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人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

マーラー「交響曲第1番」,モーツアルト「ピアノ協奏曲第23番」を聴く~東京藝大シンフォニーオーケストラ  

2012年12月14日 06時58分07秒 | 日記

14日(金).昨夕,上野の東京藝大奏楽堂で東京藝大シンフォニーオーケストラの第47回定期公演を聴きました プログラムは①モーツアルト「歌劇:後宮からの誘拐・序曲」,②同「ピアノ協奏曲第23番イ長調K.488」,マーラー「交響曲第1番ニ長調”巨人”」の3曲です 指揮は同大学招聘教授ダグラス・ボストック,ピアノ独奏は同大学准教授の坂井千春です 入場料金は1,500円(全自由席)です

 

          

 

自由席なので出来るだけ早めに会場に着くようにと,軽食をとって上野に向かいました.上野駅の公園口を降りて東京藝大まで歩くのですが,結構距離があるのです.ちょうど6時半頃に藝大奏楽堂に着いた時には,すでに長蛇の列が出来ていました

マーラーを聴くので,出来るだけオーケストラの全容が把握できる位置がベターだということで25列13番・通路側を取りました.この会場は後方に行くにしたがい高くなるように傾斜が出来ていて,25列までいくとほぼ2階席と同じ高さになります.会場は8割方埋まっている感じでしょうか

学生たちが入場します.コンマスは田中李々さんという女性です オケは左から第1ヴァイオリン,ヴィオラ,チェロ,第2ヴァイオリン,その後ろにコントラバスという配置で,ヴァイオリンが左右に分かれて対面する”対向配置”を取ります.指揮者のボストックが,いかにも英国紳士という風情で登場します

ボストックのタクトで1曲目のモーツアルト「後宮からの誘拐」序曲が開始されます 冒頭,まるでオケがオーケストラ・ピットに入っているようなドンシャリ的な音に聴こえましたが,この感覚は曲が進むにつれて解消されました

ピアノがセンターに運ばれ,指揮者とともにソリストの坂井千春が登場します ボストックの合図で2曲目のモーツアルト「ピアノ協奏曲第23番K.488」が開始されます.冒頭,ズンというか,不自然な音がしました.アインザッツがうまく行かなかったのかな,と思いました ただ,あとはスムーズに流れ,軽快なテンポで演奏が続きました.第3楽章に至って演奏は最高潮に達し,オケにのってピアノが気持ちよく歌っていました

休憩後,オーケストラが拡大され,”マーラー・シフト”が敷かれ,約100名の学生がスタンバイします私立の音楽大学と同様,弦楽器を中心に女性の比率が圧倒的に高いのですが,低弦にいくにしたがって男性の比率が高まり,管楽器,打楽器は男性の方が多いくらいです ただ8人のホルンの中に男性が1人しかいないのには ました.全体的に見ると,今まで見てきた学生オーケストラの中で,最も男性比率が高いオケに違いありません

ボストックの指揮で第1楽章がゆっくりと開始されます.クラリネットによる”カッコウ”も順調です 第2楽章「力強く動きをもって,しかし速すぎず」は文字通り力強い演奏で,ボストック=藝大フィルの真骨頂でした 第3楽章冒頭の”葬送行進曲”は通常コントラバス1本で演奏されますが,先日の東京音楽大学と同様,コントラバス・セクション8人全員で演奏されました

やはりこの曲のハイライトは最終楽章でしょう.フィナーレ部分でボストックは,マーラーの指示どおりホルン8人とトロンボーン,トランペット各1人を立たせて力強いメロディーを吹かせました

ところで,この第4楽章を聴いている8時57分頃,身体に揺れを感じました.オーケストラの熱演のせいか,とも思いましたが地震に違いありません 先日も洗足学園音楽大学の”幻想交響曲”を聴いている最中,地震に遭遇しましたが,最近”地震過剰”気味ですね

マーラーの交響曲はプロのオケで聴いても,学生オケで聴いても迫力ある演奏が期待できます むしろ学生オケの方が純粋で真正面から取り組むので感動を呼びやすいかもしれません.しかも入場料1,500円ですから文句なしです

 

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