人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

相米慎二監督映画「魚影の群れ」を観る~夏目雅子の魅力がたっぷり

2014年03月09日 08時00分28秒 | 日記

9日(日)。昨日の日経朝刊によると

「佐村河内守氏は一昨日の記者会見で、実際の作曲者だった新垣隆氏について、説明に事実と異なる点があるとして名誉棄損で提訴する考えを示した。これについて新垣氏は『私が謝罪会見や雑誌の手記で述べたことは全て真実であり、変更することはありません』とするコメントを発表した」

と書かれています 本当のことは二人しか知らないわけですが、もう泥仕合ですね われわれの世界でも日常的にありますよね。「言った」「言わない」という醜い言い争いが 一番良い方法は、すぐに記録として残しておくことです

 

  閑話休題  

 

昨日の日経別刷りの「生活発見」コーナーの「その違いわかりますか」欄は『御社と貴社』を取り上げていました どちらも相手の会社に対する敬称ですが、違いは簡単で、「御社」は話し言葉で、「貴社」は書き言葉であるとのこと 言われてみればそうですね。でも、日本語は同音異義語が多いので難しい言葉だと思います 例えば「きしゃのきしゃはきしゃできしゃしました」と言う時、どういう漢字を当てますか?正解は「貴社の記者は汽車で帰社しました」です。「今ごろ汽車はないだろう」と言われるかも知れませんが、恩赦をお願いします 一方、自社をへりくだって言うのが「弊社」で、謙譲のニュアンスがないのは「当社」だそうです。参考になりました

 

  も一度、閑話休題  

 

昨日、早稲田松竹で相米慎二監督映画「魚影の群れ」と「あ、春」の2本立てを観ました 今日は1983年公開の「魚影の群れ」について書きます

舞台は下北半島の漁港・大間。船に乗りマグロ漁をする小浜房次郎は、一人娘トキコを男手ひとつで育てている。そのトキコが喫茶店を営む青年・依田俊一と結婚したいと打ち明ける 俊一はトキコと結婚し漁師になって後を継いでもいいと申し出るが、房二郎は、そんなに簡単に漁師になれるわけがないと、気に入らない 俊一は毎日、房二郎の船の前で待ち受け、ついに乗せてもらうが、船酔いして使い者にならないことを証明してしまう 何日か経ち、ついにマグロを仕留めることになったが、釣り糸が俊一の頭に巻き付いてしまっていた。九死に一生を得た俊一だったが、トキコはマグロの捕獲を優先して俊一の手当てを後回しにした房二郎が許せない ついに、家を出て二人で暮らすことになるが、やがてトキコに子が宿る。俊一は漁師として沖に出る日々を送るが、ある日、出航してから音信が途絶えたため、トキコは房二郎に助けに出てほしいと頼む。房二郎は船を出し俊一の船を発見し、マグロを引き上げるのを助ける。大物を引き上げたが、「生まれて来る子が男の子だったら漁師にしたい」と言い残して房二郎の胸の中で息を引き取る

 

          

 

この映画は吉村昭の原作ですが、見ものが二つあります。一つは、緒方拳が扮する小浜房二郎がマグロの大物を釣り上げるシーンです この監督独特の息の長い撮影シーンで、漁師とマグロとの手に汗握る戦いが展開します これを見ると、緒方拳がいかに素晴らしい役者であるかがあらためて分かります

もう一つは、何と言ってもトキコを演じた夏目雅子の魅力です 彼女は1977年のカネボウ化粧品のキャンペーン・ガールとしてデビューしました。当時、テレビで放映されたコマーシャルの中で忘れられない作品があります。お中元シーズンに放映されたもので、夏目雅子が浴衣姿で出ていて、「ご無沙汰を 水に流して 夏はきぬ カネボウ絹石鹸」というナレーションが流れます 夏は「着ぬ」と「絹」石鹸をかけたシャレですが、これほどセンスの良いコマーシャルも珍しいと思いました これも、後に夫となる伊集院静氏の作品だったのでしょうか

主演の緒方拳も夏目雅子も今は亡き存在になってしまいました でも、こうして映画館でリバイバル上映されたり、DVDとして残されているのは嬉しいことです

 

          

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