人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

「東京・春・音楽祭」10周年記念『春が来た!』コンサートを聴く

2014年03月15日 07時00分29秒 | 日記

15日(土)。昨日はホワイトデーでした。私は2月14日のバレンタインデーの日は休暇を取って映画の2本立てを観ていたので、チョコレートは誰からもいただきませんでした したがって、昨日はお返しのチョコレートをお渡しすべき人は誰もいませんでした

ところが、あろうことか、そのホワイトデーに某女性からチョコレートをいただいたのです。「ちょっと辛いですよ!」と言われて 一口サイズの小さな板チョコですが、食べてみたら唐辛子のようにピリッと辛いのです、チョコっとですが 辛(から)いので食べるのが辛(つら)いかと言うとそうではなくて、けっこう美味しいのです 甘いものに塩を少し混ぜると甘さを増すのと同じ理屈の逆の効果があるということでしょうか? それはそれとして、1か月後の4月14日に何かお返しをした方がいいのかなあ・・・・・負の連鎖だなあ・・・・眠れない夜が続きそうだなあ・・・・・・

 

          

         

  閑話休題         

 

昨夕、東京文化会館小ホールで、「東京・春・音楽祭」の10周年を記念した「春が来た!」コンサートを聴きました 曲名に『春』が付く名曲の数々を選んだ「春づくし」のコンサートです

演奏曲目は①ヴィヴァルディ「四季~”春”」、②ベートーヴェン「ヴァイオリン・ソナタ第5番”春”~第1楽章」、③モーツアルト「弦楽四重奏曲第14番K.387”春”~第4楽章」、④J.シュトラウス「ワルツ”春の声”」、⑤モーツアルト「春への憧れK.596」、⑥同「すみれK.476」、⑦シューマン「春の夜」、⑧同「美しい5月に」、⑨同「春の祭りの美しさ」、⑩シューベルト「春の信仰」、⑪マーラー「春の朝」、⑫R.シュトラウス「春の祭り」、⑬同「四つの最後の歌~春」、⑭メンデルスゾーン「春の歌」、⑮ドリーブ「花の二重唱」、⑯ワーグナー「冬の嵐は五月には過ぎ去り・・・あなたこそ春」、⑰サン=サーンス「春は目覚めて」です

2部構成で、第1部がヴァイオリンの前橋汀子と都響メンバーとのコラボ中心のプログラム、第2部がピアノ伴奏による歌曲中心のプログラムになっています

 

          

 

自席はL列9番、左サイドの右通路側です。会場は8割方埋まっている感じです 都響選抜メンバーが登場します。コンマスは山本友重が務めます。第2ヴァイオリンの首席にはエンカナ(遠藤香奈子)さんがスタンバイします 弦楽器11人とチェンバロ1人のメンバーです。ソリストの前橋汀子が春らしいイエローのドレスで登場、1曲目のヴィヴァルディ「四季」の第1楽章”春”を始めます

前橋はコンマスの山本と間合いを取りながら演奏します 自席からは第2ヴァイオリンのエンカナさんが他の奏者の陰になって、よく見えません 演奏はいいのに、そっちの方が気になります

 

          

 

センターにピアノが運ばれて、2曲目のベートーヴェン「スプリング・ソナタ」第1楽章が始まります ヴァイオリンは引き続き前橋汀子、ピアノは松本知将です。この曲はベートーヴェンのいかめしい顔からは想像できない優しさに満ちた曲です つい先日、周防亮介と清水和音の演奏で聴いたばかりです。春だからか、よく取り上げられます 二人はていねいに音楽を進めます

3曲目はモーツアルトの「弦楽四重奏曲第14番”春”」から第4楽章ですが、演奏は都響の男性奏者4人です。コンマスの合図で演奏が始まりますが、なぜか揃っているように聴こえません アンサンブルが乱れているようです。練習不足か?・・・・曲が進むにしたがって徐々に4人の間合いが合ってきましたが・・・・。「なんでエンカナさんを出さないんだ」と叫びたい気持ちでいっぱいでした

第1部最後の曲は、”究極の春の歌”であるヨハン・シュトラウス2世のワルツ「春の声」です 今回はソプラノが入らない弦楽合奏だけの演奏です。ワルツの三拍子が何とも気持ちがいいのですが、エンカナさんが見えません。え~んかな・しいです

休憩後は前橋さんと都響メンバーはお役御免で、一転、「春の歌の祭典」です

最初にドリーブの歌劇「ラクメ」から「花の二重唱」が、真っ赤なドレスの橋爪ゆか(ソプラノ)、落ち着いたグリーンのドレスの小泉詠子(メゾソプラノ)、白のドレスの志茂貴子(ピアノ)により演奏されました。美しいハーモニーでした。ピアノも健闘していました

次いでモーツアルト「春への憧れ」と「すみれ」を小泉詠子が志茂貴子の伴奏で歌い、シューマンの「美しい5月に」、シューベルトの「春のおもい」を大槻孝志(テノール)が志茂の伴奏で歌いました

モーツアルトの「すみれ」はゲーテの詩にメロディーを付けた歌ですが、こういう詩です

「一本のすみれが牧場に咲いていた・・・・・少女はやってきたが、そのすみれには眼もくれないで、あわれなすみれを踏みつけてしまった!すみれはつぶれ、息絶えたが、それでも嬉しがっていた。ともあれ、自分はあのひとのせいで、あのひとに踏まれて死ぬんだから、と!かわいそうなすみれよ!それは本当にかわいいすみれだった」

ゲーテの感性は素晴らしいですね。それに目をつけて命を吹き込んだモーツアルトも素晴らしいですね

さて次は趣向を変えて、松本知将が登場しメンデルスゾーンの「春の歌」をピアノで独奏しました 次にシューマンの「春の祭りの美しさ」を小泉と大槻のデュオで、同じくシューマンの「春の夜」を小泉が歌いました。小泉の歌は安定しています

ここで選手交代、マーラーの「春の朝」、R。シュトラウスの「4つの最後の歌~春」を、橋爪ゆかが志茂の伴奏で歌いました 志茂のソプラノは輝かしいのですが、どうも耳に刺激的に響きます。会場が狭いせいか、刺激が強すぎます

次いで、サン=サーンスの「春は目覚めて」を小泉が志茂の伴奏で歌います 最後にワーグナーの「冬の嵐は過ぎ去り。。。あなたこそ春です」(ワルキューレより)を大槻(テノール)と橋爪(ソプラノ)が志茂の伴奏で歌い上げます。これは聴きごたえがありました

春を集めたコンサートでしたが、ひとつ思ったのは、せっかく春をテーマにしているのだから、都響の女性奏者も黒のステージ衣装でなく、カラフルなドレスで着飾って演奏したらよかったのに ということです。聴いている方も楽しいと思うのですが、どうでしょうか? 来年の課題にしてはどうですか

 

          

 

この音楽祭では会場入り口で240ページもあるプログラムが配られます。すべてのコンサートと出演者が網羅されていて便利なのですが、ずい分無駄遣いをしているような気がします。何より重いのです。いい重いでになる、と言えばそうなのですが 私のようにこの音楽祭だけで13公演聴く者にとっては240ページが13冊たまる訳で、もうたまったものではありません

 

          

今日は、すみだトりフォニーホールに新日本フィルの定期コンサートを聴きに行きます。体力勝負です

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