、④ビゼー(宮本正太郎編)「アルルの女」組曲第1番、第2番です   演奏はチェロ=弘田徹、コントラバス=竹田勉、フルート=野口みお、サクソフォン=林田和之、パーカッション=山内創一朗、ハープ=高野麗音、ピアノ=高橋ドレミ、宮本正太郎です

例によって腰痛対策ベルト着用で出かけましたが、駅に着いてからスマホを自宅に置いてきたことに気がつきました 家に取りに戻るには時間が厳しいので諦めました 定期券を忘れたことは何度かありましたが、スマホは初めてです 最近 物忘れが激しいなあ、最近じゃなくて元々阿呆なのかなあ、と自問しながら小ホールに着きました すると、受付でパトロネージュ部の登原さんが迎えてくれました 最近 身体の調子が良い日ばかりではないと聞いていたので心配していましたが、元気そうで安心しました 彼女も私のブログを読んでくれているので、腰痛の心配をしてくれましたが、「”ウイズ・コロナ”じゃなくて”ウイズ・腰痛”で、腰痛を治しながらコンサートを聴いていくつもり」とお伝えしました

 

     

 

開演15分前の19時から、仕掛け人のチェロ・弘田氏が今回の公演の趣旨を説明しましたが、普段演奏されない楽器編成でラヴェルの「亡き王女~」やビゼーの「アルルの女」を演奏したら面白いと思い、普段は声をかけない人を選んでみた、とのことでした コントラバスの竹田氏が「この楽器編成で演奏するのは今回が生涯で最初で最後になると思う」と述べましたが、それほど珍しい編成で、そのために宮本氏が編曲を加えたということでした

自席は7列16番、右端です

1曲目は吉松隆「3つの白い風景」です    この曲は吉松隆(1953~)が新潟県のトミオカホワイト美術館の委嘱により1991年に作曲した作品です 第1曲「雪占(ゆきうら)」、第2曲「静雪(しずゆき)」、第3曲「雪消(ゆきぎえ)」の3曲です 演奏はフルート=野口みお、チェロ=弘田徹、ハープ=高野麗音です

高野麗音が白を基調とする爽やかなステージ衣装で登場、中央のハープでスタンバイします 下手に野口みお、上手に弘田徹が控えます

第1曲「雪占」ではフルートとハープに耳を澄ませていたら、不思議と雪の降るシーンが目に浮かんできました 第3曲「雪消」冒頭はハープのソロですが、詩情豊かな素晴らしい演奏でした この3つの楽器は相性がいいと思いました

2曲目はD.マスランカ「Out  of  This  World」です    この曲はポーランド系アメリカ人のマスランカ(1943-2017)が、サクソフォン奏者J.クッシュの委嘱により2013年に作曲した作品です 演奏はサックス=林田和之、チェロ=弘田徹、ピアノ=高橋ドレミです

冒頭、サックスとチェロがユニゾンで力強い演奏を展開し、高橋のピアノが一層力強く入りますが、このピアノがカッコいい

3曲目はラヴェル(宮本正太郎編)「亡き王女のためのパヴァーヌ」です    この曲はモーリス・ラヴェル(1875-1937)が1899年に作曲したピアノ曲を、1910年に管弦楽曲版に編曲した作品です

演奏はフルート=野口みお、サックス=林田和之、チェロ=弘田徹、コントラバス=竹田勉、パーカッション=山内創一朗、ハープ=高野麗音、チェレスタ=宮本正太郎です

これは面白い演奏でした 基本ベースはサックスとフルートがメロディーを吹き、チェロとコントラバスが通奏低音の役割を果たし、パーカッションとハープとチェレスタが装飾するといった役割分担があるようでした 特にパーカッションとチェレスタが、普段聴いている演奏との違いを際立たせていました そして高野のハープが美しかった

 

     

 

プログラム後半はビゼー(宮本正太郎編)「アルルの女」組曲第1番、第2番です この曲はジョルジュ・ビゼー(1838-1875)が1872年に小説家A.ドーデの劇のために作曲した作品です ビゼーは全27曲の劇付随音楽の中から4曲を選んで「第1組曲」として編み、「第2組曲」はビゼーの死後に友人E.ギローが4曲を選んで編んだものです

第1組曲=①前奏曲、②メヌエット、③アダージェット、④カリヨン。第2組曲=パストラール、②間奏曲、③メヌエット、④ファランドールです

演奏はフルート=野口みお、サックス=林田和之、チェロ=弘田徹、コントラバス=竹田勉、パーカッション=山内創一朗、ハープー高野麗音、ピアノ=高橋ドレミ、宮本正太郎です 高野麗音は休憩時間中にお色直しをして黒を基調とするエレガントなステージ衣装で登場しました 麗音さんたら おしゃれなんだから、もう

これは滅茶苦茶楽しい演奏でした サックスの林田和之はソプラノ・サックスとアルト・サックスを曲に応じて持ち替えて演奏しますが、息の長い旋律を物ともしないタフさの持ち主で、演奏が素晴らしい プレトークでの自己紹介によると「新日本フィルには30年くらい前から客演しているので、楽団員よりキャリアが長いと思う」と語っていましたが、確かにコンサートで見たことがあります ここでも高野麗音のハープが美しい 野口みおのフルートに伴奏をつけた第2組曲の「メヌエット」は優雅で美しかった チェロの弘田徹は第1組曲のアダージェットにおけるソロが特に素晴らしかった 高橋ドレミと宮本正太郎はピアノの連弾をしましたが、ソロで弾くときとデュオで弾くときとキッチリ役割分担していました パーカッションの山内創一朗は特に第2組曲のファランドールで、基調となるリズムを刻み大活躍しました 竹田勉の通奏低音が全体を支えました

「ファランドール」が終わるや否や会場いっぱいの拍手とブラボーが飛び交いました いや~、実に楽しい演奏でした

大きな拍手の中カーテンコールが繰り返されましたが、アンコールはありませんでした この日の顔ぶれを見れば「一刻も早くコンサートを終えて、打ち上げで飲みたい 」という方針が既定路線に見えます    高野さんは日本酒にするのか、あるいはワインにするのか・・・出演者の皆さん、さぞかし美味しいお酒が待っていることでしょう

 

     

コメント
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