24日(水)。わが家に来てから今日で1211日目を迎え、米ワシントン・ポスト紙が 就任2年目に入ったトランプ大統領の最初の1年間の演説、声明、ツイッターなどを「ファクトチェック(事実確認)」した結果、虚偽や事実関係で誤解を招く主張を2140回繰り返したと報じた というニュースを見て感想を述べるモコタロです
日本じゃ「嘘八百」が通り相場だけど 米国は「嘘2140」だもの スケールが違う!
昨日、夕食に「豚バラ、甘酢ネギ胡麻だれ」と「生野菜とサーモンのサラダ」を作りました 本当は豚肉をカリッとするまで炒めるのですが、時間の関係でハショリました
昨夕、サントリーホールで第26回Kissポートクラシックコンサートを聴きました プログラムは①千住明「Our Home Port」、②ラヴェル「ピアノ協奏曲ト長調」、③千住明:オペラ「万葉集」~明日香風編です
②のピアノ独奏は開原由紀乃、③の額田王=小林沙羅、鏡王女=谷口睦美、中大兄皇子・天智天皇=吉田浩之、大海人皇子・天武天皇=福島明也、十市皇女=隠岐彩夏、混声合唱=ミナトシティコーラス。管弦楽=東京交響楽団、指揮=大友直人です
オケはいつもの東響の並び、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという編成。コンマスはグレブ・二キティンです
1曲目は千住明「Our Home Port」です この曲は公益財団法人港区スポーツふれあい文化健康財団(Kissポート財団)設立20周年を記念して作曲された作品で、2017年1月に世界初演されました
千住氏は自宅も事務所も港区ということで所縁があるとのこと
聴いた限りでは、明るく希望に満ちた曲想で、聴きようによってはアニメ映画のテーマソングのようでもあります
2曲目はラヴェル「ピアノ協奏曲ト長調」です この曲は1931年(作曲者56歳)に作曲され翌32年に初演されました。他の曲と全く異なるのは冒頭がムチの一発で開始されるところです
ムチの一発とはいえ、本物のムチを振り回してパチッと音を出すわけではありません。前にいる管楽奏者の首に巻き付いたら大変なことになります
演奏では2枚の板を挟んで音を出すような楽器を使用します。これを知らないと無知と言われそうです
ピアノ・ソロの開原由紀乃さんが黒を基調とする銀のラメ入りの衣装で登場します 彼女は1992年広島県福山市出身で、95年ロン・ティボー・クレスパン国際コンクール・ピアノ部門セミファイナリスト、16年第14回東京音楽コンクール・ピアノ部門第3位の入賞歴があります
大友直人の指揮で第1楽章に入りますが、何度聴いてもいい曲です まるでジャズです。開原さんの演奏はその雰囲気が良く出ていました
第2楽章はしみじみといい曲です。美しさの極みです
そして第3楽章はまたしてもジャズです。ラヴェルは素晴らしい
プログラム後半は千住明:オペラ「万葉集」~明日香風編です 私はこの曲を東響定期で聴いているので今回が2度目です。このオペラは黛まどかの台本による作品ですが、今回は第24回公演の「二上挽歌編」に次ぐ上演です
出演は額田王(ぬかたのおおきみ)=小林沙羅、鏡王女(かがみのおおきみ)=谷口睦美、中大兄皇子・天智天皇(なかのおおえのみこ・てんちてんのう)=吉田浩之、大海人皇子・天武天皇(おおあまのみこ・てんむてんのう)=福島明也、十市皇女(とおちのひめみこ)=隠岐彩夏、混声合唱=ミナトシティコーラスです
このオペラの舞台は7世紀半ばから終わり頃の日本。主人公は「万葉集」初期の女流歌人・額田王です 鏡王の娘である額田王は、大海人皇子(天武天皇)と結婚し、娘・十市皇女をもうけるが、大海の皇子の兄・中大兄皇子(天智天皇)の寵愛を受けるようになり後宮入りする
額田王の姉・鏡王女は中大兄皇子の妻だったが、妹の後宮入りに伴い離縁され、中臣鎌足の妻になるーーそんな姉妹の数奇な人生と恋を音楽で描いています
ミナトシティコーラスの面々がP席にスタンバイします。約200名の男女比は男声1対女声3の割合です 老若男女と言いたところですが、男声陣の平均年齢は日本人男性の平均寿命に限りなく近いのではないかと思われます
日本の高度成長を牽引してこられ、さらにコーラスに取り組む姿には頭が下がります
ソリストの5人が入場し指揮者の前に横一列にスタンバイします 小林沙羅さんは濃いピンクと黒を基調とする 着物をデザインした洋風の衣装で、形から額田王に近づけています。プロ根性と言えるでしょう
他のソリストは黒を基調としているところは共通しています
この公演の最大の貢献者は最初から最後まで出ずっぱりで主人公の額田王を歌った小林沙羅さんです 他のソプラノ歌手と違った個性的な美声を持っています
そして鏡王女を歌った谷口睦美さんも深みのある歌声で絶好調でした
男性では中大兄皇子・天智天皇を歌った吉田浩之氏が伸びのあるテノールで好調でした
十市皇女を歌った隠岐彩夏さんは出番が少なかったのが残念なくらい素晴らしい歌声でした
大海人皇子・天武天皇を歌った福島明也氏はベテランの味を発揮しました
このオペラを聴いて感じるのは、日本人が日本語による日本のオペラを歌うと何と自然なことか、ということです ソリストたちは伸び伸びと歌っているように見受けられます
もちろん、作曲家がそのように書いているからであることには違いありませんが
大きな拍手の中、作曲者の千住明氏がステージに呼ばれ カーテンコールが繰り返された後、大友氏が「このオペラには第2章があるのですが、最後にそれを演奏して終わりにしたいと思います」と告げました
そしてオペラ「万葉集」の「二上山挽歌編」のフィナーレ部分を、小林沙羅さんのソロと混声コーラスを中心とする合唱で歌い上げ、オペラを締めくくりました
同じアンコールでも、このようなアンコールは歓迎できます。会場が盛り上がりました
ミナトシティコーラスの皆さん、お疲れ様でした。素晴らしいコーラスでした